一年後にハッピーであればいい 2014.4.26

さて、昨日(今朝)は5時過ぎまで飲んで、フラフラのままホテルでバタン。10時からセラピスト講座だけど、20分ほど遅れて到着。今日は棚田氏のセラピーを見て勉強するのが中心だったけど、さすがに寝不足だったため眠くて眠くて。何度か部屋の隅に移動して身体を休めていました。とは言いながらも、今日もとても勉強になりました。「ファミリーコンスレテーション(システムコンステレーション)」というアプローチが中心でしたが、私もグループセッションでは見よう見まねでやることはあっても、実のところ、その方法論を完全に理解してるわけでもなく、言うなれば「行き当たりばったり」で直感に任せるところが多い。


通常のビリーフチェンジセラピーだと、まず方法論が明確であり、ある程度の当たりを付けて、それを確認するようなカウンセリングの後、「着地」を見据えながら短期間でバババ~と片付けてしまう。なので、トータルで一時間もあれば時間的には超余裕。だけど、このアプローチはそもそも「着地」が見えない。だから面白いのかもしれないけど、再現性を担保するにはまだまだ自信がない。そもそも、これは勉強してどうなるものかわからない。今日の話の中で、ファミコンの創設者バート・ヘリンガーは「これは学べるものではない(教えられるものではない)」と言われたそうだけど、確かにそのようには感じる。だけど、実際に学んで成果を出している人もいるし、まだまだ発展途上の方法なんでしょう。


いずれにせよ、ファミコンのアプローチで大切なのは「テクニック(技術)」ではなく、「アート(芸術)」、つまり「感性・感度」の世界なんですね。だけど、そのためにはベースとしてきちんとした技術を身に着けておく必要があり、基盤となるのが今学んでいるビリーフチェンジのセラピーなんでしょうね。もちろんそれだけじゃなく、NLPもコーチングも重要だし、いずれにせよ器用貧乏となったとしても、いろんなことを学ぶことは重要。そのうちどっかで統合するでしょう。


そう、「統合」で思い出した。ファミコンの着地の一つ、と言うかすべてかもしれませんが、それがまさに「統合」。私たちの人格やら正確やら、さらに運命なんてものは、どうしても生まれ育った環境、特に「家族」から完全に自由になるもじゃない。さらにその家族、つまりは「先祖」の影響からも自由じゃない。例えばビリーフ形成において両親によるストロークは大きいけど、それがもし負(不幸)に働いていたとしたら、その両親を「切り捨て」れば解決するかと言えば、決してそうじゃない。先日、「両親の名前を書いた紙をナイフで刺せ」なる指導をしてる人を批判しましたが、そう言うこと。両親を刺すなんてのは、自らが所属するシステムのコアを痛めつけるに等しい。それでは絶対に解決には至らない。


だったら、その一方で両親の「情報」そのものを操作すればいいか。例えばNLPでやるサブモダリティ変換などがそう。両親が恐怖の対象だったとして、その恐怖の感覚(五感)を操作することでやわらげる手法。そんなアプローチをするセラピーも多いですが、確かにその場では解決した感じにはなるでしょうが(だから、大勢のセミナーなどでは効果的、ただし、主催者にとって)、これまた根本解決に至るかは疑問。


おそらく大切なのは、「家族システム」の各成分を変容させるのではなく、「システムそのもの」を再統合させること。通常のカウンセリングが現象学的アプローチを根幹とするのに対し(と言うか、それに加えて)、ファミリコンステレーションでは文字通りのシステム論的アプローチが重要。そのためには、例えばパーソンズやルーマンなど社会学的見地も無視できないし、どの分野にも言えるでしょうが、学際的な知見はやはり重要なんでしょうね。私自身もいろいろ勉強していかないとですね。


ただまあ、私の「専門」はと言うと、最終的には学問的な各論ではなく、人々をハッピーに導くことであり、もっと言えば願望を実現してもらうこと。すべての着地がそこにあります。今日のセラピーを見ながらも、先生のいう言葉自体(スクリプト)よりむしろ、セラピー内で繰り広げられるシステムと、そしてそれを超えて、全体の「場」がクライアントの「幸福」に対してどのように寄与するかばかりを、半分寝ながら感じていました。と言うわけで、今日もとても勉強になりました。来月は東京で、再来月は札幌でグループセッションを開催しますが、それぞれ一回くらいはシステムアプローチのセラピーにも挑戦してみたいと思います。


