【欧チャリ10:イタリア】真っ青な空の下をひた走り、愛しの地中海に! 2019.5.21
2019年 05月 21日
そしてなんと、昨日は65ユーロと言われてたのが55ユーロにまけてくれた上に、ビールはサービスすると!おばちゃん、ありがとう!イタリア、最高!

こんな街でした。

快適に走る。

走る、走る、走る。

昨日のピザもようやくなくなってけど、喉が渇いたところでスーパー発見。2時前ではないか。ここで買ったのは、ビール、ペプシ、アンズ一袋、クッキー、お水2本で6ユーロ。これがスイスなら15ユーロはしてたかもしれない。

ちょっとした名所っぽいとこ。

700メートルの峠がありまして、思った以上にキツくてなんとか登りました。途中、何度も歩いたけど。少し寒い。こっからジェノバって割と大きめの街に入ります。空港もあるみたい。

これからしばらくずっと下りだけど、寒いのでダウン着用。ダウンは帰ってからクリーニング出したいな。

ジェノバの街。かなり車が多くて走りにくい。しかもこの街に入る直前からくしゃみ鼻水が止まらなくなってきた。花粉症のような感じで、なんかのアレルギーに反応したんだろう。埃もすごくて、この街には泊まりたくない。

脱出成功!そしてついに地中海!空気がガラッと変わる。そして道路も快適に。

泣いた。地中海。これまで地中海と言えば、サントリーニ島を筆頭に、マルタ、トルコ、レバノンと接してきたけど、世界のどこにもない独特な、そして最高な雰囲気なのだ。この世の楽園があるなら、それは間違いなく地中海。もっとも、ハワイもカリブ海も行ってないからまだわからんけど、地中海はほんと、最高なんだよ。光が違う。風が違う。

泣いてるのはアレルギーのせいだけはないと思います。

もうね、言葉にならない。泣いた。

この手の自転車道がずっと続くのだ。ニースのゴールまでこれだといいな。8時。日もだんだん暮れてきた。

ほんとは後16キロほど先のサボナって街まで行こうかと思ったけど、ホテルもレストランもたくさんあるこの街で今日は終わり。113キロ走りました。天気はよかったけど、途中、峠があったりくしゃみの止まらない街があったり地中海に来るまでは割とキツかったかも。ゴールまで170キロ地点だけど、この道の状況ならば明日は130キロは走れそうだ。仲間たちの待つニースには40キロくらいで流して昼過ぎには着きたいとこ。
ちなみに地図上は今日の出発点から山の中を走って直でサボナに行く道が早かったのだけど、オレはどうしても早くに地中海に着きたかったので、ジェノバを目指したのでした。それは正解だった。

泊まりのみで40ユーロ。悪くない。

近くのレストランへ。迷うことなくスパゲティだけど、メニュー表にはない。いろいろあるよみたいなこと言われたけど、その中に「ボンゴレ」って言葉が聞こえたので、それ!魚介類、まったく食べてないもん、今回。
最初にイタリアビールをいただき、ボンゴレが来る頃に白ワインをオーダー。個人的にイタリアでは赤より白が好き。そしてこのボンゴレだけどさ、泣いた。ポモドーロよりはもっちりした麺で、アサリとよくからむ麺だろう。白ワインにもよく合う。帰国したら少し小麦は控えめに過ごしてみたいけど、こっちにいる間はスパゲティを食い尽くしたい。ニースに行ったらまた違ったもの食うだろうけど、自転車でイタリアの間はピザではなくスパゲティなんだよ!
ちなみにあえてスパゲティと言ってるのであり、パスタとは言いません。日本では最近、スパゲティのことをパスタって呼ぶ風潮があるけどさ、違うんだよ、オレが食いたいのは。パスタは小麦料理の総称でありペンネとかマカロニとかも含まれる。けど、オレはスパゲティが食いたいのだ、スパゲティが!
それにしてもこのボンゴレ。美味すぎて泣いた。

イタリア人はやたら愛想がいい。英語ほとんどしゃべらないけど、適当なコミュニケーションで十分に通じる。ドルチェを勧められるので、今回はオーダー。お店のおかあさんおススメのでいいよ、と注文。エスプレッソも当然。出てきたのがいかにも濃厚なプリン。言うまでもなく泣いた。なんやろ、この美味さ。脳天突き抜ける美味さとはこれだよ。苦いエスプレッソによく合うんだ、また。
ちなみにイタリア語はまったくわからないけど、単語レベルでは馴染みなのは多い。音楽用語がそうだもん。ドルチェはデザートだけど「甘く」って意味。フォルテは強く、ピアノは弱く。カンタービレは歌う、アレグロは速く、アンダンテはゆっくり、ビバーチェは急速、などなど。

店を出ると暗くなっていた。

左手は地中海。ここでも泣いた。

最高。最高すぎる。イタリア、今まで52か国行った中でトップかもしれない。自転車で素通りするだけでさ、クラシックもオペラも観てないけど、もう、いるだけで最高。イタリアの音楽家と言えば、ロッシーニ、ベルディあたりが代表だなど、そりゃ、セビリアの理髪師、生まれますよ。椿姫、生まれますよ。モーツァルトだって何度もイタリアには来ている。代表作のフィガロの結婚、ドン・ジョバンニ、コシファントゥッテはイタリア語オペラだし、『アマデウス』で有名になったサリエリもイタリア人。
クラリネット 奏者でもアレッサンド・カルボナーレって大好きな名手がいる。そう言えばモダンジャズクラリネット のバディ・デフランコ、トニー・スコットもアメリカ人だけどイタリア系だったな。そして弦楽器ではイタリアが最高峰。
その意味で、まだまだイタリアの真髄には触れてなくて、自転車で素通りしてスパゲティ食ってる程度だけど、それでも最高なんだからどんだけだよって。今まで行かなかったのが不思議だ。
そう言えばだけど、イタリアを走ってて初めての気がしなかったのは、アルバニアやマルタはイタリアの影響が強いからなんだろうな。とにかく最高。明日は地中海に沿ってまたひたすら走ります。青い空と海を背景に。ありがとうございました。
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