第五弾の『まるいひと』が届いた~! 2021.10.10

届きました、届きました。QAZZの第五弾はピアノトリオで『まるいひと』。ピアノ、ベース、ドラムと今までにしては珍しく普通のフォーマットですが、内容はジャズマンはあまりやらないような感じかな。演奏者本人のやりたいようにやるのが一番って意見もありますが、僕は違うと思ってまして。と言うのは、これを「本」に置き換えればまさに当事者だから。著者が書きたいことを書き、出版社はお金を出すだけ、なんて世界は出版業界には一部の超大御所を除いてはありません。その大御所ってのも村上春樹レベルであって、名の知れた作家であったとしても、出版社や編集者の意向を無視することはできません。

昨今のJAZZ界を見ていると、いわゆる大手が出さなくなった分、演奏者はほとんどが自費でやり、内容も自己満足なものが多い。ライブに行くとだいたいCDを買って帰るのですが、すべてオリジナルなんてのは、正直、つらいです。スタンダードやポピュラーはそれだけの理由がありまして、つまり楽曲自体に時代を超えた普遍的魅力があるからこそ。その辺、やっぱり余程のものでない限り、それだけの普遍性を持ったオリジナルは多くないわけで。

その「余程」で言うなら、デューク・エリントン、セロニアス・モンク、ソニー・ロリンズ、ベニー・ゴルソン、マイルス・デイヴィス、ウェイン・ショーター、チャーリー・パーカー、バド・パウエルなどのオリジナルは普遍的な魅力を持つ楽曲として、今も多くの人に演奏され続けています。では日本にそのレベルのジャズオリジナルがあるかと言えば、ちょっと思いつきません。今津雅仁さんのオリジナルなどはすごく魅力的なので、もっと他の演奏者も取り上げていいとは思っていたのですが。


話を戻しますと、今の日本のジャズ界は良くも悪くもオタクでマニアックな路線に偏り過ぎで、それは演奏者がやりたいことではあれ、JAZZのすそ野を広げることにはならない。巡り巡って自分たちが損をすることになるのです。本の世界も同じで、だからこそ第三者、編集者の存在が大切になる。

僕の位置づけはその編集者であって、能力的にはまだまだとは言え、この辺のスタンスとこだわりは大切にしていきたいのです。「QAZZのジャズCDはなんかいいよね」って声が増えることが僕の望みであり、それは演奏者はジャズって音楽そのものへの貢献であると考えています。なので、「お金だけ出して演奏者のやりたいように」は少なくとも僕はOKではありません。今回の『まるいひと』ですが、阿部さんご自身がすごく喜んでくれて、ご自身でも50枚近く、ご購入いただけました。阿部さんのファンの方にも喜んでいただけると思います!QAZZもなんどか5枚です。
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正直、企画やライティングはできたとしても、装丁は制作などは僕にはできません。その辺を杉山さんやまるちゃんといったプロの方がやっていただけるのは、本当にありがたいとしか言いようがありません。これからもガンガンに作っていきたいと思います!
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そして今日の動画。オレは何屋さんなんだろう、と時々思う(笑)


YouTubeも頑張ります!ワクチン解除祭りもひと段落で、少しずつ少しずつ、評価を戻し、アルゴリズムを味方につけていければと思います。もう少しだ。ありがとうございました。

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by katamich | 2021-10-10 23:39 | ■音楽 | Comments(0)