【地蔵菩薩】「望ましい未来」があるのは、「過去」のおかげなんだ! 2018.7.18
2018年 07月 18日
昨日のレコーディングで興奮が冷めやまず、ずっと眠れぬままに朝が来た。今回のレコーディングは最年少が24歳で、他のメンバーも30代。Iさんが精力的に活動していた30年前は、ジャズマンが普通に音楽で飯が食える時代だったそうだ。いや、もっと前はもっと稼げていた。ほとんど楽器ができなくても、数合わせのために座ってるだけで日当をもらったって知人もいました。
福岡で活動するあるミュージシャンの話によると、バンマスレベルだと、一回の演奏で数十万、時には7桁のギャラをもらうこともあったそうで、福岡のあるサックス奏者は常にポケットに札束をぶち込んでいたそうだ。そのサックス奏者は学生時代に何度かライブに行き、めちゃくちゃ素晴らしかったのだけど、突然、失踪。時代が変わったけど、やり方は変えられず、金遣いもそのままで必然的に多重債務者となり行方をくらましたそうだ。それ以外には、タクシー運転手となり、時々、ライブハウスで演奏を聴かせる人も少なくない。
福岡にはなぜか医者、歯医者、経営者でありながら、プロのジャズマンが少なくない。その人たちは本業の安定収入があった上で、今でも精力的に演奏活動をしている。ただ、そうじゃなくてその昔に演奏活動のみに身を投じた人は、現状を踏まえた上でやり方を変えた人は音楽家でも生き残るが、変えられない人はそうじゃない。これは音楽に限らず同じなんだろう。
時代は常に変わる。いい時代は永遠ではない。時代に応じて、カメレオンのように姿を変えていける人だけが長く活動できるのだろう。以前、本田健さんのランチ会にお呼ばれしたとき、健さん、開口一番にこう言われました。
「皆さん、長く活動を続けてくださいね。一時的に売れても、すぐに消える人をたくさん見てきただけに、残念な思いをしてるんです」
この直後、なぜか「Qさんは、大丈夫ですが」と言われたのが印象的だった。とにかく時代は常に変わる。以前、『チーズはどこへ消えた?』って本がベストセラーになりましたが、確かこんな話だったかと。
あるところにネズミと小人がいた。ある日、大量にチーズが置かれている場所を発見し、ネズミと小人は毎日食べに行くことで生きていた。それがある日、そのチーズが突然消えてしまった。ネズミは新たなチーズを探すべく、その場所を立ち去ったが、小人は「明日はチーズがあるかもしれない」と信じ込み、動くことはなかった。
詳細はともかく、おおよそこんな内容だったかと思います。これとまったく同じことが、南太平洋のナウルって国でも起こっていました。ナウルは長年堆積していたリンを輸出することで、一時期は一人当たりGDP世界一になるほど豊かでした。まったく働く必要がないベーシックインカムがあり、結婚すると家が国から支給される。医療費もすべて無料。それが21世紀に入り、リンが枯渇します。しかし、ナウルの人たちは「働く」って概念がないため、なぜ貧しくなったのか理解ができない。ナウルは観光地でもなく、リン以外の資源もありません。昔は漁業くらいはあったそうですが、高品質なリンが見つかってから、誰も働かなくなったのです。今、ナウルは隣国の援助で生きています。
私の前職は建設コンサルタントだったのですが、かつて「建設業界浮沈神話」などがあったそうです。バブル期に儲かっているのは当然のことですが、バブルがはじけてから、他の民間企業が軒並み打撃を食らっている中、建設業界は「景気対策」でバブル期以上に潤っていた時期がありました。バブル崩壊すると景気が悪くなる。するとケインズ政策により公共投資を増やす。その第一の恩恵に与っていたのが建設業界だったから。
だけど、他の民間企業は大胆なリストラや技術開発を繰り返すことで(IT化の後押しも大きい)、徐々に復活の兆しを見えてきたものの、同時に国の方もリストラを進める必要があり、公共投資が縮小してきた。すると、建設業界の所得も減るのだけど、私がいたのはまさにその頃で、「これはおかしい」と叫んでいる上司がいた。
ナウルの人たちは、隣国の援助でかろうじて生きてるのですが、働くことをしない。家事もしない。動くこともないので国民の8割が糖尿病及び予備軍であり、中国人が作る中華料理を食べながら、世の中の不満ばかりぶちまけているそうだ。当然、良くなることはない。
人生でも、いい時があれば、そうじゃない時もある。「いい時」がずっと続けばいいけど、どうあっても「波」はあるもんだ。過ぎ去ったいい波に未練を残すよりも、次の波に乗ればいい。波を探せばいい、波を待てばいい。そして来たら乗る。
時代は変わる、環境も変わる。だから、自分も変わり続けるしかない。絶対に変わらない「宿命」としての自分を知り、そして変わり続ける波をしっかり見据え、タイミングを見計らって乗る!
