音楽の神様が微笑んでいる 2016.12.13
2016年 12月 13日
大人が本気になれた日。
ほんと、ほんと、いろんな人の思いが詰まった一日だった。1,200人って目標はオレたちを本気にさせた。1,200人に到達こそしなかったけど、これで終わりじゃない。次がある。少なくともオレたちは1,200人のホールで、そして800人以上の前に立ったのだ。それは揺るぎない事実で魂参加も含めると「1,000」という数字に達したわけだ。
何度も言うけど、これが800人のキャパだったら、ここまで本気にはなれなかった。街頭で叫んだりもしない、歌も歌わない。了戒さんは二日前の街頭にやられて本番の体調は最悪だった。微熱があり悪寒がする。身体の節々も痛い。普通の仕事だったら休んで安静にしとくとこ。だけど、今日は本番。「休め」なんてやっぱり言えないし、本人だって這いつくばってでもやってくるはずだ。
幸いにも喉に異常はなかった。だから本番直前まで楽屋で毛布にでも包まって休んでいればいい。そう言ったはずだけど、ずっとずっとウロウロしていた。その気持ちはわかる。そして本番、これまで最高の熱唱を聞かせてくれた。バンドのメンバーもベストの演奏ができた。二人のプロと合わせたのも実質初めてだし、その二人がバンドを高い次元に上げてくれたのもまた事実だろう。とにかくよかった。すべてが最高だった。
ところで、今日は「音楽」の話をしたいと思います。オレは小学3年生の頃、なぜかリコーダーにハマり、同時にプロレスとか野球にもハマってたのだけど、小5でリコーダークラブに入り、中学で吹奏楽部に入部。笛っぽい楽器がやりたかったので、自然とクラリネットに。吹奏楽はクラリネットが多いしね。
だけど、途中で同級生の男子が自分ひとりになり、部活をサボりがちに。2週間ほど休んで自然消滅の危機もあったので、実は不登校の気持ちもよくわかる。放課後に吹奏楽の音が聞こえると、うわ~ってなる感じ。そんなとき、一つ上のA先輩が教室までやってきて、「おまえなにやってんねん!クラブこいや!」って厳しく言われたんですね。
正直、「あ~、助かった~」と思って、その日、部活に行きました。部室に入ると、当時部長だった高2のKさんが、「お!久しぶり!どうしてたん?とりあえず楽器出して練習しろや」って軽く言ってくれた。助かった。それ以来、部活を休むことはほとんどなくなりました。ちなみにそのKさんの妹とは同級生で同じクラス、途中まで同じ部活だったんだけど、「どんよく」も手伝ってくれました。
そして中3の夏、モーツァルトに魂から感動して音楽にハマる。その冬、「一つ上のA先輩」と「Kさんの妹」ともう一人の先輩と4人でアンサンブルコンクールに出場し大阪で金賞受賞。その後、高校3年までずっと続け、最後は部長だった。
とにかく、音楽が好き。モーツァルトが大好きだった。だけど、高校卒業していきなりジャズにハマる。そうだ、彼のことも書いておこう。オレが中3になったとき、新入生が入ってきます。かなりたくさん入ってきました。寮生活だったので、新入生の挨拶があります。そこで唯一、「入りたいクラブは吹奏楽部です」と言った少年がいた。しかし、その少年はなかなか見学に来ない。もう一通り終わったかな~っと思ったら、他の新入生は友達と見学に来るのに、その少年だけはたった一人で来た。
「クラブの見学に来たんですけど」
大人しそうな少年だった。やりたい楽器はトランペット、好きな音楽はストラヴィンスキーです。中1ですでにそれ。しかし、唇が合わなかったのか、顧問から「トランペットやなくて、鳴らんペットや」と言われるほど音が出ない。2年間はトランペットで頑張ったのだけど、中3からいきなりクラリネットに転向。それは合ったのだろう、メキメキ上達。
その後、オレは高3で引退し、それからの彼のことはよく知らない。高校卒業すると一般の大学に行ったと聞いたけど、まさかな~ってのが本音。そして案の定、半年ほどで大学を辞め、音楽の専門学校からアメリカのバークリー音楽大学に進学。帰国後はジャズやミュージカルの舞台などで大活躍。今や日本を代表するジャズクラリネット奏者になったわけだけど、それがこの人。
土井徳浩くん。実は『そらのレコード』のCDにも参加しており、バンド版の間奏と、そしてインスト版ではギターとのデュオでクラリネットを演奏しています。上の動画は「どんよく」のアフターの懇親会での一興。了戒さんが新曲をハナウタで披露した後、先輩の無茶振りで二曲。動画は「ホワイトクリスマス」だけど、その後の「ラプソディ・イン・ブルー&フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」がまた素晴らしかった。
ようするに、オレは音楽が大好きだってこと。大学に入ってから、吹奏楽、オーケストラ、ジャズなどでクラリネットとサックスを演奏。今も楽器はある。その後は幾度かブランクを重ねながら、社会人でもちょくちょくやって市民の吹奏楽団でヨメさんと出会って結婚。ただ、独立してからは完全に楽器から離れ、おそらくもう演奏することはない。未練もないし、他にもっとやることがある。それでも音楽は大好きで、それがまたどうしてか、オレの身近には音楽好きが多い。その音楽好きが集まったのがコズモクダカ。
結局、オレにも音楽の神様がずっとついてるんだろう。なんだかんだ、音楽にどっぷりハマるのは変わってない。この写真も劇的に胸アツ。
全員がステージに立つアンコールでのリハ風景。左からドラムのたまごちゃん。2012年9月に初めてセミナーに参加されて以来の付き合い。チェロの松本愛子ちゃん。昨年の久高島ツアーからの付き合い。土井徳浩くんは中学から。コーラスの薄井孝子先生は同じ編集者の著者さん。そしてお馴染みの了戒さん。2年前の『夢なに』の販促からの付き合い。
それぞれまったくバラバラのきっかけで出会った人たちが、同じ場で演奏している。元々の共通知人はオレ。なんだろう。やっぱり神様っているんだなって思う。音楽の神様。オレにもしっかりついてるんだなって思う。
今回のトークライブはあくまでトークのライブだけど、今年3月に結成したコズモクダカなしでは絶対にあり得なかった。オレひとりだと、何をしていたのだろうか。コズモクダカがいなかったことを考えるとゾッとする。まさに神様の導きなんだな。そう思うと、すべては納得。オレにも音楽の神様が微笑んでいる。本当にいいライブでした。ありがとうございました。
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