人はなぜ烈火の如く怒るのか?! 2017.10.23

選挙も終わりましたが、この半年ほど、政治にほとんど興味がありませんでした。なんか興味を引く話題がなくて、その理由は「モリカケ問題」でして、森友に加計にとそんな話ばっかりで、いっこうに重要な話が進まない。

ただ、一定の効果はあったようで、実家の母親もテレビ情報から、「安倍さんは自分の知り合いに便宜を図って国の土地を安く売ったんやってな、あかんな」と言っていました。なるほど、まだまだ一定層にはテレビによる情報操作は効果的なんだな。


ただ、ネットでは一次ソースに当たれるので、因果関係を理解するのは簡単。森友に関しては当事者が「安倍さんに忖度した」と言い、マスコミは安倍さんに「忖度させた罪(笑)」を被せようとした。なんじゃそりゃ。だって、この手の話で問題になるのはいわゆる「袖の下」の類であって、そんな証拠は一つもなく、野党やマスコミは出ない証拠にやきもきして「何もないことを証明しろ」と「悪魔の証明※」に走ったわけでしょ。(※「ある」ことを証明するのは簡単だけど、「ない」ことを証明するのは不可能であり、それを「悪魔の証明」といいます)


加計問題に関してはもっとひどくて、前の愛媛県知事が国会でその問題はねつ造であるとの決定的な証言をして、誰も否定していないにもかかわらず、マスコミはほとんど報じず、野党も聞いてないような態度を貫く。つまり「モリカケ問題」とは最初から野党&反自民マスコミによるねつ造劇だってことは早い段階からわかっており、追及する方も確信犯でそうしながら、半年に渡って反安倍キャンペーンを続けていたわけ。


その間、北朝鮮からミサイルは飛ぶし、九州では大きな災害もあったのに、いつまでもモリカケを続けるもんだから、政治に空白を作り、本当に大切な論議が延び延びになっていた。そして今回、解散総選挙となったわけだけど、野党は「モリカケ隠しだ!」と騒ぎ立てながらも、国民はバカじゃなかった。あれほどの徹底したネガティブキャンペーンを張りながら、結果は現政権の圧勝。田原総一朗などは「野党の分裂と北朝鮮が自民党を助けた」などと公言するわで、この国の政治家やマスコミはどうなってるんだってことが、そろそろ一般国民の前にも明るみになった、そんな選挙劇だったと思います。


で、このような話、自分のこととしても割と身に覚えがあって、時折、いわれなき批判をされることがあるんです。悪い印象を一方的に書き立てられ、第三者的な当事者に確認を取ったりもしたのですが、そんな証拠も証言もなく、実に不可解な批判が続けられる。そこに昔、私に何度もファンレターを送ってきたような男も加わり、「何もないなら、それを証明しろ」と、まさに「悪魔の証明」を突き付けてくる。


なぜこのようなことが起こるのか。野党やマスコミや批判者がここまで烈火のごとく怒りをぶつけてくるのはなぜなのか。その理由は、


「相手に期待しているから怒るのだ」


とこの本に明快に説明されていました。
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人が本当に怒るのは、「何かをされたから」よりも「何もされなかったから」の方がはるかに大きい。時々、アイドルがその熱烈なファンから被害にあうことがありますが、それはアイドルがそのファンに「何かをした」からではなく、「何もしなかった」からそのような悲劇が起こるのです。ファンは熱心にファンレターを送ったり、何百枚もCDを買ったり、握手会に行ったり、懸命に応援しているのに、その行為の本心にある、ある種の「期待」にまったく応えてくれない。(一般的に最も大きな期待は「承認」への期待)


国民もまた国に何かを期待している。自分が相対的に貧しいのは国のせいだ。アベノミクスは株価を上げ、失業率を低下させたかもしれないけど、自分の生活はそんなに良くなっていない。一方で株価が上がって喜んでいるお金持ちがいる。ちなみに私も一年前、NISAで買った少額のファンドが2割以上も上がって売り抜けましたが、もっと買っておけばよかったとちょっと後悔。


国は国民の生命と財産を守る責務がある。しかし、アベノミクスは自分の生活をまったく変えてくれない。国に期待しているのに、それに応えてくれない。その怒りを代弁してくれるのが野党でありマスコミ。モリカケが理不尽であることを知りながらも、そんなところにしか「怒り」をわかってくれるところがない。


その結果、安倍は間違っている、自民党は悪いことをしている、アベノミクスの恩恵に与っているお金持ちはずる賢い、私たちこそが正義だ!正義だ!正義だ!だから悪の根源である現政権を打倒するのだ!


