満行 2005.2.26
2005年 02月 26日
さて、石田Qさんは晴れて満行を果たしたわけですね。終わってみてどうですか?
そうですねえ。我ながらよくやったな、とは思うのですが、正直なところ毎日打たれに行っていたという実感がないんですよね。一日や二日ぐらいサボったんじゃないかと。でも、毎日「日誌」をつけていたので、サボったわけではないようです。思い起こすと毎朝、淡々と起きて行っていたようですね。
起きるのとか辛くなかったですか?
思っていたよりは辛くなかったように思います。行をする前は、「朝起き」が一番のネックだと思っていたのですが、意外とすんなり起きることができました。ふとんの中での自分との闘いも特になく、反射的に起きることができました。やればできるのだな、と。
それはすごいですね。では、この21日間で一番辛かった時期はいつですか?
やっぱりちょうど二週目に入ったときに風邪をひいたのが辛かったですね。毎日、大声を張り上げていたので、喉をやられまして、そこから熱が出たようです。
よくすぐに回復しましたね。
自分でも驚きです。とりあえず病院には行き、薬を飲みました。私の風邪はほとんどが喉からくるので、喉さえ抑えれば風邪は治ると思っていました。本当は自己治癒力で治すのがよいのでしょうが、サラリーマンなもので、風邪を長引かせては周りにも迷惑をかけるので薬は飲みましたね。
そうですか。最後の週などは仕事で徹夜が続いていたようですが。
ええ、確かに辛いというレベルでは辛かったですね。ただ、寝ずに滝に行くと、いつもとは違ったテンションで臨めるので、いわゆる霊的な発動を感じたのも徹夜明けのことでした。人間の身体を一種のストレス状態に置くのは時にはよいのかもしれません。ただ、徹夜明けでも滝に入ると身体はスッキリしたものです。
霊的な発動ですか!。もっと詳しくお聞かせ頂けますか?
そうですね。私が最初に「?」と思ったのは滝の中で印を組み始めたとき、何やら超音波のような音が聞こえたのが最初でした。導師にそのことを聞くと、「霊音」かもしれないが、単に自分の声が反響していただけかもしれないと。ただ、黙ってても聞こえるようになったので、「霊音」の可能性が高いと自分では思っています。それから、最後の週の初めですが、夜、布団に入った直後に金縛りにあい、「霊」を見たんでよね。それを導師に尋ねると、「ご先祖様」、それも私を可愛がってくれていた「おばあちゃん」だったと聞いてとても嬉しくなりましたね。その翌日からは、滝の中で「おばあちゃん、ありがとう」とか「おばあちゃんやったら、出てきてええで」とか話しかけました。すると、目の前に丸いものが現れた気がしました。はっきりを姿を見たわけではないのですが、「守られている」という意識はありました。最後の日の滝では、明らかに「人の声」と思しき「甲高い声」が聞こえましたが、もしかしたらおばあちゃんだったのかな?、と。「ひさちゃん、よう頑張ったな」とか言ってくれていたのでしょうか(笑)。
なんだか心温まる話ですね。もっと話はありませんか?
滝の中というわけではないのですが、行に入る10日ほど前、目の前に「仏様」が現れました。部屋でぼけ~、としている時、突然、目の前に蝿ほどの小さな仏様(らしきもの)が現れましたね。後光だけはやたらと眩しかったのですが。導師に聞くと、それは「文殊菩薩」であり、行に入るのを歓迎してもらっているのだと教えられました。それで何だか、行に入る前から「自信」みたいなものはつきましたね。それから、行に入って数日後のことですが、仕事帰りにたまたま気になって見に行ったお地蔵さんが「文殊菩薩」だったのを見て、運命的なものを感じました。いきなり目の前に現れた感じです。周囲が汚れていたので二日後に掃除に行きました。こないだ再び見に行くと、誰かに綺麗に掃除されており、花まで飾ってありました。嬉しかったですね。
そうですか。文殊菩薩様に見てもらっていたのでしょうね。
私もそう思います。風邪をひこうが、徹夜が続こうが、21日間毎日「行」に行けたのは自分の力を超えていると思っています。変な話ですが、この行については、「自分が行った」のではなく、もっと大きな存在に動かされていたようにさえ思います。21日行がさほど辛くもなかったのは、その大きな存在に身を任せていただけなのだと。私のブログじゃありませんが、「宇宙となかよし」にしていたので、宇宙という大きな存在が、私を動かしていたのでしょうね。今回の行だけじゃなく、毎日の生活や人生全般においても、「動かされている」のだと考えると気が楽ですよね。仕事が忙しく徹夜が続くのも動かされているのですから、抗うのも馬鹿らしいですよね。不満を言ったりして。まあ、実際言ってるのですが、言わないように意識はするようになりましたよ。
いや~、大きな存在に動かされている。何だかスケールの大きな話ですね。失礼な話、そんな話をすると周囲は「ひく」のじゃありませんか(笑)。
ひくのならひいてください(笑)。考え方の一つに過ぎないのですから。
あの~、今回の21日行では毎日の滝行以外にもいろいろ禁止事項があったと聞いていますが、その辺りはどうでしたか?
「肉、酒、女」の禁止ですね。私はそれに加えて、「コンビニで食料を買わない」を自分に課していました。
コンビにですか。何でですか?
肉を食べないとなると、一人暮らしの自分としては、外食のレパートリーが減りますよね。すると、コンビニでパンやおにぎりを買って済ますことが多くなると思いましたので。それだとどうも本末転倒のような気がしまして。食事するのにもちょっとは考えて苦労するのも大切かと思ったのです。
実際にはどんなものを食べていたのですか?
