人にパワーを送り込む最強の術 2006.9.21

 今日は午前に集中してコーチングがありました。なので滝行は昼からです。天気もいいので、とっても気持ちがいい滝でしたね~。霊的な気味悪さも感じず。ところで、昨日の記事はちょっと反響があったみたいです。コメントもいつもよりは多く(^^)、メールもちらほら頂きました。のび太並み(またはのび太以下)の絵ですが、とっても分かりやすかったと好評でした。最近、あの手の「ややアンチ的」な記事を書いていましたが、要はバランスの大切さを言ってるのであり、いわゆる「グランウンディング(地に足をつける)」ことが出来ていれば、何をしても問題ないと思っています。むしろ、楽しく、いろんな願望実現を実践できればな~と思っています。明日は新月ですが、恒例の「新月の願いごと」もきちんとやろうと思っていますし、最近話題の「腸クレンジング」も「21日行」の間に実行しようと思っています。要はバランス、バランスですよね。

 ところで、最近、100日コーチングなどをしていて、「コミュニケーションによっていかに相手をパワーアップできるか・・・」と常々考えるようになっています。先日、あるクライアントさんにもその話をしたので、今日のテーマはそれにしたいと思います。日頃、人とお話をする機会が多いせいか、「言葉」の重要性は日頃から身にしみています。まだまだ他人の批判をしてしまうことはありますが、基本的に「汚い言葉」は使いませんし、嫌な事があっても前向きな言葉に変換するようにしています。その辺は、ここ2年ほどでちょっとづつ身についてきたように思います。コーチングでは基本的にクライアントに対して、少なくとも「いい気持ち」を持ってもらうよう、言葉にもいろいろと工夫を凝らしています。こう書くと何となく戦略的な感じがしますが、最近では割と自然な会話を通して、「スッキリした」とか「やる気が出てきた」という気持ちを引き出すことに成功しています。コーチングの3大スキルと呼ばれるものに「傾聴」「承認」「質問」があるのですが、大まかに次のような役割があると認識しています。


①傾聴:相手の話を徹底的に聞くことで、信頼関係(ラポール)を築く
②承認:相手を認める、褒めることで、気分を高め、自尊心を高める
③質問:的確な質問によって、相手の「気づき」を促し、行動へのコミットメントができる


 もちろん①~③の役割は固定的ではなく、質問によってラポールを築く事ができれば、傾聴によって自尊心を高めることもできます。質問自体が最大の承認になることもあります。大まかな役割と認識してもらえればいいのですが、今回は「人にパワーを送り込む」ですので、「②承認」が大きなテーマとなります。確かに人から褒められると気持ちはいいのですが、褒め方によってはお世辞のように受け取られたり、図に乗らせてしまい逆効果のこともあるので、闇雲に褒めるのはかえって信頼を失うこともあります。また、人間関係(上下関係)によっても褒め方は注意する必要があります。例えば、上司が部下を褒める時は、「頑張ったな」とか「よくやった」とかでいいのでしょうが、逆に部下が上司を褒める時に、「頑張りましたね」とか「よくやりましたね」とか言うと、何となく気分がいいものではありません。下に見られている気がします。その時は「おめでとうございます」くらいでいいのだと思います。

 ただ、上司が部下に対する「頑張ったな」とか「よくやった」という言葉は、必ずしも部下のパワーを最大化する褒め方ではないと思います。そこには「上司」-「部下」という絶対的な上下関係が前提とされており、例えば、働きの悪い上司から言われても嬉しくはないかもしれません。ちょっと話がそれますが、私の嫌いな言葉に「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」というのがあります。これは中島義道氏の「私の嫌いな10の言葉」の一つなんですが、私も妙に共感します。私が言った事があるか覚えてませんが、言われたことはあります。決して嬉しくありませんし、言った人を好きになるものでもありません。中島氏によると、、、


「ああ、この言葉はとりわけ虫唾が走るほど嫌いです。それは嘘だからであり、自分を守っているからであり、恩を着せているからであり・・・つまり徹底的に鈍感でしかもずるいからです。・・・そう語る人は言ってやるその相手より人間として絶対的に上位にいるという傲慢です。」
「おまえのために、という言葉を発射することで、かなり露骨な非難もできる。耳が痛いかもしれないが、まあ聞いてくれ、とえんえんと説教する。うなだれた相手をみて、いかに相手が未熟であるか、を蛇のようにのぞきこんで語り続ける。」




