「使えば入ってくる」は一般理論なんですよ! 2018.4.12

滝行三日目。今回は往復14キロを歩いてるので、長く感じるな。雨の日は車にしようと思うのは、そこまでストイックでもないので。最終日は17日になりますが、朝8時のフライトなため夜中に行こうと思います。


さて、ここ数日、私の周辺で「お金」に関する話がいろいろ賑やかです。何度も何度も書いてきましたが、「お金」って本当にシンプルで、これほど「法則通り」のものって他にないかもしれない。なので、お金をたくさん持っている人にはその法則があり、その逆もまたしかり。


お金の話はいろんな角度からできますが、とどめの一撃を書きます。お金をたくさん持っている人の特徴は、「お金があると思っていること」です。これも何度も書いてきましたが、お金は「ある」ところにしか集まらず、「ある」である以上、勝手に集まってきます。逆に「ない」と思っていたら、どんどんお金は逃げていく。お金は「寂しがり屋」なのでしょう。


ただ、なかなか「ある」と思おうと思っても思えない人もいる。そう思えば簡単だし、つまり「お金が一番簡単」なのですが。

昔、旅をしていてこんな人がいました。イスタンブールの安宿に50前後じゃないかと思いますが、「PUさん」っておじさんがいた。旅を人生にしているようだけど、安宿で若い人も見つけては説教かますだけの人。私もイランビザを取る時に、ちょっと手続きのミスをしてボロクソに言われました。


「君のために言ってるんだよ~」とか福島弁で言われるのですが、本当にどうでもいいことで、説教された理由もまったく覚えていない。その人、若い人が買い物してくると「それ、いくらだった?」と聞くのですが、現地価格より高かったら、「それはボラてるよ。しっかりしないと。君はそれでよくても、後から来る旅人に迷惑がかかるんだよ」って説教を始める。(写真は当時だけどトルコ料理)
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50歳独身、安宿にたむろ。一番ウザい人種だな~と思ってましたが、どうすんだろね。ある日、その安宿に短期旅行の40歳くらいの女性が来られました(Aさんとします)。昔バックパッカーをやってて、安宿に泊まるのが好きなようで。10日くらいの休暇だったと思うのですが、割と大手の出版社にお勤めのようでして。その方と、PUさんと、あと3~4名で食事に行ったのですが、トルコ料理でなく、ちょっとだけ高い(と言っても安い)中華料理へ。PUさんはライスが食べたかったそうですが、一皿のライスを均等に分けようとする。Aさんが「それくらい私出すからいいわよ」って言っても、「それじゃダメです」と言って、とことんまでケチケチして、ちょっとでもその皿の米を多く食べようとする人がいたら説教。


ものすごくしらけた食事になったのですが、帰りの電車の中で目の前の席が一つ空きました。Aさんは年長のPUさんに席を譲ったのですが、そこで余計な一言。


「金の功より年の功だから」


PUさんはキョトンとして座ったのですが、ちょっとスッキリしましたね。Aさんは普通にお金を持っていて、楽しく食べるなら少しくらい多めに払っていいと言ってるのに、PUさんはそれを許さない。自分が出すこともしなければ、出してもらうことも拒む。これはまさに「年の功」なのか、本来、出してもいいはずの年齢なのに、出せないことへのせめてもの抵抗だったのか。とにかく、若い人を捕まえては説教して、当然、誰も話を聞かないのですが、お金に対してもものすごく細かいんです。


あれから20年たちますので、その人は70歳くらいなのかな。いや、もしかしたら当時40歳くらいだったかもしれない。今でも旅してるのかな。いや、今は日本の購買力が低下して、どこ行っても割高だからしてないかもな。


なんで、PUさんの話を書いたかと言うと、私の中で「こうなったらおしまいだ」のモデルだったから。日本で何をしていたのか知りませんが、おそらく数十万円ほど稼いでは、物価の安い国を旅して、安宿に沈没して、後から来る日本人の若い人たちに説教をする。それでいて、お金にはものすごく細かい。10円、20円のことで腹を立てている。