そう、その「怒り」の根底には常に「正義」がある。ネット上にこんな表が転がっていました。
人はなぜ烈火の如く怒るのか?! 2017.10.23_b0002156_17112269.jpg



あえて、今の「野党=正義」、「与党=悪」とすると、かなり当てはまっているような。

■正義の味方の特徴

1 自分自身の具体的な目標をもたない
 =いつも具体的な対案もビジョンもないよね?

2 相手の夢を阻止するのが生きがい
 =モリカケなど批判ばかりだったよね?

3 単独~小人数で行動
 =今回も分裂、無所属だらけでしたよね?

4 常になにかが起こってから行動
 =震災も尖閣も起こってからの対応だから枝野さんは眠れなかったのよね?

5 受け身の姿勢
 =ミサイルが本土にぶち込まれるまで待ちますか?

6 いつも怒っている
 =確かに!


■悪の組織の特徴

1 大きな夢、野望を抱いている
 =デフレ脱却、経済成長、社会保障の充実など具体的

2 目標達成のため、研究開発を怠らない
 =新エネルギー、AI、再生医療などやってますね!

3 日々努力を重ね、夢に向かって手を尽している
 =報道されないだけでかなり実績残してますよね!

4 失敗してもへこたれない
 =批判されまくってもへこたれない!

5 組織で行動する
 =大きな組織ですね!

6 よく笑う
 =麻生さんとかいつも笑ってるイメージ!



もちろん現政権も完璧じゃないですよ。例えば「消費税10%」などは明確に阻止しなければいけませんし、細かいところもたくさんあります。しかし、誰の目から見ても「完璧」などこの世にはなくて、政治や外交の世界ってせいぜい「どっちがマシか」の相対論でしか進められないのが現実。

それをひたすら「完璧」であることを「期待」し、「完璧でないと悪だ!」とレッテルを張り、その完璧でない部分を批判することが「正義」であると思い込み、徹底的に怒りをぶつけ攻撃する。


ただね、怒りをぶつけている方はその瞬間はスッキリしているかもしれないけど、普段はけっこう辛いでしょ。だって、笑ってられないのだから。常に誰かを批判することでしか、アイデンティティを保てず、その矛先が時に「自分」にも向けられる。

「もっとできたはずのに!」と後悔し(過去)、「きっと良くなってるだろう!」と幻想を抱き(未来)、「こんな場合じゃない!」と焦りを隠せない(今)。「期待」の通りの自分でなく、そして「期待」の通りの世の中でもない。


さとうみつろうさんの「悪魔とのおしゃべり」(サンマーク出版)を編集者さんよりご献本いただきました。分厚いのでまだ半分しか読んでいませんが、読みやすいながらも深く、かなり示唆に富む内容です。


その1章と2章を読み、改めてこの世のメカニズムが腑に落ちた気分です。人はなぜ怒るのか。烈火のごとく怒るのか。それは「期待」しているから。世の中、他人、自分はもっともっと「完璧」だと期待しているから。完璧を求めることが「正義」であり、正義であることが自分をますます不幸にしている事実に気づかずに。でもね、


世界は、どうしようもない奴らの集まりだ。(71頁)


ほんと、そう。「どうしようもない奴」が起きて、寝て、食って、クソして、オナニーしてるだけがこの世の真実。笑うしかないよね。そんなわけで、続きはどうぞお読みくださいませ。もう少し話を続けるかもしれませんが。ありがとうございました。

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Commented by シシャモ at 2017-11-01 21:39 x
リールゥという女性のブログにこちらの記事パクられてますよ(-_-;)
Qさんとお知り合いだったらすいません
by katamich | 2017-10-23 23:39 | ■読書・書評 | Comments(1)