物欲の話 2012.12.28
2012年 12月 28日
ただ、その一方でサラリーマン時代から見ると、考えられないくらいに恵まれてはいます。収入はもちろん時間にもゆとりがあるし、何より好きなことやってるのでストレスがない。過不足ない状況なので満足はしてるのですが、子どもが大きくなって学費とかかかってくると今のままでは不十分。だとすれば、やっぱりもっと頑張って稼がないとですね。でも、何だかんだとちょっとずつ「まとも」にはなってきてるんでしょう。法人で年商2000万円ってのは、決して威張れる予算じゃないですが、今後も従業員を雇うつもりもないし、しかも売上のほとんどが粗利ですので現金はかなり残ります。年収を600万円にして、経費が400万円だとしても、1000万円はまるまる会社の利益になるわけですから、余計な色気を出さなければ十分にやっていけます。ちなみに旅行なんかも損金(経費)で賄える部分が大半なので、かなり楽しい状況です。バックパッカーで一人旅するのも、「取材」の名目にすればOKですし、そもそも私にとって必要な経費には違いない。今更ながら自分の「会社」を持つってのは便利だし素晴らしいな~と実感しています。
そう言えばツレからもよく言われるのですが、私ってつくづく「物欲」がないようです。世間の人はいったい何にお金を使っているのでしょうか。車はファミリーカーで十分。服もユニクロレベルでOK。家は借りて住む。老後のために持家も必要でしょうが、まだ先の話ですし。旅行は好きですが、スタイルは基本的にバックパッカー。現地と同じ交通手段で移動して、現地の飯屋で食う。それが楽しい。お酒飲むのも居酒屋かショットバー。たまに寿司屋。だけど一万円以上の寿司屋には入ったことない。キャバクラとかホステスさんがいるお店にも興味なし。酒飲みながら仲間と語り合う方が絶対楽しい。もっとも、年間100日は滝行してるので、飲む機会も多くないし、今年一年振り返ってみても、懇親会とかでしか飲んでません。昔は行きつけのバーとかで一人飲みもしてましたが、ここ数年はなし。何にお金使えばいいかわからない。だけど楽しい。そう言えば先日、クリスマスケーキ食べながらテレビ見てたのですが、とても興味深い番組がありました。
「私の何がイケないの?」って番組で、300万円かけて全身を整形する女性が出てきました。その女性は子どもの頃から太っていて、中学生の頃に好きな男子に告白したけど「ブタ」と言われてフラれます。いろいろ馬鹿にされながら、頑張ってダイエットしてある程度痩せたのですが、太ももの肉が取れずにいつまでも自分をデブだと思い自信が持てない。努力してどうしようもないと思い込み、脂肪吸引の整形を受けることになったのです。二十歳そこそこだったと思いますが、身長165センチに体重60キロ。確かに痩せてるとは言えないでしょうが、そんなに太ってもないでしょ。しかしそれ以前に、その女性はとても美人でした。「探偵ナイトスクープ」で秘書やってる松尾衣里佳(写真上)に似た感じの。
だけど自分でデブでブスだと思い込んでいるから、それが表情にも出てるし、実際に男性と付き合ったこともない。おそらくはあのテレビを見て、「全然いいじゃね~か!」と叫んだ男は数知れないと思います。私もその一人として。ま、個人的な意見かとは思いますが、身長165センチの女性がいて、その女性が体重60キロになるか、40キロになるかを私が選べるのであれば、私は迷わず「60キロ」を選ぶでしょう。男は意外とぽっちゃりに寛容的です。標準よりちょっと痩せてるか太ってるかで言うと、そこは個人差があるかもしれませんが、標準以上のぽっちゃりを選ぶ男は私だけじゃないと思います。だって柔らかい方がいいじゃないですか。女性は。
それはともかくとして、それもやっぱりビリーフなんですよね。つまり「ありのままであってはいけない」って思い込みのこと。結局、これがある限り、何をやってもダメです。「痩せたいから痩せる」と「痩せなきゃならないから痩せる」とでは、意味が180度違ってきます。すべての「~でなければならない」は「欠乏感」からの欲求でしかありません。人は誰もが「ありのまま」なのですが、それが「ダメ」と考えるのは、そこに「欠乏感」があるから。番組に出てきた女性も、いろいろあって努力して痩せたわけです。食事と運動で。そしてある程度はダイエットに成功して、見た感じはとても可愛いし、何一つ問題がない。だけど太ももが、、、と新たな欠乏感を見出し、それを解決するために「300万円」という大金を叩くようになる(なお、この女性は顔出しモニターとして無料で整形を受けたそうですが)。業者からしたらいいカモじゃないですか。仮に300万円で太ももの脂肪を吸引してスリムになったとしましょう。だけど、今度はまた別の個所が気になり始めて、業者もそれをあおったりしたら、間違いなくお金を出したくなるでしょう。そんで借金して、多重債務者になって、それでも返せなくて闇金ウシジマくんから「整形くん」と呼ばれて身を滅ぼすわけです。
確かに健康上の問題とか、モデルさんなど仕事上の必要性などからダイエットをした方がいいケースはあるでしょうが、重要なのは「自分で自分を認めている」ってこと。例えばもし、「借金が返せない」なるテーマで私のセッションを受けに来た女性がいたとしましょう。まずはいろいろカウンセリングをするわけですが、その借金の原因が美容整形やエステだとしたら、最終的には「ありのままでいい」ってビリーフチェンジに落ち着かせると思います。借金返済がテーマだとすれば、それ以上の借金をせず、まずは地道に返していくこと。そのためにはそれ以上、業者のカモにならないことが大切で、そのためには自分で自分を認めるビリーフが必要となります。業者は「そのままじゃダメ」と言ってくるでしょう。自分でもそう思ってるので、その言葉に素直に従ってしまう。
