脳トレってどうよ! 2011.12.25
2011年 12月 25日
ただ、出歩かなかったことで、ややアウトプット力が鈍ってるようにも感じます。と言うのも、ここ2~3日、ブログの文章がスイスイ出てこない。その代りいろいろ本を読んでて、面白いと思ったのが池谷裕二さんの本。脳科学者ですが、この手の本は割と好き。いろいろ気づいたことも多いのですが、中でも「脳は数%しか使われてない」って話。確かによく聞きますよね。「北斗の拳」なんかでも、普通の人間は潜在能力の3%しか使ってないが、北斗真拳は100%使うことで、超人的な力を発揮するとか。
そこで、巷でブームになる「脳トレ」などの取り組み、文字通り「脳力」をアップして、仕事や実生活に役立てようとします。ただ、どうなんでしょうか。これほどブームになりながら、「脳トレ」で本当に仕事ができるようになった人がどの程度いるものか。もちろん「脳トレ」と仕事の出来不出来を関連付けることは難しいにせよ、逆に言えば、仕事がよくできる人は「脳トレ」に励んでいるのか疑問に思います。
前も言ったと思いますが、私のIQ(知能指数)はかなり低いです。高校の時、それを知ってしまい、少しショックに感じたものです。あれから20年近く経ってますので、多少は上がったかもしれませんが、ネット上でできるIQ測定などしたら、やはり低いままです。もちろんネット上の測定がどの程度正しいかはわかりませんが、いずれにせよ、そんなに高いことはないと思います。だけど、「脳トレ」は一度もやったことないし、そして大切なのは、それで実生活に困ることがほとんどないってこと。
世の中には「脳トレ」だけでなく、聞くだけでIQが上がるCDなんかもあります。中には著名な脳科学者が監修した10万円くらいするCDなどもあり。私にはそれらを否定することはできませんが、どれだけ効果があるものか疑問には思っています。そこで池谷さんの本に戻りますが、とても興味深い見解が示されていました。池谷さんは薬学博士として、きちんとした科学的根拠を持って見解を示している点で、例えば私とか、文系の自己啓発、脳科学マニアなんかとかよりは数倍客観性、真実性があります。
池谷氏が言うのには、「脳」ってのは「身体」ありきなんだそうです。
確かに脳は10%程度かそれ以下しか活用されていないようですが、それは「身体」に制限されているからそうなる、と。「脳」が先か、「身体」が先かと言われると、それは完全に「身体」が先。ですので、もし今の10倍の身体能力が発揮されるのであれば、脳もほぼ100%活用されることになります。だけど、生憎と、私たち地球人の身体能力は限界があり、おそらくは10万前の人類と比べたら、身体能力も上がり、脳の活用割合も上がっているのでしょうが、だからと言って100mジャンプできるほど高まっているわけじゃありません。
つまり「脳トレ」が仮に脳を活性化するのだとしても、身体という器が同じであれば何の意味もないことになります。むしろ、身体能力を上げることを優先すれば、それに従って脳も活性化されるわけです。その意味で言うと、「北斗の拳」なども納得できます。幼い頃から、それこそ超人的な修行を繰り返して、身体能力を極限にまで高めた結果、脳それ自体も活性化されて、結果として潜在能力を100%発揮できるって話になる。マンガでありながら、「身体→脳」であるとすれば、かなり理に適った考え方と言えるのです。
では、身体能力を上げるとはどういうことなのでしょうか。本にはそれから先のことは具体的に書かれてませんでしたが、推測はできます。それは何もアスリートのような筋トレをせよと言うことじゃありません。一言で言うと「行動」すること。そこから考えると、例えば「旅」などは一番でしょう。特にひとり旅。
先日、ある若い人からコーチングについての問い合わせを受けました。しかし、その若さでコーチングを受けるお金が用意できるなら、その分をひとり旅の費用に充てた方がいいとアドバイスしました。個人的には「自分探し」にコーチングを利用するのはあまり積極的じゃありません。もちろん、それはそれであっていいと思いますが、私はしたくないだけ。来年2月からコーチングメニューも一新する予定ですが、私がやりたいコーチングは、ある特定の「目標・願望」があり、それを達成・実現するための「行動」、さらに言えば「大量行動」を生み出すことに特化。もちろんそれに限らない別メニューも用意するつもりではありますが、私のセッションの骨格は「大量行動」にあります。