『僕らの魂が地球に放り込まれた理由』
Qさん
と言うわけで、次の波に乗る方法を教えてください!
子守神
もうこれはね、「失鬼」を退治する必要があるよね。つまり、人生、いろんなものを失う。いつかは両親や肉親を失うこともあるし、恋人と別れたり、仕事を失ったり、大切にしていたものを無くすことだってある。もう、絶対に戻らない。
それは「過去」に対してもそのまま言えることなんだ。昔はよかった。昔の自分はこうじゃなかった。もっとカッコよかったし、チヤホヤされていた。おかしいのは今なんだ。これもまた「失鬼」の仕業なんだな。
Qさん
さっき僕が例に出したナウルなんかもそうですか。昔はリンがたくさんとれて、何もしなくても国が生活費を払ってくれて、海外旅行にも行き放題だった。けど、リンがなくなった今、昔のような贅沢な暮らしができなくなった。だけど、ナウルの国民は、自分でどうにかしようと思うんじゃなく、国に対して「昔のように戻せ」と言って、できないこともわかっているからいつも不満ばかり言ってるんだってさ。どうしたらいいのかね。
子守神
まあ、ナウルの人たちのことは考えなくていいよ。そのうちどうにかなるから。ようは、Qさんみたいな普通の人たちが波に乗るにはって話だけど、確かに「過去」に執着している限り、乗ることは難しいよね。けど、人は栄光ある「過去」の思い出に逃避したくなる。
昔はチャンピオンだった、スターだった、金持ちだった、ベストセラーだった、モテてた、いろんな「過去」があるけど、もし今、そうじゃなかったとしたら、やっぱり「過去」にすがりたくなるもんなんだ。だから、だから悪いのは自分じゃなく、今の環境なんだと不満をこぼす。だけど、それじゃあ、進まない。過去は過去なんだ。
「過去」は決して否定するものじゃない。過去があるから今の自分がいるからね。だけど、過去には戻れない。
Qさん
じゃあ、どうすれば?
子守神
方法を教えるよ。
1.部屋の中の一点に立ち、前が未来、後ろが過去であること確認する
2.これまでの人生で最も栄光だった「過去」を一つ特定し、その時点にまで後ろに下がる(3~5歩程度)
3.その場でその時の自分をじっくりと味わう(見えるもの、聞こえるもの、感じるもの)
4.その状況をしっかりと感じながら、「今」に向かってゆっくり歩く
5.「今」に戻ったとき、このように言う。
「あの時(特定した過去)のおかげで今の私があります。しかし、過去とは決別し、未来に進みます」
6.「望ましい未来」をイメージする
7.その「未来」に向かって前に進む(3~5歩)
8.その「未来」の自分をじっくり味わう(見えるもの、聞こえるもの、感じるもの)
9.十分に感じることができたら「今」に再び戻って終了
Qさん、ちょっとやってみて。
Qさん
そうだな、じゃあ、僕にとっての栄光ある「過去」ってなんだろう。実は今が一番いいと思ってるから、思いつかないんだよね。
子守神
なるほど、それはそうかな。だったら、人でもいいよ。今は会わないけど、思い出す人っているよね。
Qさん
そうだね、それはあるかも。ただ、こないだ決別したから、今は不思議なほど、思い出すことがないんだよね。だけどまあ、楽しかった思い出としては2015年のサントリーニ島とかあるかも。それでいいかな?
