正真正銘AIもITもない時代 2025.6.14

まださほどネットが普及しておらず、写真もアナログメインだった塾講師時代。2001年だ。
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2002年、20代最後の年、サラリーマンだったGWにNYとカナダに行った。カナダはオタワの友人に会い、1人でケベックとモントリオールへ。モントリオールでは後学のためにストリップも見た。
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NYではルー・ドナルドソンとケニー・ギャレットを聴いた。ケニーは日本語ペラペラだった。ドラムが14歳とかだった。ルーもご機嫌なバップで、ドラムは田井中さん。最高だった。
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その年の夏、会社の同僚3人でラオスに行った。二人は今のその会社にいるはずだ。
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2003年、スリランカのゴールって街の近くの安宿で出会ったサラスバティキミコさん。あなたはスピリチュアルの世界に突き進むと予言された。ビーガンで一日中瞑想とかしてて話すと宇宙がどうとか。仕事とかリタイヤして不動産で暮らしてる。普段はインドにいるんだけどビザ延長でスリランカに来た。2003年の夏。翌年から滝行始めてる。
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なぜかスリランカの家庭に連れて行かれた。他にもイタリア人、オーストラリア人が2人いたけど、オレだけ気に入られた。
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しかしここからはネットもほぼない時代の1997年。24歳のとき、オレは世界一周に出た。アメリカ、ヨーロッパ、中東、アジア。この頃は「Eメールって何?」っていう会話がリアルにあった時代。

コロラドで1か月ホームステイしてから、NYで半月。スモールズって朝までジャムやってる店に3日に1回は行って、ホテル代わりにしてた。昼はセントラルパークで寝て過ごす生活。

ヴィレッジヴァンガードでクリスチャン・マクブライドを聴いて泣いた。客層もすごくて、ジョシュア・レッドマンが真後ろにいて、ルー・ドナルドソン、ジョン・マクラフリン、ウィントン・マルサリスも来てた。ウィントンは囲まれてて近づけなかった。

フィル・ウッズのライブにも行ったけど、腰痛でソロが短くて少し物足りなかった。大西順子も、期待ほどではなかった。ブライアントパークの無料ジャズフェスではエルビン・ジョーンズ。ぶっ飛んだ。あれは本当にすごすぎた。
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NYのあと、オランダへ飛び、アムステルダムのマーケットで中古の自転車を購入。
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ミシュランのマップとコンパスを片手に東へ。オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、南ドイツ、オーストリアまで。自転車が壊れるまで走った。
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壊れなければイスタンブールまで行くつもりだった。でも当時の東欧は治安があまり良くなかったので、あのタイミングで壊れてよかったのかもしれない。ノンビザで行けるアルバニアにも行こうとしたけど、情報がなさすぎてやめた。2015年に行けたから結果オーライ。

イスタンブールではたくさんの日本人と会った。メイヨーさんは有名なパッカー。カッキーとはエジプト、ヨルダンまで一緒で、ずっとミスチルの「ステイ」を聴いてた。
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エジプトの安宿で一緒だった4人組は楽しかった。ペットボトルで勃起ごっこして写真撮ったり。左の人はほぼ一日中、劣悪なウイスキーを飲んでた。ピラミッドも登った。登った後で牢屋に入った。カッキーは登る前に捕まった。
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イランから川崎さんと一緒にインド手前まで旅したけど、ラホールで川崎さんが肝炎で入院。カッキーと川崎さんとは今も交流がある。カッキーは『夢なに』のエジプト編に出てくる。
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バラナシのヴィシュヌレストハウスでは、毎日バングラッシーを飲みに行ってた。大麻入りラッシー。ストロングタイプ。胃から吸収されるから効きが強烈だった。インド音楽を聴きに行ったら、音が目に見えた。これはヤバいと思ってネパールへ。
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ところがネパールでもマリファナにハマってしまい、ジャズとテクノで完全に廃人化。ポカラの「アニールモモ」って日本食レストランがまあまあ美味くて、そこの『課長島耕作』を読み終えるまでポカラを離れられなかった。

その後、カトマンズからチベットを抜けて中国経由で帰るつもりだったけど、国境が雪で封鎖されていた。なんかホッとして、バンコクに飛んで安宿でダラダラして日本へ帰国。

「島耕作やりまくり」ってのが当時の合言葉だった。みんなポカラで耕作にハマってた。旅の終盤、精神がだいぶ麻痺してて、もう少しでガチ廃人になりそうだったけど、ギリで帰ってこれた。

悪い遊びには手を出さずに済んだ。インド・ネパールでマリファナはあったけど、赤線の類は怖くて行けなかった。ほんと、あの旅はギリギリだった。

当時は目も一重だったけど、今はいつの間にか二重になっていて、顔が優しくなったねと言われる。あの頃は自信がなくて、イキるのに精一杯だった。今はイキらなくても平気なのは、自信があるからなんだと思う。

ネットもAIもなかった時代。戻れないけど、かけがえのない体験だった。いまはジャズのライナーノーツをAIと一緒に書いたりしてる。すごい時代になったものだ。でも、AIがあっても、滝には行く。身体の時代でもある。踊ろうぜ。

ネットのない時代には戻れない。そして、すでにAIのない時代にも戻れない。不可逆的に時代は進化している。それでも、旅には行くけどね。ありがとうございました。



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by katamich | 2025-06-14 23:39 | ■旅 | Comments(0)