と、徹底的に嫌っていますが、わかる気もします。「あなたのためを思ってるのですよ」と言いながらも、それを聞いて「私のことを思って言ってくれてるんだ」と素直になれない何かがあるのを、中島氏が分析してくれました。そう思うなら、言わずに態度でわからせろ、と言いたいものです。肉親とか親友とか、本当の信頼関係がある中では有効な場合もあるでしょうが、そうでない場合は、あまり言うべきではないのかな、と思います。ちなみに中島氏があげる、「私の嫌いな10の言葉」とは以下のようなものです。私は、①、③、⑦、⑨が特に嫌いですが、やっぱ全部嫌いですね。

①相手の気持ちを考えろよ!
②ひとりで生きてるんじゃないからな!
③おまえのためを思って言ってるんだぞ!
④もっと素直になれよ!
⑤一度頭を下げれば済むことじゃないか!
⑥謝れよ!
⑦弁解するな!
⑧胸に手をあててよく考えてみろ!
⑨みんなが厭な気分になるじゃないか!
⑩自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!


 話を元に戻しますが、部下、または子どもや友達を褒める場合、何となく暗黙の上下関係を感じさせるような褒め方は、嬉しい場合もあるのでしょうが、パワーが最大化されるものでは決してないでしょう。ではどうすればいいのかと言うと、、、「頑張ったな」よりも「頑張ってくれて、私は嬉しい」とか、「君のような頑張る部下を持てて、光栄だ」と言うのです。つまり「頑張ったな」では「あなた(you)」が主語であるのに対し、「頑張ってくれて、私は嬉しい」では「わたし(I)」が主語となるのです。実はこれはコーチングやコミュニケーションのスキルとして、いろんな本にも紹介されてるのですが、「Iメッセージ」「YOUメッセージ」という言い方がなされています。

 例えば、子どもが100点を取った時など、「まあ、よく頑張ったわね!(YOUメッセージ)」でも嬉しいのですが、「まあ、そんなに頑張ってくれて、お母さん、嬉しいわ!(Iメッセージ)」と言うとどうでしょう。すると、子どもとしてはムズムズするでしょうが、嬉しさは倍増で、次回も頑張ろうという気になります。Iメッセージは言う方も最初は恥ずかしいのでしょうが、言ってみると効果抜群です。本当に愛している恋人に対してなら、「あなたって素敵ね」というより、「あなたと出会えてよかったわ」と自然にIメッセージが出るものですよね(・・違うって??^^)。

 先ほどの上司部下の関係でも、尊敬できる人から「頑張ったな(YOU)」と言われると嬉しいものですが、そうでない上司だと、「・・・(なに言ってんねん、オマエが頑張れ)」とかひねくれて思わないとも限りません。でも「君のような優秀な部下を持てて、本当に嬉しいよ(I)」と言われると、どんな上司からでも素直に喜べますよね。友達でも、「やったやんけ!(YOU)」と言われるよりも、「いや~、オマエのような友達がいて、なんか自慢できるよ(I)」と言われると、「おいおい、それは褒めすぎやで!」と心から嬉しく思えるものです。先生に対しても、「先生、素晴らしいですね(YOU)」よりも、「私、先生の生徒でよかった(I)」なんて言われると、ぞくぞく~ときますよね。

 これは褒めるばかりでなく、忠告する場合でも使えます。例えば、彼氏が運転しながら携帯で話始めた時など、「運転しながら携帯すると危ないやろ~(YOU)」と言うよりも、「運転しながら携帯して事故ったら、私、悲しい・・(I)」とか言うと、瞬間的に携帯を切りたくなりますよね。私の場合は、前者のYOUで即座に切らされるのですが、なかなか強情で聞き分けのない相手だと、Iメッセージは照れくさいですが、効果的だと思いませんか。でも、いつもいつもIメッセージばっかりだと、自分中心か、と思われて、効果失うかもしれへんから、「YOUメッセージ:Iメッセージ=80:20」くらいの割合がちょうどええと思うで(←犬井ヒロシ風)。

 てなわけで、「承認」においては、単純に褒めるのではなく、「YOUメッセージ」と「Iメッセージ」を知った上で、効果的に使い分けると、同じ現象に対する同じ褒め言葉でも、相手のパワーアップ度が変わってきます。日常的にはYOUメッセージの方が自然で言いやすいのでしょうが、ここぞと言う場合はIメッセージでパワーアップです。今日のタイトルの「最強の術」とまでは言いすぎでしょうが、確かな効果がある褒め方なので、試してみられることをお勧めします。私もコーチングでは随所にIメッセージを振りかけたりしてます・・・(←種明かし)。ちょっとネタバレしちゃいましたが、私のコーチングを受けてみてIメッセージに気づいたときは、その場で突っ込んでもらっても結構ですし、ほほ~と参考にされても結構です(笑)。おっと、「エルの幸せ帳」さんが「100人コーチング」の感想を書いてくださっています。この方のブログは以前に読んだことあるのですが、あの時のあの方のブログだったのですね、、、と今、分かりました。こんな素敵な方にコーチングさせて頂いたなんて、とっても嬉しいですね(←Iメッセージ)。てなわけで、「100人コーチング」もまだまだ受け付けています。あと60人です(^^)。