ほぼ毎朝、友人から譲ってもらったサプリメントのようなものを食べ、その他は魚中心の定食や弁当、そしてうどんや蕎麦などでなんとかしのげましたね。
肉やお酒が欲しいと思ったことはありませんか?
夏ならビールが欲しくなるのでしょうが、季節柄特別に「飲みたい」とかは思いませんでした。私はもともと一人では飲まないたちですので。肉も特に欲しいとは思いませんでした。外食が中心になるとレパートリーが減るので、その辺の苦労はありましたが、生理的に欲することはなかったですね。
なるほど。え~っと、ちょっとお尋ねしにくいのですが、「女」禁止というのはどうでしたか…?
ははは。確かに答えにくい質問ですね(笑)。実のところ、これが結構きつかったですね。「女」禁止とは言うものの、実は「一人で処理」も禁止なのです。私も元気な男なので、溜まるものは溜まりますよね…。
で、我慢できたと…。
はい、なんとか(笑)。2週間目などは気を紛らわすのに必死でした(笑)。でもですねえ、、、ちょっとまじめな話すると、この「禁欲」というのはちょっとオススメかも知れません。実のところ付き合って何年とか結婚して何年とかになると、どうしてもお互いの仲が馴れ合いみたいになりますよね。つまり新鮮さが薄くなったと。しかし、この禁欲生活によって、パートナーの大切さがなんだか再確認できたような気がします。変な話ですが、男と女の仲なんて、ベーシックなところにはそういう感情がどこかにあるもので、その辺のベーシックな部分が幾分刺激されたのでは、、、と。
ははあ。ちょっと倦怠期のカップルなんかでも、随所に「禁欲」を取り入れることで、新鮮な気持ちを取り戻せるものだと、、、そういうことですね。
そうです。こないだ会社の同僚とも話していたのですが、彼は若くして結婚しているのですが、彼に限らず、男というものは不完全な生き物でして、「セ○○スとオ○○ーは別や」なんて変な理屈をつけながら、いそいそと一人ででも励むものです。その辺り非常にもったいないと思うのです。ちょっとした我慢で、フレッシュな関係が保てるものですから。まあ、20歳代なら1週間、30歳代なら2週間は我慢してみると、これまで気がつかなかったものが見えるかもしれませんよ。
一週間でいいんですか?。それぐらいなら…
いやいや、あなたちょっと見え張っていませんか。実際、一週間我慢したことってありますか。
……(黙)
昔、一人暮らしの学生で彼女なしの友人に、「お前、どれくらいのペースでオ○○ーしてるん?」て尋ねると、さも普通を装った顔で、「3日に一回くらいちゃうか」とか言うのですが、これは「一日に3回」の意味だと解釈してよいでしょうね。間違いありません。とりあえず、一週間。これオススメです。
いや~、なかなかの洞察力ですね。まいりました。石田さんってその辺りの話が得意じゃありませんか。
得意です(笑)。でもこのブログは毎日120人以上に見てもらっているので、あまり話を展開するのもちょっと、、、と思っています。
十分、展開されていますよ(笑)。話を元に戻しますね。石田さんは今回の行を通して、「これが変わった」というものはありますか?
まず、体重が4キロ減りました。体は絶対に軽くなった気がします。体脂肪などを図るのが結構楽しみですね。それ意外は、、、月並みですが、年間で最も寒い時期に21日間もよくやったな、ということで「自身」はつきました。やればできる、なせばなるものだと。
ほう。体重がですか。ダイエットにも最適ということですね。
そうですね。それ意外にも、心と体の余分なものが取れて、リフレッシュされた気がします。別に「修行」とか肩を張らずに、「日常生活をリセットする」、など簡単な気持ちでされるのもよいと思いますよ。でも、するときは真剣でなければなりませんが。
女性にもオススメできますか?
もちろんです。我々の仲間にも女性が二人レギュラーで参加されています。レギュラーって言っても「あるある探検隊」じゃないですよ(←わかっとるがな!!、というツッコミが入る)。日ごろストレスが溜まっているとか、心のもやもやを晴らしたいなんて動機でもよいと思います。動機はともかく、やってみることでいろんなことを学べると思いますし。私なんか、最初は完全に「日記のネタづくり」が目的でしたし(笑)。
なるほど。滝行をするのに、別に特別な思想や準備も必要ではないのですね。
と、思います。見学のつもりで見に来ても、その場で無理やり滝着を着せられて入る人も何人もいます。導師や滝の先輩がきちんとお世話してくれます。でも、神聖な場所ですので、あまりチャラチャラされても困りますが。
そうですか。最後に、石田さんは再び「行」をやってみたいと思いますか。
今日、導師に言われたのですが、せっかく21日やったのだから、これで終わるのはもったいないぞ、と。とりあえず、今回はこれで区切りですが、毎週滝に行くのは継続しながら、またやってみたいと思います。21日なら年に1~2回はやってもいいんじゃないでうすかね。その後には、「100日」「1000日」も待っているようですが、100日ならともかく、1000日となると、人生のあり方を変えなければなりませんね。
いや~、興味深いお話でした。お仕事がお忙しいところ、どうもありがとうございました。これからもご活躍のほど期待しております。
ありがとうございます。とりあえず、仕事は3月いっぱい鬼のように忙しいので、それもまた「行」です。でも、なんとかなる。なせばなる。これからの私のブログもますます「濃く」なる予定です。ご期待ください。
ありがとうございました(ブログランキング)←滝行の話が面白かった人はクリックお願いします。