ですのでもしも、何か漠然とした感じであれば、私はコーチングよりも「ひとり旅」をお勧めします。例えば私のコーチング料金は今は5万円弱ですが、その費用であれば韓国になら行けます。飛行機で飛んでもいいですが、下関まで夜行バスかなんかで行って、そこから関釜フェリーで釜山へ。そこから鈍行列車に乗って、ソウルとか慶州のようなメジャーなとこじゃない、誰も知らない田舎町に行きます。どの街にも安い旅館はありますので、飛込みで泊る。ソウルや釜山は日本語が通じる宿も多いですが、おそらく田舎町は少ないでしょう。そこで、身振り手振りで交渉しながら泊って、当然、食事もその辺の地元飯です。ハングルが読めないので、とりあえず適当に頼んで、出てきたモノを食べる。
それだけのプロセスで、「脳トレ」など比べものにならないほどに脳が活性化するでしょう。私が20代でやってよかったと思う最大のことは、やっぱり8ヶ月間世界一周です。ほとんど下調べもせず、行き当たりばったり。ヨーロッパではユーレイルパスを買うつもりだったけど、高いので自転車。自転車で国境越えられるか不安だったけど、標識一枚で素通りできた。言葉は片言の英語。泊る場所、食べる場所もつねに行き当たりばったり。オランダから南に進むか東に進むかも決まっておらず、何となく東に。気楽と言えば気楽ですが、常に不測の事態ですので、その情報量たるや、日本にいる時の10倍以上はあったと思います。
そうやって絶えず新しい情報(行動)を入手し続けることで、脳は間違いなく活性化される。直感力も磨かれる。そのような基礎トレーニングを20代でできたのは、本当によかったと思っています。また、哲学書もよく読みました。一ページ進むのに、数日もかかるようなもの。言葉一つ調べるのに、哲学辞典や参考文献にあたるわけですから、時間がかかって当然。とにかく脳が焼けるような思いで、哲学書を読み進める。最高の脳トレです。
そして最近、気が付いたことがあります。20歳前後は確かに哲学書をよく読みましたが、ここ15年はほとんど読んでいません。たまにパラパラめくる程度。だけど、面白いことに、当時よりも「理解」できるのです。哲学ってのは、基本的に抽象的な世界です。私が主に読んでいた「現象学」なんてちんぷんかんぷん。フッサールの「ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学」などは、かろうじて具体例もあるのですが、その時代背景を知らなければ読めないので、どっちにしても読めない。
だけど今は読めるのです。そのあまりにも「抽象化」された世界ですが、それを肉付け(具体化)するだけの「経験」を積んだことで、理解が進むのです。おそらくIQの高い人ならば、数学にせよ、物理学にせよ、芸術にせよ、そして哲学にせよ、それなりに理解できるのでしょうが、もともとIQの低い私には極めて困難でした。一ページに数日もかけるほどですので、よっぽど頭が悪かったのでしょう。卑下するわけじゃないですが、私は偏差値40以下の大学にも失敗してますからね、最初は。
だけど、私はその頭の悪さを補うために、旅に出た。旅じゃなくてもいい。バイトを死ぬほどするとか、ナンパに明け暮れるとかでもいい。ついでに言うと、ナンパなんて頭良くないとできないですよ。初対面の女の子の心をほどいて、さらに身体もほどくには、それこそ言葉には現れない微妙な「情報」をキャッチできなければ無理です。その「情報」をキャッチするには、知識にはない、それこそ「脳力」が必要となる。その「脳力」を高めるには、やっぱりナンパしまくるって「行動」が大切なのです。
