叶姉妹はすばらしい 2005.1.3

今日は家から一歩も出ていません。ぐーたらする日と決めていましたので。思っていたよりもテレビが面白くないのが残念でしたが、おかん(母親)と一日中べらべらしゃべっていたので、まあ、面白かったですね。


しかし今日の夜、そのおかんと「叶姉妹」のことで意見が対立しました。私が以下の番組を見た後のことです。(叶姉妹についてはこのサイトが楽しいです)


芸能人格付けチェックお正月特大スペシャル
浜田雅功&伊東四朗が芸能人の素顔を暴く!あの伝説の企画復活!
▽80万円最高級ワイン▽8億円のバイオリン▽2億円ピカソの絵画▽15万円絶品極上和牛▽ギター侍が浜田斬り▽松方弘樹vsフカヒレ▽高橋英樹vs伊勢えび▽叶姉妹vs天然アワビ▽小林幸子vsとらふぐ▽加藤茶vsトロ

芸能人格付けチェックお正月特大スペシャル◇かつて放送されていた番組「人気者でいこう!」の名物企画"芸能人格付けチェック"のスペシャルを送る。世の中にあるさまざまな一流品と大衆品を一流芸能人であるゲストが体感し、どちらが一流品なのかを当てる。ワインを飲み比べて超高級ワインを当てるチェックや、ピカソの絵画の真作と贋作(がんさく)を見比べるチェックなどが出題される。ゲストはその結果しだいで"超一流"から"テレビに映す価値なし"までシビアにランク付けされる。また大衆品なのに一流品と間違えてしまう理由なども伝える。

この番組は途中から見たのですが面白かったです(最初から見とけばよかった・・・)。私が見たのは、波田陽区が出てきて、あるネタを出して、中学生の作品か波田陽区の作品かをあてるクイズからです。見事に波田陽区のネタと見抜けば芸能人の「格付け」が上がるのです。
  

次のテーマは吹奏楽。プロの演奏と上手な高校の演奏を聞かせてどちらがプロかをあてるのです。吹奏楽経験者として私も真剣に聞きましたが、最初のワンフレーズを聞いて直ぐにわかりました。答えが出る前に断言してましたので、正解で親の前で面目が保てました。


問題は最後のテーマです。15万円の和牛ステーキと500円のステーキを、鉄人堺シェフが料理して、どちらが15万円のかを当てる問題です。これは2対5で意見が分かれました。そして叶姉妹(姉の恭子)は少数の方に入っているのです。


叶恭子は2人だけにも関わらず「絶対に間違いないから」と断言しており、それは見事に正解だったのです。しかも、叶姉妹は最後まで全問正解だったのです。些細なことですが改めて「すばらしい」と思いました(やらせという可能性も完全には否定できませんが、おそらくマジでしょう)。


そこで話が戻ります。私がその番組を見終えて「やっぱり叶姉妹すごいぜ!!」と絶叫しているところ、おかんが「あんなチチはニセモノや。シリコン入れてんねん。なんでピカピカに磨かなあかんねん。」と言ってきました。


私は叶姉妹のチチがシリコンであろうと、そもそもニューハーフであろうと「すばらしい」ものは「すばらしい」と思っています。40歳をこえる御歳であるにも関わらず、あの美貌とゴージャスさを保つには相当な努力をしているはずです。おそらく私が今から医者や弁護士の免許をとるための努力よりも大変だと思います。もっとも、彼女たちは「楽しんで」努力しているようですので、大変さは感じませんが。


叶姉妹はあのような「過剰な」努力をしているおかげで、セレヴを目指す多くの女性の手本になったり、美の象徴として君臨し、メディアや世の消費活動に大きく貢献できているのです。思えば叶姉妹のようなキャラクターは今まで出たことなければ、今後出てくる可能性も少ないと思います。歳相応の美しさを保つ女優はいても、あのような場違いな美貌やゴージャスさを保ち、その商品価値を維持し続けている人はついぞ現れないと思われます。
 

あのようにマスコミから持ち上げられ、各種メディアからもひっぱりダコ、事業でも成功(「叶姉妹」もしくは「TLA(トータルライフアドバイザー)という仕事だそうです)していながら、一方で私は彼女たちの悲哀を感じることがあります。


なぜなら、叶姉妹は「叶姉妹」であるために努力すればするほど「人間でなくなる」からです。本来、女性であるならば(男性かもしれませんが)、一人の女性として愛され、子を産み、家族愛に囲まれ、内面から湧き出る女性としての喜びを感じながら、歳を取っていくことも大きな「満たされ」だと思うのです。しかしながら、叶姉妹はそのような「満たされ」を一切放棄し、「叶姉妹」として努力することで、「叶姉妹」という世に対する貢献をしているのです。そこには「エゴ」は感じられません。「エヴァ」の心に満ちた真に献身的な姿勢を私は感じるのです。


