君の人生をもっと面白くしたいから 2012.9.22
2012年 09月 22日
ただ、「世界一周」のサイトは多いとは言え、読み応えのあるサイトはさほど多くない。どれも似たり寄ったりの体験でデータの細かさを追求するような自己満足なものが多い。私にとって「読み応え」の基準は文章力。その点でしばらく読みふけっていたのが「Hello World! 世界一周旅行」ってサイト。「予定計画ガイドブック一切なし、飛行機なしで世界一周完了 」ってことで、それだけでも面白いですが、文章がすごくいい。変なテンションもなく淡々と記述するのみ。それがいい。書籍化されたら買いたいレベルでした。アフガニスタンの辺りの記述が特に秀逸。しばらくこのサイトを読みふけっていると、ちょっと気になる人物が出てきました。ここに出てくる岩崎さんと言う人物。うっすらとどっかで聞いたことがある。群馬からポケットに160円入れて新宿に向かい、そこで2か月間ホームレス。コンビニやマクドの残飯をあさって暮らしていたとか。年齢はちょうど私と同い年。ホームレスしてたのが2001年4月なんで、歳は28歳かあ。ちょうど私が会社員(契約社員)になったばかりの時期。ホームレスの後、ヒッチハイクで日本一周し、旅先で出会った人からプサン行きのチケットを手渡される。「君の旅行をもっと面白くしたいから」 とのことで。
韓国に渡ってからもヒッチ、野宿などで生き延び、なんやかんやで船で中国。手品を仕込んで大道芸人で小銭稼ぎがら、ママチャリで中国周遊、そのまま東南アジア。シンガポールから船でインドまで乗せてもらおうと試みるも失敗。元の道を戻ってチベットからインドへ。そこで急にエベレストに登りたくなって、費用はスポンサー募って集め、登山素人にも関わらず本当に8,000mのエベレストに登頂してしまった。その後はママチャリでインドに戻って手漕ぎボートでガンジス川を下り海まで移動。さらにママチャリでパキスタン、イランと進んで、今度はイランのカスピ海をボートで横断。アホか。その後は順調にヨーロッパに渡り、ハンガリーの「アンダンテ」って安宿で住み込みしてしばし落ち着きます。ちなみにこの宿には私の友人が拙著を置いてくれて、宿の管理人から感動したと言って頂いたそうな。いつか行こうと思います。で、この岩崎さんですが、今はイタリアにいる模様。私が初めて会社員として働き始めたときから、新宿のホームレスを皮切りに旅が始まり、いまだに日本には帰ってないそうだ。そのプロセスは岩崎さんの手作りサイトで読めます。細かいことはよくわからないけど、ノートパソコンは持ち歩いてるとのこと。この方のすごいのが「無銭」でここまで来たこと。もちろん大道芸人等で小銭を稼ぎながらではあれど、一般の旅人のように日本で稼いできたとかではない。現金もカードも持たず、本当に160円で家を出たようで。
上記のサイト、久々に見たジオシティの簡素なものですが、もう、涙溜めながら読み進めましたよ。もう、何も言えない。今は大西洋をボートで横断することを本気で考えているとのこと。「不可能を可能にする」って言葉は私はあまり好きじゃない。不可能は不可能だし、可能なのは元々可能だったから。理屈こねてるようだけど、私自身、「不可能」って言葉を使いたくないからか。それでももし、私が岩崎さんのような旅をしろと言われたら、「不可能」と言ってしまうでしょう。猿岩石はテレビの演出であれだけど、岩崎さんは猿岩石以上をリアルでやっている。無銭で世界を歩くどころか、普通に考えても難しいエベレスト登頂、そしておそらく世界で誰もやったことがないであろう、ガンジス川の川下り。現地で思いついて実現してしまう。もちろんそれらはすべて「応援者」の存在抜きには語れない。だけど、それだけ応援されるのは、岩崎さんの人柄以外の何ものでもないでしょう。こちらでも語られてように。
これは岩崎さんの天性の素質ともいえる。少し話してみればわかるが、彼には一切トゲというものがない。いつもニコニコしていて、柔らかい声で丁寧に話し、決して人を不快にさせない。人を惹きつける魅力を持っている。
こんな冗談とも罰ゲームともつかぬ旅をしていても、疲労感も悲壮感もまったく無い。これは彼のような人にしかできない旅であり、彼の天性の素質があってこそ可能な旅なのだろう。