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【21日滝行日誌 6日目】

今日は昼頃に自転車で滝に行く。気温が高かったので、汗びっしょり。滝も気持ちがいい。今日の食事はかけうどんといなり寿司。少食が気持ちよくなってきた。
Commented by ゆーやの心の成長-生き方の心理 at 2006-09-21 23:59 x
上の記事にコメントしようとしたんですけど…
コメントの仕方が分かりませんでした(泣)

バランス!
とっても大事ですね。
私も大事にしているテーマの一つです♪
100人コーチングも興味あります☆
よかったらリンク貼らせてもらえませんか?^^

応援クリックポチッ♪
Commented by まりあん☆ at 2006-09-22 17:18 x
Qさん、いつもいいお話しですね。
もしや、親力のメルマガをご存知ですか?Iメッセージを二・三日前に取り上げたばかりです。 シンクロでびっくりです。

さっそく 子供たちに試したら、まぁすんなり上手く行きますわ。
そうだったんだ!と 眼からウロコでした。

「私の嫌いな十の言葉」は知らなかったのですが、耳に痛い!!
娘達に言ったかも知れません。「あなたのことを思って言っているのよ」
たしかに 上から見た立場で、恩着せがましい言い方です。
反省・・・・・

私もQさんの コーチングを受けてみたくなりました。生きがいは何となくわかるのですが、思いがけない回答が得られるかもって、ワケで
よろしくお願いします。 (^^)V
Commented by エル at 2006-09-22 17:37 x
今日の記事の続きを楽しみにしていたので、アップされた♪と思いウキウキで読んでいたら、最後に私のブログ名が出て来て一気にアドレナリンが噴出しちゃいました〜(大汗)
嬉しいIメッセージ、ありがとうございます☆
カルチャーセンターのコーチング講座、残念ながら人数不足で開催されなくなっちゃったんですが(だから北九州はもぅ…)、他の講座を受けるなり福岡の体験会に参加するなり、いろいろ道はあると思いますので楽しみながら勉強していきたいと思います。

滝行日誌も密かに楽しみにしています^^
やっぱり一度は体験してみたいなあ。
Commented by みやみや at 2006-09-22 19:49 x
こんにちは♪
はじめてコメントさせていただきます

中島義道さん、好きなので良く著書を読みます
「私の嫌いな10の言葉」も、ウンウンと、うなづきながら読んだ覚えがあります

そうそう、Iメッセージ、夫に何かを頼む時にはできるだけ使うようにしています
なんだかぶりっこ(死語)してるようでイヤだったのですが、テクニックだと思って割り切るようになりました(笑)

これからもお邪魔させていただきますね♪
どうぞよろしくお願いします
Commented by katamich at 2006-09-24 10:52
■ゆーやさん!
はじめまして。コメントありがとうございます!!
ブログの方も拝見させて頂きました。私の関心にも近くて、興味津々です。
リンクよろこんで!是非、相互リンクしましょう。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Commented by katamich at 2006-09-24 10:53
■まりあんさん!
親力のメルマガ、、、存じませんでしたが、シンクロという事は、まりあんさんに必要なメッセージなのかもしれませんね(^^)
100人コーチングの方もお申し込み、お待ちしております。
Commented by katamich at 2006-09-24 10:59
■エルさん!
突然の登場、失礼いたしました(^^;
私のほうも、是非、リンクさせて頂きますね。
北九州のコーチング講座、残念でしたね。。。福岡でもいつもやってるようですので、来られるといいですよね。
滝、、、毎週土曜日の7時半頃から、八幡西区の畑観音でやっております。。。冷やかし半分、見にこられてもいいですよ(^^)
Commented by katamich at 2006-09-24 11:00
■みやみやさん!
はじめまして。コメント、ありがとうございます!
Iメッセージは確かに照れくさいものがありますよね。。。効果は抜群なんですが。。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Commented by なり at 2017-08-09 07:01 x
2006年の記事を2017年に拝見しております。近年ようやく褒め育という言葉ば流通し始めております。それを10年以上前に見通していたという事に感動しております。
by katamich | 2006-09-21 23:25 | ■人生哲学 | Comments(9)