ですので、あのチチがシリコンであろうとなかろうと、そんなのプランクトンのように小さなことなのです(叶恭子的修辞法)。


私は叶姉妹が「叶姉妹」である限り、彼女らをリスペクトし、彼女らのゴージャスなゲテモノ臭に悶絶し、現代のピノキオたるサイボーグ性に慈悲の心を与え続けたいと思います。

叶姉妹、叶姉妹、化膿します(←打ち間違い)。

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Commented by moorphium at 2005-01-04 14:16 x
叶恭子氏は私の現代美術の師匠の教え子なのです。高校生時代にキタにある師匠のお絵かき教室にまで通ってきてたそうです。師匠は今でこそ爺さまですが、今も現役で4人の彼女がいます。恭子氏も惹かれたんでしょうね。「サザエさん観たことない」など、庶民的な過去をことごとくとぼけてごまかす恭子氏を、こてこての大阪の城東区出身で、何をぬかすか!テレビなかったんか!と個人的には、思いましたが。今では下町出身であそこまで演じきれる恭子氏の根性にびびっています。人間って意外に過去は要らないんですね。過去ばっかり気にすると前に進めませんよね。未来思想の重要さがわかります。未来についてのお話は今度しますね。
Commented by katamich at 2005-01-04 23:39
へえ、叶恭子氏はmoorphiumさんの兄弟子(姉弟子?)なんですね。さすがです(←何が?)。私も叶姉妹の素性がどうであろうと、あそこまで商品価値を高めていける姿勢に敬意を払っています。プロ根性が素晴らしいと思います。未来についての話楽しみに待ってますね。
Commented by 現代美術 at 2005-01-05 22:34 x
iいやはや、恭子恐るべしですよ。尊敬というより、根性がすげーなー。やっぱり尊敬?と思います。その精神だけも姉弟子から引き継ぎたいと思います。師匠はかなりのプレイボーイなので、私からはそうも見えないので爺爺と呼んでいますが。恭子氏は当時絶対に好きだったと思いますよ。爺爺のお供でドイツ~スイスに行きました。食い逃げの旅です。
アンディー・ウォーホールの本物のシルクスクリーンや、バウハウスなどの素晴らしい現代美術の中に師匠の作品が飾ってあるのですからびっくり。海外で有名らしいです。

師匠の現代美術のHPびっくりせんといてくださいね。内容は現代美術です。
http://www.h5.dion.ne.jp/~cohen/info/ryosukec.htm
Commented by katamich at 2005-01-06 13:08
ホームページ見ましたよ。爺爺どころかとてもかっこいいお方じゃないですか。抽象絵画はよくわかりませんが嫌いではないです。絵画ではないのですが昔「白虎社」のライブに行ったことあります。福岡在住のこんな人http://mangekyo.hp.infoseek.co.jp/のライブにもよくいきました。爺爺も恭子も現代美術さんも素敵な人たちですね。
Commented by moorphium at 2005-01-09 14:48 x
現代美術=moorphiumです。すみません。なんで間違ったのかな?
土方巽に始まる「暗黒舞踏」ですね。
大駱駝艦から山海塾・白虎社・北方舞踏派…。と色々広がっていますが、やはり暗黒舞踏は土方巽がすばらしいです。土方で始まりましたが彼で終わったのではないかと思います。大駱駝艦 麿赤児もみましたが、舞台装置はすごいですが、麿赤児がピンになったとたん、彼が30年かけてやってきたものがこれか・・とがっかりしました。大河ドラマにも出たりしてた頃です。機会があれば一度誰かに(持ってる人は持ってる)NHKの土方巽の特集を借りてみてください。すんごいですからもう。)、『病める舞姫』(83年)、写真集では細江英公の『鎌鼬』(69年)をお薦めします。
Commented by katamich at 2005-01-10 12:49
>現代美術=moorphiumです。
もちろんわかっていましたよ(笑)。
土方巽とは懐かしい名前です。私にとって。浪人時代に興味を持っていました。白虎社のライブに一度行った時、衝撃を得ました。プロレスリングのような場所に白塗り全裸の人が重油みたいな黒いのをぶっ掛けて、上から落ちてくるだけなのです。落ちてきた人はリングの上で這い回り、その間、次から次へと落ちてくるのです。ただそれだけ。30分3000円でした。こんな世界もあるものだと衝撃を受けました。
by katamich | 2005-01-03 23:49 | ■願望実現 | Comments(6)