秋の気配を感じる 2005.8.21
2005年 08月 21日
今日は初めて滝の中で般若心経を21巻あげたのですが、滝から出るとフラフラになってきました。と同時に体温がものすごく下がり、車に戻るとなんと、暖房をつけてしまいました。滝の水も秋のバージョンになりつつあるようです。
ところで、「秋」と言うと「食欲」「芸術」「読書」といろいろな接頭語がつけられると思うのですが、私にとっては「芸術」、それも「音楽の秋」だと思っています。クラシックで言えば、ブラームスなんて完全に「秋」の音楽を感じさせますよね。大好きです。
ジャズの曲の中の「枯葉(オータム・リーブス)」という曲があるのですが、英語名の通り完全に秋の曲です(原曲のフランス語ではレ・フューイ・モルト、つまり「死んだ葉」と直訳できます。あまり風情がありませんよね)。「枯葉」はジャズのスタンダード中のスタンダードであり、いくつもの名盤があります。それぞれ良いのですが、おそらく次の二枚が双璧だと思います。
①ビル・エバンズ「ポートレート・イン・ジャズ」
②キャノンボール・アダレイ「サムシン・エルス」
双方とも芸術性と大衆性が極めて高い位置でシンクロしており、どちらがいいと言うのは好みの問題でしかないです。あえてどちらが好きかと言えば「最近聴いた方」と答えるしかないでしょうね。
①のビル・エバンズはピアノトリオでの演奏で、「枯葉」と言うにはややアップテンポの時に激しい演奏。しかし、エバンズの哀愁のあるタッチやフレーズがなんとも「秋」を感じさせてくれます。
②は雰囲気的にはまさに「枯葉」。名義上のリーダーとなっているキャノンボールは吹き散らし系で賛否両論あるのですが(私は好き)、サイドとして加わっているマイルス・デイヴィスが本当にもう、絶品。テーマの吹き方(そもそもサイドメンがテーマを吹くなっての)などは、原曲の魅力そしてマイルスのトランペットの妙味を余すところなく伝えるものです。音色、間の取り方などマイルス・オブ・マイルス。イントロが終わってテーマに入る時のマイルスの出だしなどは本当にゾクゾクします。音楽する人の間では「休符も音」なんてのはしったかぶってよく言われるのですが、マイルスの演奏を聴かずにそれを言うなかれ、と思います。特にこの「枯葉」を聴かずして。
と言うわけで、今日は久々に音楽の話をしましたが、秋の長夜(と言ってもまだ8月か)に、ジャズなる音楽を聴かれてみてはいかがでしょうか。上の2枚は超おススメです。
明日は断食の日です。
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サムシンエレスは事実上マイルスのアルバムです。契約上、リーダーが取れなかったのですが、義理のあるプロデューサーのために、キャノンボールをリーダーとしました。ブルーノートのマスターテープには「Miles」と書かれているそうです。
紛らわしいですよね(笑)