PUさんは常にお金は「ない」と思って旅をしていた。旅をしていると、その人の本性が浮き彫りになる。「ない」から10円を値切るのにものすごいエネルギーを費やす。他人に対しても強要する。あの当時、私も学生で80万円で世界一周だったので、なるべく節約はしていましたが、ジャズやオペラ、ツアーなど使うところは使っていた。なにより、「オレは将来、絶対にPUさんのような旅をしない!」と決心するいい反面教師になったものです。


そして今、安宿にも泊まりますが、高級ホテルにも泊まる。ビジネスクラスにも乗る。若い人がいたらガンガン奢る。なぜなら私はお金が「ある」と思っていますから。つまり、ここで法則。


「ある」と思っているから使う

「ない」と思っているから使えない


当たり前だと思うかもしれませんが、「あるから使う」じゃありません。「ある」と「思っている」からの、「思っている」が重要なのです。「お金」は天下の回りものって事実、どこまで実感していますか?


お金って使うと増えるんですよ。国の政策でも、国がお金を使ったから増えてるんですよ。これでも。失業率は最低レベルに下がり、今は深刻な人手不足。コンビニの店員の大半が外国人になり、介護業界ではいかに人手を確保するかが唯一と言っていいほどの課題。あとは賃金が上がれば大成功なんだけど、そうするために国は赤字国債を発行し、さらに国外に対して麻生さんが円高のお願いにまわっていた(ことは報道されないが)。


もっとも、国の場合は赤字国債でお金を使えば、有効需要の原理によってお金が増えることが理論化されていますが、個人レベルでも同じ。例えば私がちょっと多めにお金を払ったとします。そのお金は誰かの収入になり、そこから支出が生まれます。ちょっと図化しましょうか。


Qが10払う→Aが10もらう
そこからAが8払う→Bが8もらう
そこからBが6払う→Cが6もらう
⇒ここで使われたお金の合計は「10+8+6=24」となる


つまりQが10払うと、Q、A、B、Cの世界では24の価値が生み出される、これをこの世界のGDPって呼ぶわけですが、Qは10払うことでこの世界に2.4倍の貢献をしたことになり、Qが国とすれば24から税収が得られQは豊かになる。そして全体も豊かになる。個人だと税収じゃないけど、Qが提供するサービスが最大「24」で売れることになる。


単純なモデルですが、これがお金なんですよ。スピの世界で「使えば入ってくる」と言いますが、これはちょっとしたモデルで理論化することができる。詳しくはジョン・メイナード・ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』を読めばいいですが、もちろん読まなくてもいい。


「使えば入ってくる」は一般理論として確立していて、もちろんその「使い方」も大切だし、使うだけで仕事をしていなければ理論的に入ってくることにはならない。


国の財政だと、赤字国債(つまり刷ったお金)を発行するので、国の借金にはなりますが、その借金は生み出された需要から「租税」と言う形で徴収すれば回収できる。しかし、今の日本は租税にならず「タンス」に入っているから問題であって、国や企業がもっと魅力的なサービスを生み出せば回収できるのです。たとえば「国家戦略特区」を用いた地域活性化政策とか、、、おっと!


話が難しくなりました?ま、その辺は、「そんなもんか~」と思っていただければいいですが、「使えば入ってくる」は理論ってことはご理解ください。なので、逆に「使わないと減る」も成立します。国はもうすぐ「使わせない政策」に出ようとしてますが、そう、消費税ですね。実は今、消費税の増税の反対している政治家は安倍晋三氏と麻生太郎氏だけと言われています。野党は共産党を除いて軒並み消費税増だし、与党でも石破や小泉は増税派。

来年、消費税が増税されると日本経済は壊滅と言われています。日本を壊滅させたい勢力があるとか何とかの話はさておき、消費税を上げると政治家や官僚、大企業の権限が大きくなるんです。なので、為政者にとっては消費税は歓迎だからこそ、それに反対する安倍首相は今総攻撃を受けてるんです。森友、加計?いい加減にしろですから、もう。


結論言いますと、お金ってのは「使えば使うほど増え」、「ケチればケチるほど減る」のです。PUさんは10円、20年をケチったせいで生涯貧乏。豊かな国から来てるんだから、もっとおおらかに使えばいいんですよ。それも還元すれば「ある」と「ない」の心の違いでしかない。

この話、明日も続けますね。明日はもっと直接的にお金が増える話をします。ありがとうございました。





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by katamich | 2018-04-12 23:39 | ■お金 | Comments(0)