ただ、システムアプローチだと、いわゆる西洋医学的なアプローチと違って「即効性」はあまり感じられないかもしれない。再決断型のビリーフチェンジだと、早い人で半日以内にもその具体的効果を実感することがありますが、すべてのセラピーは必ずしもそうじゃない。NLPなどは文字通りの「即効性」はありますが、その場しのぎの劇薬的な性格があり、根本に至らないことが通常。しばしばNLPで「ウツ」を治療する場面がありますが、ほとんどの場合はその場の「状態改善」で終わってしまい、一見すると治ったかのよう見え、確かにショー的には拍手をもらえるのでしょうが、重要なのはクライアントの日常。ただし、それも「西洋と東洋」のような立場、哲学の問題であり、どっちがいいかではない。熱が出たとき、一番いいのは熱を出し切ることだと言われるけど、すぐに重要な仕事がある場合は、バファリンで対応する柔軟性も必要だし、また、乳幼児に熱を出し切れと言って放置することの危険性もあります。最終的にはケースバイケース。


では、私はどんな哲学を持っているか。それは、「一年後にハッピーを実感できればいい」なる哲学です。一年後にハッピーであれば、二年後もハッピー、十年後もハッピー。一つのきっかけからハッピーが積み重なることが理想。私の仕事はその「きっかけ」を与えるだけかもしれない。だけど、それでいい。それはこのブログもそうだし、本もそう。読むことで人生を変える「きっかけ」になればいい。なので、私の最終形態としては、「読むだけで幸せになるブログ」であって、その頃にはセミナーもセラピーもやらずに、それ以上の効果をブログだけで完結する。それが理想なんですが、今は到底まだまだ。30年後にそうなればいいな、と思いながら、今は地道にセラピーもセミナーもやって圧倒的な経験を積み重ねる段階ですね。


だけど、根本は「思い込み(考え方)が変われば人生は変わる」であり、そのためのことをたくさんやってる感じ。セミナーもセラピーもコーチングも、そしてツアーもそう。ツアーなんかは自らを非日常におくことで、それをきっかけに新たな日常を構築しようって意図だから。単に遊んでるだけじゃありません、いや、単に遊んでるだけ。最終的には「人生を遊ぶこと」が、人生の意義だったりしますからね。てなわけで、ぐちゃぐちゃ書きましたが、また明日も勉強に行ってきたいと思います。


ところで今日、体重計に乗ったら恐ろしいことが。一年前にダイエットを成功させて以来、最大のリバウンドがやってきました。もっとも、寝ないで食べて飲んだ結果だからであって、リズムを戻せば体重も元通りなのは知ってますが、ここらでもう一度リセットして、より高い基準へと突き進んでいこうと思います。ボクシングやってても、3分間って長いです。正直、1分もマトモに持たないので、余計なエネルギーを使わないためにもより高いダイエットが重要ですね。頑張ります。ありがとうございました。

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Commented by 久ちゃん at 2014-04-27 12:47 x
大包茎手術良かったですね!(笑)石田さんの滝行をしているところを最初から最後までユーチューブか何かで一度アップしたものが見たいですね これはリクエストですが機会があればよろしくお願いします。(○○K)さんの映像は断片的でしたので・・・・・
Commented by katamich at 2014-05-07 10:58
■久ちゃんさん!
滝行の姿って、そんなに面白いもんでもないですよ。
Commented by なり at 2017-11-27 22:57 x
家族療法についての見解がすごく的を射ていると感じました。社会学と心理学って相反するというか、心理学は社会構造に規定されるので、ルーマンの社会システム理論を学ぶことは心理学的な考え方を養うという見解は意外にその通りだと思いました。
by katamich | 2014-04-26 23:39 | ■セミナー・研修・講演 | Comments(3)