M-1グランプリ! 2007.12.23

 夜中はあまり眠れませんでした。昼間寝すぎたからなんでしょう。で、寝すぎが原因かどうかわかりませんが、体の節々が鈍った痛みがあり、それがまた眠気をそぎます。で、一つ思い出したことが。そう言えば、どっかに「ノニジュース」があったな、と。モルヒネの何倍もの鎮痛効果があり、産地のポリネシアでは、何千年も前から魔法の果実として重宝されてきたノニジュースが。とりあえず飲みます。すると、、あら不思議。数分で身体の痛みは取れちゃいました。

 朝、身体の具合がいいです。もしかして完全復活。体調がいいということがこんなに素晴らしいとは。この2~3日はなんだったのでしょうか。冬至を境に波動が変わるから、その波動に順応するための一時的な反応だ、なんてスピ的な解釈はともかく、いい休息になりました。本はあまり読みませんでした、潜在意識とずっと会話してたように思います。ありがとう、おれ。

 夜、「M-1グランプリ」を見ました。もう年末恒例と言っていい、若手お笑い芸人にとっては最強の戦いの場となります。これに決勝に上がるだけでも、翌年からギャラの桁が確実に一つ以上は上がると言われています。昨年、優勝したチュートリアルなんて、見ない日はなくなりました。優勝こそしてないもののタカ&トシなども、実力派芸人としての、地位を確たるものにしています。もっとも彼らは元々実力がありましたが。

 そして今年です。どんな顔ぶれか楽しみにしていたのですが、個人的にピンとくる芸人はあまりいませんでした。

・トータルテンボス
・キングコング
・ハリセンボン
・笑い飯
・ザブングル
・千鳥
・ダイアン
・POISON GIRL BAND


 って言うか、よく知らない芸人が多かったです。知っているのは「キングコング」「ハリセンボン」「笑い飯」くらいで、後はほとんど印象にありません。とりあえず、順番にちょっと振り返ってみようと思います。


1.笑い飯:ロボットネタ

 笑い飯にしては、面白くなさすぎ。そしてくどい。最初の3分の1は面白いと思ったけど、終盤はもうやめてくれ、って感じでした。 

「中田92 大竹85 巨人83 石井85 上沼89 松本85 島田85 計604」 「俺80」

 初っ端なので相対評価ができないので、こんなもんでしょう。相変わらずカウスは点数が高いですが、その辺がなぜか彼の腹黒さに思えてしまうのは、裏読みし過ぎ?

            
2.POISON GIRL BAND:島根と鳥取ネタ

 一度も笑えなかった。全然面白くない。ほとんどマスターベーション。見ながら思わず言ってしまいました。「もし、審査員に『やっさん(横山やすし)』がいたら、キレて、途中で止められとるやろな」、と。そんな内容。私も途中「ムカツキ」さえ覚えました。

「中田85 大竹80 巨人84 石井82 上沼81 松本90 島田75 計577」 「俺70」

 私も紳助の評価。相変わらずカウスは高いけど、これも腹黒さ?。松本の評価が高いのはシュール系としてのお情けと見ています。ま、順当な評価でしょうね。

 
3.ザブングル:レジのオバハンネタ

 「顔芸」を売りとしているそうですが、その割りには顔が面白いくないです。ラサールも言ってましたが。あれを「顔芸」とするなら、コロッケさんとかに失礼。土下座モノ。ネタはまずまずだっただけに、逆に「顔」が減点対象。ちょっと痛かったです。

「中田82 大竹84 巨人79 石井84 上沼92 松本90 島田86 計597」 「俺75」
              
 上沼の高得点は同情点のように感じました。以上。


4.千鳥:??

 すいませんが、ほとんど印象にありません。どんなネタでしたっけ?

「中田81 大竹81 巨人87 石井80 上沼85 松本80 島田86 計580」 「俺73」

 私の印象にないくらいだったので、こんなとこなんでしょう。カウスの点数も低いし。


5.トータルテンボス:ホテルマンネタ

 ちょっとずつ面白くなってきました。途中からパターンがわかってきたのがあれですが、よく稽古されてて、プロ意識を感じさせました。短い時間であれだけのセリフと動きを完璧に表現できるのはやっぱりすごい。ツレは本気で笑っていました。私的にはもう一つ。 

「中田81 大竹81 巨人87 石井80 上沼85 松本80 島田86 計580」 「俺86」


6.キングコング:店員ネタ

 優勝候補筆頭らしかったですが、さすが。終盤、立ち位置が入れ替わる所なども見事。ネタも面白かったし安心して見ていられました。この時点で優勝だと思いました。

「中田91 大竹90 巨人88 石井95 上沼97 松本93 島田96 計650」 「俺95」

 妥当な評価!巨人の減点は叱咤激励でしょう。              


7.ハリセンボン:お天気お姉さんネタ

 実はネタを見るのは初めて。それでもすっかりお茶の間に定着しています。「にしおかすみこ」とか「森三中」みたいな、見てて痛くなるような芸では決してなく、漫才としてもしっかり見ごたえのあるものでした。私的には応援したくなりました。

