新譜のご紹介 2024.4.30
2024年 04月 30日
1月に大阪で録音した『J'adore la clarinette』が正式に発売となりました!割と早かったかも!?
本レーベルは基本的にJAZZなんですが、割となんでもあり的なとこもあり、個人的にはいわゆるオーソドックスなフォーマットが好きなんですが、実験的なこともやっていきたいと思い、と言うか、個人や大手がまずやらないような企画を率先してやりたい気持ちも強くて、今回もそんなシリーズです。
今回はジャズとクラシックの融合的なアルバムになりまして、だからと言ってジャズ風クラシックでもクラシック風ジャズでもなく、「純粋」にその垣根を越えつつ、中途半端にならない「音楽」は届けられないかとの試み、かなり成功したんじゃないかと思います。
特に普段はジャズ奏者として活躍している鈴木孝紀さんが素晴らしく、モーツアルトやメンデルスゾーンのような純粋クラシックにおいても、音楽の意図をしっかりと理解し、表現できる技術をお持ちで、聴いている限りではジャズ奏者であること微塵も感じさせません。
が、時折、パッションとしてジャズを感じさせる部分にハッとなることもあり、その意味で今回の企画のコンセプトにも見事に合致、と言ったところでしょうか。
クラリック奏者の北川くんは普段からクラリネット属の特殊楽器を演奏する機会が多いそうですが、特殊の中でも特に特殊なバセットホルンを半分くらい用いています。
バセットホルンはそれこそモーツアルトの曲くらいしか聴くことなくて(しかしグランパルティータやレクイエムなど名曲が多い)、現代では忘れられたような楽器ですが、それでメモリーズオブユーを演奏するなど、まあ世界初かもしれませんね。
ピアニストはさすがにそれぞれの専門の方にお願いし、クラシック部門の蒲生さんは名門パリ国立音楽院を出ており、ご自身のソロ活動に加え、管楽器の伴奏者として内外からファーストコールのかかる名手。すごい贅沢。
ジャズ部門の永田さんは関西を中心に活動し、ジャズフェスなども企画されるやり手であります。今回のためにアレンジ全般を受け持ち、特にブルーゼットなどはこのまま出版してもコンサートピースとして普通に使える出来上がり。
振り返ってみると、クラシックテイストが8割くらいになりましたが、深く聴き込むもよし、BGMでもよし、ずっと聴き続けられる一枚になったかと思います。選曲も面白いと思います。
コメント欄に試聴YouTube、販売ページを貼り付けますので、よかったらぜひ聴いてみて、気に入ったらご購入くださいませ。AmazonもOKです。北川くんや鈴木さんにお求めていただいても大丈夫です!
どんどんいきましょう!
Trio KV498,Kegelstatt / Wolfgang Amadeus Mozart
1. I.Andante
2. II.Menuett
3. III.Rondo-allegretto
Konzertstück Nr.2 op.114 / Felix Mendelssohn Bartholdy
4. I.Presto
5. II.Andante
6. III.Allegro
7. Bluesette / Toots Thielemans
8. Vocalise / Sergei Vasil'evich Rachmaninov
9. Viktor’s Tale from “THE TERMINAL” / John Williams
10. Blue and White / 鈴木孝紀
11. 人生のメリーゴーランド(「ハウルの動く城」より) / 久石譲
12. Memories of You / Eubie Blake
北川靖明 Clarinet, Basset-horn(1~9,11,12)
鈴木孝紀 Clarinet(1~8,10~12)
蒲生祥子 Piano(1~6,8,9)
永田有吾 Piano,arrangement(7,10~12)
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