岩崎さんの前には「不可能」はすべて「言い訳」にしかならないんでしょう。大西洋をボートで渡ることを考えてるそうですが、本当にやりそうな気がします。この発想はない。彼は今40歳。この調子だとあと5年、10年は日本に帰ってこないでしょうが、帰ってきたところでナンボでも食べていける。彼の本を出したい編集者などナンボでもいて、それこそ一気に時の人になれるでしょうが、そんなことを抜きにしても生きていけるでしょう。フルコミの営業でも始めたら一気にトップに立つでしょうが、きっとやらないだろうな。おそらく食うためには働かないでしょう。仮に書籍が売れて印税が2,000万円くらい入ったとしても、それはそのままに、「まだやってないことがある」とか言って、旅立ってしまうんだと思います。その気持ち、曲がりなりにも「世界一周」をした私にもちょっとはわかります。
そもそも私は何のために生きているのか。目の前には「家族を養う、家族を幸せにする」があり、そのことにウソ偽りはない。だって家族を世界一愛してるのだし。だけどどっかで頭の片隅には、「生活のためには生きてないんだよな・・・」ってのが残っている。そもそも私も岩崎さんの足元にも及ばないながら「旅」に出たのが24歳。大学4年の8月から12月まで工場、家庭教師、その他のバイトで100万円を作り、うち80万円で家を出た。160円と比べるとえらい大金ですが、その80万円が尽きるまで、または最大10か月間の制限があっての旅でした。最後は1月にネパールにいて、ポカラの日本人食堂で「課長島耕作」も全巻読んだことだし、これ以上旅を続ける気もなくなり、カトマンズからバンコクへ高跳び。そこからそのまま帰国。「帰る」と思ってからが早かった。帰国日は1月24日。
そもそも私を「旅」に駆り立てたのはなんだったのか。いろいろあるのでしょうが、直接的には「おわりに」でも書いてる通り、私の人生を変えた予備校講師の著書からでした。たまたま本屋でそれを見つけて、ぱらぱらとめくってみたら、次のフレーズが目に飛び込んできたのです。
「大学卒業後にインドを放浪することの社会的な是非を問うつもりはないが、確実に言えることは、今後どんなことがあろうと彼の人生がそれによって「面白い」ものになることは間違いないということだ」
予備校の教え子から「すぐに就職しないでインドに行きます」との手紙を受け取ったことに触れての話。ガッツーンときました。そうか、「面白い」を求めて生きていいんだ。その瞬間に就職活動の一切をやめて、大学の学生課でたまたま見つけた工場のバイト募集に飛びつき、翌日から出勤。あれから15年。振り返ってみると、私の人生はすべて「面白い」に捧げてきたような。会社辞めたのも、将来云々よりも「面白い」のため。今のような生き方を選んだのも「面白い」のため。
そしてよく考えると、私の人生は「面白い」を実現するために、次から次へと様々な演出が施されてるってこと。ピンチもあるけど、それ以上にワクワクも多い。生き方なんて幾通りもあります。160円で世界を歩く人もいるのだから、その気になれば、その環境に身を置けば、人生はどうとでもなる。だけど「面白い」って軸だけは外したくない。「面白い」を捨ててまで生きる価値はない。もちろん「面白い」のあり方は人の数だけあるでしょう。だけど、それを選ぶか選ばないかはその人次第。来週はいよいよ東京ですが、そこでも「面白い」を彩る演習が待っている気がします。必要な機会、必要な人、必要な情報はいつでも入ってきます。ただし、そこには「軸」が必要。単に食べて生きるためならそれでもいい。だけど私は「面白い」を軸にしている以上、ちょっと面白いことばかりが起こってしまう。面白いことが次々と引き寄せられてしまう。
あの、大学4年の夏のこと。本屋であの本を開き、あのフレーズが飛び込んできたのも、まさに私の人生を面白くするための引き寄せ立ったのでしょう。岩崎さんが「君の旅行をもっと面白くしたいから」 という理由でプサン行きのチケットを受け取ったように、私にも常に何かが「君の人生をもっと面白くしたいから」 と言いながら、様々なチャンスを差し出してくれています。受け取るか受け取らないかは本人次第。だけど、今のところ、私は受け取ってきたと思うし、これからも受け取っていくのは間違いない。そしておこがましくも今、こんなフレーズが降り注いできました。
「あなたの人生をもっと面白くしたいからブログを書き続けます」
そう。私が毎日ブログを書くのは、自分自身の人生をもっと面白くするためであると同時に、読者さんの人生もまた同様に面白いものにしたいとの気持ちがあることに今気が付きました。このブログを読んで、少しでも「あなたの人生」が面白いものになるのであれば、いや、そうならなかったとして、私だけはそう思いながら書いて行こうと思うのであります。やることたくさんあるのに、ちょっと読みふけり過ぎました。だけど、それなりの気づきは頂いたので無駄な時間ではありませんでした。ありがとうございました。
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