「中田86 大竹85 巨人86 石井84 上沼93 松本88 島田86 計608」 「俺90」

 同じ女性として上沼が高得点。コメントもよかったです。トータル、キングコングとハイレベルなのに続きながら、かなり健闘したと思います。


8.ダイアン:スカウトマンネタ

 ネタ的にはかなり面白かったです。わかりやすいし。M1終盤、笑いの油がのってきたことも関係しているのでしょうか。ただ、左の人(スカウトマン役)の顔はあまりすきではありません。

「中田84 大竹82 巨人81 石井86 上沼89 松本85 島田86 計593」 「俺87」

 思ったよりも低いかな、とも思ったけど、こんなものかも。

           
9.サンドウィッチマン:アンケートネタ

 そしてサンドウィッチマン。もちろん初めて知ります。見た瞬間、「こいつらおもろなさそうや」とか言ってしまい、順当に「キングコング」「トータルテンボス」「ハリセンボン」でグランプリを争うものと思い、マークしてませんでした。というか、ハリセンボンが次ぎにどんなネタを出してくるかに興味があったので、はよ終わってくれと思ってしまいました。すると意外や、、、おもしろい。特に左の金髪の方。ネタだかアドリブだかわからないようなセリフにまで笑いを誘ったりして。途中からハリセンボンは消えることは私の中でも決定しました。そして最高得点。自分の第一印象が外れたのは悔しいのですが、その悔しさを上回る面白さでした。

「中田92 大竹84 巨人92 石井95 上沼95 松本95 島田98 計593」 「俺97」

 納得。紳助の98点と言うのは、余程評価してるんだな、と思いました。もしここでグランプリが決まるのであれば、文句なしにサンドウィッチマンだろう、と思いました。左の金髪も、第一印象では面白くなさそうだったのか、ネタを見ると、意外とかわいらしく憎めないキャラだと思うようになりまたし。

そして最後の決戦が始まります。トータルテンボスは「旅行代理店ネタ」、キングコングは「台風レポーターネタ」、そしてサンドウィッチマンは「ピザ屋ネタ」で勝負。正直言って、私の中ではトータルテンボスの評価は高くないので、最初からキングコングとサンドウィッチマンの一騎打ちだと思って見ていました。となると下馬評どおりキングコングの優勝だろう、と思っていました。サンドウィッチマンもまさか最終まで残ると思ってなかったようでしょうし。

 で、案の定、トータルは今一つ。キングコングは前の方が面白かったものの、さすがであることを感じさせます。そしてサンドウィッチマンは、さすがに練りこみの準備不足感が出ており、面白かったものの、不完全燃焼みたいな印象を受けました。かむかかまないかギリギリのスリル感まで味わわせてもらえ、久々に漫才でヒヤヒヤしました。

 これはやっぱりキングコングかな、と思ってのですが、蓋をあけてビックリ。ご存知のように、、、

トータルテンボス:中田、石井
キングコング:大竹
サンドウィッチマン:巨人、上沼、松本、紳助


の堂々4名の指示を得た、サンドウィッチマンの快勝でした。ビックリはしたのですが、一方で充分うなずけるものもあります。これからのサンドウィッチマンが楽しみですが、彼らはやってくれるでしょう。

 今回、真面目にM1を見て思ったのが、やっぱり「お笑い」の世界は「芸」なんだな、と言うこと。つまり「芸術」だな、と。何事もそうですが、芸事にゴールはなく、どんなに磨いても磨いても漸近線を延々と伸びていくだけで、果てしない旅です。重要なのは、それでも何かゴールを目指して、一つのことを磨きに磨き上げることなのでしょう。芸事でも、語学でも、何でもそうですが、ゼロから60にするのは比較的簡単ですが、さらに60から90にすることは難しくなると言われます。それよりもさらに90から95、95から99、99から99.1にすることはもっと難しいと言われます。つまり、0から60にするよりも、99から99.1まで0.1伸ばすことの方がはるかに難しいのが芸事の世界なんでしょう。その意味では「これでいい」というのがない世界です。ま、これは本質的にはどんな世界でも同じでしょうが。