子守神
うん、いいよ。じゃあ、さっきの通りにやってみて。
Qさん
1.前が未来で後ろが過去だね
2.サントリーニ島にみんなで行った3年前に戻ります
3.青い空に白い壁、ピカピカの光、仲間たちの笑顔、笑い声、オリーブの香り、ワインの味、空気、、、また行きたいな~
4.で、この感覚を味わいながら、「今」に向かって進むんだね
5.で、こう言うのか
「みんなでサントリーニ島に行ったおかげで今の僕がいます。だけど、過去とは決別し、未来に進みます」
6.言った。そして「望ましい未来」はどうしようかな。あのメンバーでサントリーニ島に行くことはないけど、あそこにはまた行きたいかな。でも、次は講演しにニューヨークに行きたいかな。いろんな人たちを引き連れて、あ、そうだ、車でアメリカ大陸を走るのもいいな。こないだそんな話をしてたし。そうだ、サンフランシスコからセドナまで1,200キロを仲間たちと行きたいな。それ、それにしよ。いがじーとかと。
7.まあ、よくわかんなけど、いがじーやマサさんがいて、あと、5~6人はいて、自由人ばかりで、テンション上げてサンフランシスコから荒野に向かってドライブだな。ビールやサンフランシスコのワインを積んで、走って、夕日見て、モーテルっぽいとこに泊まって、飲んで、語って、最高!
8.かなり最高な気分になったから、「今」に戻ります!
子守神
どうだった?
Qさん
かなり、いい感じだね。絶対行くし、こんな風に思えるのも、まさに「過去」があるからなんだね。
子守神
そうだよ。仮にQさんが「サッカー選手になる」とか望んだとしても、そんな「過去」はないもんね。だけど、いろんなところに、いろんな人たちと旅した過去はあるよね。その延長上で「望ましい未来」を描けばいいんだよ。
Qさん
バブル期のサラリーマンとかもそうかな。あの時はウハウハで、今はそうじゃないけど、あの感覚を知ってることは大切だもんね。その「感覚」の延長上にもっと望ましい未来があると思えば、なんか「過去」とかどうでもいいもんね。
恋人と別れた人もそうだよね。すごく悲しいかもしれないけど、人のことを好きになったり、いろんな楽しいことがあった過去はある。その「感覚」を知っているからこそ、もっと最高な未来に進めるわけだ。「過去」があるっていいよね、大切だよね。
子守神
そうだよ。「過去」には戻れないけど、その延長上にもっといい「未来」があると思えばいい。栄光な「過去」がなければ、いい「未来」も描けないから。
Qさん
ただ、栄光な「過去」がない人はどうすればいいですか?
子守神
なんでもいいよ。Qさんがやったみたいに、楽しかった思い出でもいいよ。その延長上にもっともっと楽しい未来があるんだから。
なかなかいいことを教えてもらいました。「過去」の延長にもっといい「未来」がある。言われてみたらそうだけど、割と盲点だったかも。「過去」はリソースなんだ。否定するものじゃないけど、戻れないのは確か。
だったら、「過去」からもっといい「未来」へつなげればいいんだ。「過去」そのものはやってこない。けど、いい「過去」はいい「未来」につながる。そう思っただけで、なんでもできそうな気がするよ。さすがは地蔵菩薩。ありがとうございました。
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