以前、あるホストの方が言ってました(あ、そのホストの方、先日はメールありがとうございました。ご返事してなくてすいません)。手当たり次第に声かけまくってたら、そのうちヤレるようになるもんですよ、と。ルックスはいい方がいいけど、実はあまり関係もない。とにかく「声かけまくること」が一番大切なんだそうです。よくわかります。
巷にはナンパとか恋愛の本もたくさんありますが、それを何冊読んだところで、とりあえず「声かける」ことしなければ、まったく意味ないですもんね。学校の勉強や本の知識など、何の役にも立たない。それよりも、声をかけまくることで、脳は自然と活性化し、そのための脳が発達するわけです。
起業も同じこと。それこそ起業入門なんて本はたくさんあるけど、いくら読んでみたところで、行動しなければ意味ないですもん。お金持ちになる方法なんて情報もたくさんありますが、まずはやってみなければ始まらない。だけど、やらない人って、やる前に「やらない言い訳」を考えるんですよね。以前書いたと思いますが、大学時代、一番クソと思ったセリフが「オレも石田のように本を読みたいけど、何から読めばいいのかわからないんだよ」と言いながら酒飲む奴。だったら、マックス・ヴェーバーの「プロ倫」を読めと言ったのですが、「いや、それは・・」と言って、結局読まない。とりあえず読めばいいのに。
起業だって同じ。ちなみに今は「言い訳」する材料多いですよね。起業するには情報収集力が大切。となると、大量の本を読むために「フォトリーディング」をマスターしなければならない。だけど、フォトリーの講座に行く費用がないのでできないし、仮に行ったとしても、マスターするまで動けないと言うのでしょうか。いやいや、とりあえず「やれよ」ってことなんです。
部屋の中で「脳トレ」する時間あったら、私は多くの人に会いたい。一冊でも本を読みたい。できれば旅に出かけたい。「脳トレ」がブームになるのは、結局は「やらない言い訳」がそこにあるから。今一つ能力が発揮されないのは、「脳」に原因がある。じゃあ、その「脳」を活性化することで仕事ができるんじゃないか。よし、脳トレだ!って仕組み。
でも、もし仕事ができないのであれば、それは脳のせいじゃなくて、身体のせい。つまり単なる「行動不足」じゃないでしょうか。脳トレしたら、何となく「やってる気」にはなりますが、実生活にどれだけ役に立つのでしょうか。もう一つ、言いたいのが「右脳教育」などもどうかと。芸術家にでもなるならいいけど、世の中って「左脳」を使う仕事の方が遥かに多いのに、小さい頃から「右脳」に閉じ込めちゃうのはどうかと思うんです。カードをパラパラめくって動体視力をよくするよりも、好きなことさせた方がいい。私などは、中3でモーツァルトに開眼しましたが、カードめくらせんでも、そのうち何かを見つけるもんじゃないでしょうかね。それよりも、小さいうちは、計算ドリルとか読み書きとか、左脳的なトレーニングをした方がよっぽどためになるもんです。ま、それは個人的な意見ですけどね。
ま、ようするに言いたいことは「アホ(バカ)」になりましょうってこと。脳を鍛える前に、身体を鍛える。つまり行動量を増やす。新しい体験をする。今ふと思ったけど、セミナーや講演でも、時々は「加賀田式」した方がいいかもしれませんね。1月末の「宇宙となかよし塾」でもやりましょうか。やれと言われたらやりますが、多少はインパクトのある経験をしてみるのも、単に知識だけを得るよりはいいかもしれませんね。
と言うわけで、脳科学的にも「脳より身体」ってことが証明されているようですので、今からどんどん「行動」して脳力高めて行こうってわけです。その方が絶対楽しいですからね。てなとこでまた明日。あ、それからやっぱり家に閉じこもってるより、そとで動いてた方がブログも書きやすくなるようです。ありがとうございました。
今日の話に共感して頂ける方はクリックをお願いします!
↓ ↓
人気blogランキング
【大阪】1月22日(日):超意識ワークス1dayセミナー in 大阪
【東京】1月27日(金・夜):宇宙となかよし塾 in 東京
【熱海】1月28日(土)・29日(日):スピリチュアル婚勝ワークス2012 in 熱海(残3)
【世界】90日間で人生が変わる超意識コーチング(第三期)