 しかしこの「0.1」をいかに伸ばすかに挑戦できる人が、最終的に「一流」の仲間入りするんでしょう。サンドウィッチマンにしてもあれ程の漫才をするのに9年かかっているわけです。30過ぎにもなる男二人がアパートで同居しながら、ひたすらネタづくりと稽古に励み勝ち取った栄光です。そういう意味では「一発屋」はやっぱり一発屋でしかないんだと思います。ダンディ坂野、波田陽区、HG、そして小島よしおらに、そんな「0.1」の努力を見出すことはありません。もちろん世間一般的な人と比べると、ものすごい努力をしてきたということは認められるかもしれません。それでもたまたま一つの「ギャグ」が受け入れられただけの一発屋にそれ以上がないのは、致し方なしと思われます。

 今回はサンドウィッチマンだけでなく、他の出演者のレベルも相当高かったと思います。ネタ、時間配分、スピード、声のトーン、間合い、動き、表情の隅ずみまで計算しつくして、何度も何度も練り上げて、そしてあの舞台に立てるわけです。かつて「やすしきよし」「紳助竜助」「B&B」なども漫才もそんな域に達するものだったのですが、「ダウンタウン」が現れて以来、どうも「お笑い」のハードルが低くなって来たように思います。これはもちろんダウンタウンのレベルが低いのではなく、むしろその逆で、ものすごく高いレベルのことをしているにも関わらず、そう思わせていないだけなところを、一般の芸人志願者が勘違いして、「あれなら俺でもできる」と思って流入してきたのです。

 しかし実際はそう甘くはありません。お笑いを目指す人が増えたことで、そのための市場が形成され、自らを発表する場も増えてきたのは事実でしょうが、実際に生活できるだけのギャラをもらえるのは本当に一握りです。さらにそのほんの一部がタレントとして成功できるのです。私は最初からダウンタウンを目指すのではなく、もしも本格的にお笑いを目指すのであれば、「やすしきよし」や「紳助竜助」の往年の漫才を徹底的に研究し、モデリングし、吸収し、その上で自らのスタイルを目指すべ方がいいと思っています。

 その意味で、M1で決勝に残る、そして優勝する芸人のほとんどが、何年も同じような漫才を繰り返し、練り上げて、技を磨き上げてきた、いわゆる「正統派」が多いのはうなずけます。もちろん彼らが「やすきよ」や「紳竜」の研究をしてきたかどうかは知りませんが、少なくともそれらの「すごさ」は痛いほどよくわかっていたことでしょう。ダウンタウンのような芸人は30年に一人でればいい方です。似たようなのが何度も出てきては、やっぱり消えて行きます。

 とにかく毎回のことですが、M1を見る度に、「一流」となるべき器と言うか、姿勢について思い知らされます。私などはまだまだ90にも達していないでしょうが、最後の最後の「0.1」までもを伸ばせるよう極めていきたいものです。ともあれ、サンドウィッチマン、おめでとう!

 ところで、話変わりますが、昨日あたりからある韓国ドラマを見ています。実家の母親が韓国ドラマ狂いで、そのDVDをツレ宛に送ってきたのです。とりあえず見始めたのが「ガラスの靴」というドラマです。全40話のうちようやく8話まで見ましたが、見てて、本当にイライラしますね。すれ違ってばかりで。まるで「志村~、うしろ~」の気持ちになります。でも続きが気になって仕方ないです。年末年始は「ガラスの靴」を見て、それから4日から3日間、韓国に行ってきます。

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Commented by ダンボ at 2007-12-24 15:24 x
もう一回M1を楽しめた気がしました。ありがとうございます。
私は昨年のM1のチュートリアルを見てから、人生を変えようと思いはじめたところがあるので、今年のM1も、何かの節目として大切な思い出にしていきたいと思ってます。

「芸」を磨くのは厳しいですが、私も「果てしない旅」を「楽しんで」いきたいと思いました☆
Commented by katamich at 2007-12-25 13:39
■ダンボさん!
私も今回の「サンド」を見て、何か一つ開いたような気がしました。
M1が一つの節目と言うのは、決して大げさな言い方ではない気がします。
お互い果てしない旅をこれからも楽しんで行きましょう!
Commented by 横槍失礼します at 2007-12-29 11:06 x
M-1レビュー拝見しました。人間色んな感性があるなあと思いました。個人的にポイズンガールバンドがツボだったので。キングコングは腹の底では笑えませんでした。上手いとは思いましたが。
自分はもろにダウンタウンに影響を受けている世代だからか、作りこまれた背景が見える漫才は腹の底からは笑えません。キンコンはそれもあって苦笑いする場面もちらほらありました。
ツボの違いって何なんだろうといつも思います。
Commented by katamich at 2007-12-29 16:10
■横槍失礼しますさん!
本当ですね。ツボは人それぞれですね。
Commented by 今更ですが at 2014-07-26 01:44 x
千鳥とトータルテンボスの採点が同じになっています。
by katamich | 2007-12-23 23:14 | ■時事問題 | Comments(5)