昨日は予言漫画の話をしましたが、どうして予言って人気あるんでしょうかね。まあ、わからないでもない。人は未来のことが不安ですから。「予言」がいかにアホらしいと知っていても、どこかに超能力みたいなのがあって、未来を正確にいい当てる人がいるんじゃないか、とか。ノストラダムスなども、今は誰も話題にしませんが、20世紀後半は随分と売れたもんです。
未来が知りたい。誰もが思うこと。でも、これは不可能なんですよね。自然科学の法則では「予測、予想」はできても、厳密に正確とはならず、もちろん予言とは言わない。けど、自分のことであれば、ある程度の未来はわかる。斎藤一人さんは他人の未来を当てることができるそうだ。楽しそうな人の未来は楽しい。素晴らしい予言だ。
未来とはあくまで今の時点での未来。『ドラえもん』の第一話で、ドラえもんがのび太の将来のアルバムを出す場面があります。

就職できなくて会社を始めるってすごいと思うけど、あの当時は「大企業に勤めること」が勝ち上がりの条件だった。農業国であり、大半が小売店の社会。「明日も食べる」ってのが一番の課題だった時代、大企業のサラリーマンになることは、その課題を最も楽にクリアできる道だった。農業や小売、起業にはリスクしかなかった時代。それでもある程度は会社を大きくできたのび太はなかなかやり手。しかしその会社も花火の火が原因でまる焼け、借金が膨らむ。ジャイ子と結婚し、子だくさん。大学入試に「らくだい」は落ちたことと思うけど、ビールを飲ませているのが時代ですね。
で、言うまでもなく、後のストーリーでこの設定は覆されます。のび太はしずかちゃんと結婚し一男をもうける。割と大きな会社を勤めているようで、環境関係の仕事をしていると見たことがある。結局、このアルバムの設定はなんだったのか。のび太を奮起させるためのフィクションとも考えられるけど、未来の姿であると仮定した場合、それはあくまで「今から見た未来」ってこと。なので「今」を変えれば未来は変わる。よって楽しそうな人の未来は楽しいし、その逆もまたしかり。つまりは、「未来」は自分で決められるってこと。だったら、どんな「未来」を描きたいですか?そのためのどんな「予言」をしたいですか?
未来は誰でも予言できる。それは「今」の延長だから。「今」を変えれば未来は変わる。だったらどんな「今」を描きますか。その「今」にどんな意味付けをしますか。それが未来です。ありがとうございました。
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