話は変わりますが、私の知人に趣味で占いをしている人がいます。私のその方に占ってもらったことがありますが、それはもう、すごい知識と技術です。それだけで十分に食べていけるはず。だけど、占いはあくまで趣味で本業はサラリーマン。実はその方は「いいことしか言わない占い師」なのです。なので一度占ってもらうと、確かに勇気づけられるし、気分が晴れやかになります。いいじゃん、と思うかもしれませんが、それではリピートはつきません。なぜなら、いわゆる占いに「依存」する人は、「いいこと」を聞きに来ているのではなく、なぜ自分が悪いのかを探しに来ているはずだからです。例えば「結婚したい」と持っている女性が占いに来たとしましょう。占星術なり手相なり、ある種のパターンがあるので、「一生結婚できません」と言われることはまずなくて、「もうすぐ流れがきそうですね」って話で落ち着いて、その場ではいい気分になります。そして本当に流れが来たらいいけど、その占い師はそれで用済み。だけど来なかったらどうか。それはそれで「外れた」と言われて用済み。それに対して、「今のままではまず無理」とネガティブなことを言われておけば、「じゃあ、どうすればいいんですか!」って話に発展して、徐々に占い師の毒牙が食い込むことになるのです。自分で「ダメ」と思い込んでいるのだから、「ダメ」と言ってくれる占い師に共感するのは当然のこと。そもそも占いに依存する人は、どっかで「ダメ」と言ってもらいたいのだから、「ダメ」と言っておけばそれだけで太いお客さんになって、結果として占い師として儲かるわけです。そして言うまでもなく、自分で自分を「ダメ」と思うのもまたビリーフなのです。
太ももが太くて「ダメ」と思っている女性は、どこかで「ダメ」と言ってくれる人を探しています。周囲がどんなに「いいよ」、「可愛いよ」、「関係ないよ」とポジティブなことを言ったとしても、本人は「いや、でも・・」と言うに決まっています。そこでエステの業者が「その太ももはダメ」などと言えば、「やっぱりそうですか」と耳を傾け、そしてたっぷりと営業をかけられて一丁上がりです。松尾衣里佳ような可愛い顔をしていても、自分で自分を認めてなければいつまでたっても業者のカモとなり、ウシジマくんの餌食になってしまうのです。まさにラブラブ・アンド・ピースピースですが、そう言えばこの話をブログで紹介したところ苦情を頂きました。トラウマになるだろ、と。これはQ州ツアーに来られたすぐるちゃんに言って欲しいところ。彼がウシジマくんを私に勧めたのですからね。すぐるちゃん、今度会ったらウシジマくんの話で盛り上がりましょう。
話を戻しますが、その番組には300万円の整形をした女性と合わせて、もう一人女性が出てきました。それはもうぽっちゃりを通り越して単なるデ○。マツコ・デラックス(写真下)を女性にしたようなルックスで、申し訳ないけど、最初に出てきた松尾衣里佳似の女性の方がいい。だけど、そのマツコ似の女性は中学時代からモテモテで男を切らしたことなし。自信にあふれていて、まずもって友達になりたいのはマツコ似ですが、リアルだと恋人にしたいのもそっちになるのかも。この方は「私はこのままでいい」と思っているから、どうあっても幸せ。そして太っていても健康状態は完璧。これまたビリーフのなせるワザですよね。太っててもそれでいいと思ってるから、健康もそれにくっついてくる。太ってると健康に良くないと思っていると確かにその通りになりやすい。このマツコ似の女性にエステの業者が「太ってるとよくないですよ」と言ったとしても、「何がよくないんだよ!男にはモテるし健康だし」と言い返されて終わり。食い込むスキがない。やっぱ、ビリーフなんですよね。ルックスとか関係なくって、どんなに美人でも自分で自分を認めてなければ、そこに食い込む業者はあとを絶たない。逆にさほ美人でもなくとも、自分で自分を認めている人は、それだけで幸せ。業者もかなわない。
もちろんマツコ似の女性もメイクとかすごくこってはいましたが、それは自分の見せ方をきちんと研究しての上。軸がどこまでも自分にある。充足した状況からさらによくなるにはどうすればいいか。それもまたエステの仕事でしょうが、欠乏した状態をいかにして埋めるかもエステの仕事には違いなく、そっちの客層の方が儲かる。エステ業者も稼がなければならないので、欠乏のビリーフに付け込むやり方もまた王道と言えば王道。それを批判するつもりはないし、世の中には事実として欠乏感・コンプレックスを刺激する商品の方が多くて、それゆえに経済が活性化するもまた事実。どんどんコンプレックスを刺激して、稼いで、そしてデフレ脱却に貢献して欲しいです。だけどその一方で、私が書いたような事実もあるので、それはある程度自覚的であってもいいかな~と思っています。
最初の話に戻ると、年商2000万円も欠乏感と言われそうではありますが、必要なものは必ず入ってくるし、そもそも今が充足してるので、そのうちいいタイミングで達成そうな気はしています。物欲はないけど。いずれにせよ、「欠乏感」からくる欲求ってのは、海水を飲むようなもので、満たそうとすればするほどに乾くもの。埒があきません。そこで重要なのは、その「欠乏感」そのものを解決すること。そこにハッピーになる道筋があると思うので、これからもそのような活動をしてきたいと改めて思いました。そんなとこで今日はこの辺で。ありがとうございました。
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