すごいライブ&講座であったことは違いない 2025.7.20

今日は午後から(というか割と夕方から)、新大阪にあるベーゼンドルファーのサロンにて、豊秀彩華さんの新譜のレコ発を兼ねて、ちょっとしたライブ&講座を開催しました。
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急な告知(1週間前)にもかかわらず、関西だけでなく東京や福岡からもお集まりいただき、ありがたい限り。実は今回の講座、自分自身がすごく楽しみにしていたのです。普段とは違ったテーマでの講座は、新鮮でワクワクします。

前半は講座。ジャズの聴き方、哲学、みたいな話。結局、ジャズの敷居を高めているのが「アドリブ」の部分。僕も最初はわけがわからなかった。けど、いろいろ聴き込んでいったり、学生時代にちょっとした真似事をしたりしていると、ジャズはやっぱりアドリブこそだと。

その辺を踏まえて、僕自身が誰からも学んだことなく、自分自身でお伝えできる内容を「人生」に絡めてお伝えした。しかも隣にピアニストをお願いして、実際に音を聴きながら。

<音楽は緊張によって進められる>

コード進行と呼ばれるものは、西洋音楽に独特な形式であり、今では完全に理論化されている。たとえば「C(ドミソ)」という和音は安定的ですが、ちょっとはみ出て「G7(ソシレファ)」と進むと、緊張感が走る。その時、安定へと戻りたいって動機が音楽を進めていくわけ。

話はちょっと違うのですが、スピリチュアル界でやたらと信奉される「純正律」って宗教がいかにクソかも似たような理屈。確かに純正律の和音は美しい。それに対して、多くのピアノに用いられる「平均律」の和音は少し濁りがある。

確かに我々は平均律の濁りには慣らされているし。それをもって「純正律が本物、平均律は洗脳」なんて思想が流布する嘆かわしい風潮がある。それがいかに人々から音楽の楽しみ、本質を奪っているかを自覚した方がいい。

完璧に美しいものが、正解なのか、本物なのか。それはそれぞれの定義、哲学の話なので自由に思えばいいけど、「音楽を楽しむ」においては、その思想は妨げでしかない。

人間は不完全な存在だ。それを不可能と知りながら「完全」に近づけようと努力する姿勢が、人を、そして世界、さらに宇宙を進化させるのではあるまいか。
もちろん純正律は純正律の良さや用途もあるけど、「純正律>平均律」って優劣でもなければ、平均律が洗脳であるなんて、都市伝説的な話を鵜呑みにしてるようじゃ、目覚めからはどんどん遠のく。てか、陰謀論・都市伝説をエンタメじゃなく、ガチで受け取る人たちこそが洗脳であり、情弱だから。

<音楽はストーリーである>

あらゆる音楽はストーリーなんですが、アドリブはそれを瞬時に奏でる即興の芸術。「すべらない話」は仕込みではあるけど、一流の芸人は、あのレベルの話を常に即興で生み出している。

バカリズムさんの話を題材に、これがなぜ面白いのか、そして同じ内容でも面白くなく話す事例をお伝えした。逆に単なる事実で、それそのものは面白くもなんともないものを、ちょっと順番を変えるだけで面白くなる、みたいな事例もお話しした。

ジャズのアドリブも同じ。いわゆる12キーで反復練習しまくったツーファイブのフレーズを、単純に羅列することがアドリブではない。これは外国語の習得にも似ていて、「フレーズ=単語・熟語」で「コード進行・構成=文法」を学び、覚え、身体に無意識に叩き込んで初めて自然な会話ができる。

その意味では外国語もしっかり学べば誰でも話せるようになるのと同様、アドリブも実は誰だってできること。しかし「面白い話」ができる人が限られるように、説得力のあるアドリブができる人は多くないし、プロとアマチュアを一般的に分ける線もそこにあり。

みたいな話をピアノを弾いてもらいながら「具体的」に進めていきました。昔の西成で、朝5時に起きて並ぶも、10名募集のところ、11名集まっていた。結果、若くて使えるやつからトラックに乗せられる一方、72歳のヨボヨボのジジイはあぶれちまい、今日も仕事にありつけない。合成アルコールの強いだけのあぶねー酒を今日もあおって寝るしかない、みたいな哀愁が「ブルース」であり、ジャズの原点。洗練された「ビリーズ・バウンス」みたいなブルースにも、そんな物語がないと聞けたもんじゃない。

いくらでも深掘りできますので、またいつかの機会に。今日ご参加いただけた方はラッキーだと思います。ジャズの聴き方から出発して、世の中の仕組み、さらにコミュニケーションに関するライフハックまで学べたと思いますので。
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第二部は豊秀さんのソロで、今回のアルバム、そしてカルテットの『それから』から数曲。ブルース、スタンダードも。最後はリクエストで「ミスティ」。なつみさんにとって大切な1曲であることはご存知の方も多いはず。リクエストしたのは別の方ですが、素晴らしい演奏でした。
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世界的なとあるベーシストの方が『それから』を聴いて評価してくださり、抜擢されたって話を聴いて、僕も嬉しかった。まだまだ多くの作品を作り続けたい。

関西の夏は鱧。美味しゅうございました。
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話も面白かった。発展性があった。今日はガチでラッキーだったと思います。とりあえず今回の仕事はこれで終了。
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明日も音楽の日。実に発展性のある大阪でございます。ありがとうございました。


by katamich | 2025-07-20 23:39 | ■音楽 | Comments(0)