下痢 2004.10.3
2004年 10月 03日
ところで、尾篭な話で恐縮ですが、帰国してからどうもお腹の調子がよくありません。旅の間は何ともなかったのですが、帰国してからリーゲー気味が続いています。
台風の時、雨風の中を薄着でいて、少し風邪をひいて、胃腸の調子がよくなくなったからだと思ったのですが、風邪が治った後もよくないのが続いていました。一応、胃腸薬なども飲んだのですが、どうもすっきりしないのです。
私のようなバックパッカー的な旅に下痢はつきものなんですが、旅をしていると日本では馴染みない下痢をよく耳にします。その代表は赤痢です。
赤痢とは簡単に言うと、汚いものを口に入れると腸内が細菌に犯され、下痢が止まらなくなる病気です。アジア、特にインドなどではものすごくポピュラーです。
実は昔、一緒にインドに行った友達が赤痢にかかって大騒動になったことがあります。その時は私を入れて4人で韓国からインドに行ったのですが、うち2人が赤痢にかかりました。
ちなみに、4人のうち2人はインドに行く前に何らかの予防注射を打っていました。仮に予防注射を打った人間をA氏、B氏とします。予防注射を打たなかったのがC氏と私です。
その中で赤痢になったのはA氏とC氏です。つまりここにはきれいなマトリクスができています。「注射したのに赤痢になったA氏」、「注射しないで赤痢になったC氏」、「注射して赤痢にならなかったB氏」、「注射しないで赤痢にもならなかった私」がなりたちます。
とうぜん最も不幸な人がA氏で最もツイてる人が私ということになります。実を言うとあの時は私もかなりお腹の調子が悪く、突然、住んでいる福岡の保健所から電話がかかってきたのです。つまり大阪在住のA氏が赤痢にかかったので、同行した私にも疑いがあるというものです(横の連絡です)。その日の内に保健所に行き検査を受けました。
赤痢というのは名前のインパクトに比べると本来は大した事なく、抗生物質を飲めば2~3日で治ってしまう病気です。しかし戦後の衛生環境が悪い中、かなりの勢いで伝染してしまい、公衆衛生にかなり悪い影響を与えていたので、「法定伝染病」として国から指定されています。
法定伝染病ですので、これにかかると2週間隔離病棟への入院が強制され、その間、入院費は無料なのですが、学校や仕事を休まなければなりません。幸いA氏もC氏も学生だったのでさしたる実害はなかったのですが、よほど暇なのか、入院先から毎日のように電話がかかってきたものです。ただ、帰国後に使った便所を全て保健所に申告し、そこには消毒液がまかれることになりますので、周辺に対してものすごいヒンシュクを買うことになります。
そのとき私は、一応、症状は赤痢と一緒だったのですが、病原体が確認されない「擬似赤痢」ということで入院はしないで済みました。便所も申告しないで済みました。
さて、今回の話に戻ります。今の下痢というのは、当時のように30分毎にトイレダッシュというものではなく、普通に便意をもよおしたらそれが下痢、という程度のものです。熱も腹痛もありません。私が思うに、旅でもらってきた細菌が体が弱ったすきに働きはじめているだけだと思います。
「細菌性下痢」と言うのは正露丸などの市販の下痢止めでは効果がありません。抗生物質が必要となります。しかし、抗生物質というのはどうも副作用的なものが付きまとい、逆に下痢を悪化させる恐れもあります。
そこで、「細菌性下痢」を抗生物質た頼らずに治す完璧な方法がありますので、ついでに伝授したい思います。
それは、1.5~2リットルの水を一気に飲むことです。こうすることで、腸内で悪さしている細菌が便と一緒に流され、逆に下痢前よりもお腹がスッキリするのです。これは旅で培ったスキルであり、私自身も今まで何度もこれで復調させたものです。
そして当然、昼にこれをやりました。すると今はどうでしょう。先ほどトイレに行ったのですが、非常にスッキリしたうんこが出てきました。ただ、まだ今日のことですので、明日はどうかわかりません。とりあえず、様子を見て下痢レポートをしたいと思います。
しかし考えると、水って言うのはすごいと思います。もしかしたら「きれいな水」と「きれいな空気」だけでたいていの病気は治ってしまうのではないかと考えてしまいます。
(写真はかなりリキが入った作品です)