万能のスキル 2010.5.4
2010年 05月 04日
ところで、先日ご紹介した尉川太尊さんですが、ブログが更新されていました。私が書いた「不思議な人」になぞらえて「不思議な人part2」というエントリーで、私のことをご紹介頂いております。
今年になって非常に多くの出会いがあるわけですが、同じ福岡に住む尉川さんは、なんと言うかこう、、、馬が合うのはもちろんのこと、普通に話しているだけなのに、いろんなインスピレーションを頂ける不思議な人でした。
ところで、先日ブログで告知したと思いますが、今月いっぱいでコーチングの新規受付を中止とさせて頂くことになりました。4年ほど続けてきたのですが、これからいろんな事業を展開していく中、何かを止めなければと思っていたからと言うのもありますが、実のところ「コーチング」という技法そのものに対して、私自身との感覚のズレが出てきたことが正直なところ。
端的に言うと「コーチング」という言葉を使いたくなくなったから。そしていわゆるコーチング臭いやり取りに対して不一致を感じるようになってきたから。コーチング臭いやり取りってのは、例えば「GROWモデル」みたいなのがそうですが、「G(ゴール:目標)」→「R(リアリティ:現実性、リソース:資源)」→「O(オプション:選択肢)」→「W(ウィル:意思)」のような一連の流れ。例えば、
G:「○年後の目標は何ですか?」 → 本の出版
R:「その目標を達成した状況を100としたら、今はどれくらいですか?」 → 30くらいです
R:「ではその30をまずは50にするための、あなたができることは何ですか?」 → 企画書を書くことです
O:「企画書を書くという選択肢は十分なものですか?他にありませんか?」 → 特にないです
W:「では、いつ企画書に着手して、いつまでに仕上げることができますか」 → とりあえず一カ月後には
もちろんこんなに単純ではないですが、こんなコーチングをする人も少なくありません。コーチングを受けようとする人の中には本の出版を目指している人も少なくないと思いますが、「あなたができること」が「企画書」であるとは限りません。実は私が以前に受けたコーチング(有料)がこんな感じでした。ワンクールで止めましたが。
厳しい言い方ですが、本を出版して売ることまで考えた際、単なるコーチングでは無理があります。特に出版経験のないコーチなんかだと悲惨。それよりは実績のある出版プロデューサーにアプローチする方が現実的です。場合によっては一回の面談だけで、見込みがあると思われれば、編集者を紹介されることもあります。そうでなくとも、きちんとしたアドバイスは頂けると思いますので、やはり「餅は餅屋」です。
他にも売上を伸ばしたい、営業成績をあげたいなどの場合、コーチングよりもコンサルタントやセミナーの方が手っ取り早いことが多いです。もちろんコーチングの可能性を否定するわけではありませんが、それはあくまで何かの専門的技能に付随するスキルと考えた方がよいと考えます。例えば経営コンサルタントや保険営業マンがコーチングスキルを学ぶのは非常に有効だと思いますが、何の専門もない人がいきなりコーチングをするのは、余程センスのある人でないと難しいでしょう。当たり前の話かもしれませんが。
ですので、いくらコーチングと言えど、クライアントの求める専門性がないのであれば、無闇に受けることなく、専門家を紹介する方がよっぽどクライアントのためになると思います。以前、私の元に、「コーチングでウツを治してください」という依頼がありましたが、もちろんお断りしました。まずは精神科に行く方がいいと思いますし、そもそもコーチングはウツを治療するための技法ではありませんから。
一般にコーチングは万能と言われることがありますが、それがゆえに万能ではないのです。しかしながら、人にはただ一つだけ「万能のスキル」があります。それは言語習得以降の人間誰にでも備わっているものです。それが「問い」の力です。
先日より「絶対的な答えはないが、絶対的な問いはある」という言葉を紹介させて頂いております。自分自身に対する「問い」です。徹底した問い。今まで何度も書いてきたと思いますが、私が、逃げるように会社を辞めて、本当に何もない状態から、今のような状態を築くことができた根本的な力こそが、まさに「問い」でした。それも良質な問い。
多くの人は、自分に対して「なぜ?」と問うことが多いです。「なぜ私はやりたいことができないのだろうか?」、など。しかし「なぜ?」の問いには自分を破滅させる答えしか続きません。「なぜ?→能力がないから」など。ですが、私の場合はそもそもどん底にいたわけですので、「なぜ?」と問う暇もなく、「どうすればやりたいことして生活できるのだろうか?」と問い続けてきました。何度も何度も何度も。
その結果、それら「問い」にまさに導かれるように、現実が変化してきたのです。それが今の状況です。そして私がこれから目指したいところもこれ。つまり一人ひとりが自分自身への「問い」の力をつけること。本当の意味で。そのサポートです。
人はとかく「答え」を先に求めようとします。目の前の問題や課題に対して、先に「答え」ありきで動こうとします。その際、本やインターネットで丹念に調べるならまだしも、特定の「情報空間」における特定の「答え」を求めることがあります。それがいわゆるメンターだったりグルだったり。もちろんメンターもグルも全面的に否定するものではありません。しかしもし、コーチングの大前提にあるように「答えは自分のなかにある」のであれば、最終的な拠り所は決してメンターやグルなどの他人ではなく、自分自身の中にあるものです。
私が感じるコーチングの限界もここにあります。コーチングのセッションでは基本的にコーチがクライアントに質問するところからスタートします。しかしその質問がもしも人生レベルにおける大きなものであればあるほど、すぐには答えなど出てきません。もちろん日常生活レベルの些細なことならばすぐに出してもいいのですが、例えば「あなたが本当にやりたいことは何ですか?」みたいな質問は、そんなに矢継ぎ早に答えが出てくるものではありません。
本来ならば、一つの質問に対して、何日も何日も考え続けることが求められるのですが、セッションではそうはいきません。私はそこの限界を感じるのです。もちろん、何度も言うように、単なる「行動」や「環境」のレベルの質問であればすぐに出してもいいのですが、「信念・価値観」「アイデンティティ」「スピリチュアル」なレベルの質問となると、そう簡単には答えられません。
となると、どうすればいいのか。それが自分自身に対する良質な「問い」を続ける習慣を持つことです。もしもその習慣をつけることができれば、メンターやグルや先生に答えを聞く必要もなくなるし、答えを求めて彷徨う必要もなくなります。
そもそも潜在意識の特性から言って、「問い」には必ず「答え」が出てくるものなのです。必ず。だからこそ、尉川さんのブログの記事にある、
自分自身に深く問いかける力をつけていこう。「どうして?」と自分に問いかけていこう。そして、その問いかけの動きをきちんと追跡(トレース)してみよう。それが、ボクも含めて、人間が人間に立ち還るための方法なんじゃないかなって、ボクは思っている。
という意見に全面的に賛成するのです。今後、私が目指していく道もこれ。一人ひとりが自分自身に良質な「問い」を続けられるようになるためのサポートをすること。そして今回、私が尉川さんから感じたように、特に質問などしなくても、自由に雑談しているだけでも、相手に大いなる気づきを与えられる存在になること。
その意味で、私はコーチングとしての看板を下ろし、どう言えばいいのかわかりませんが、普通に話しているだけで、相手に必要な気づきを与えるような存在を目指していきたいと思っています。もう、コーチングのスキルを使う必要もなく、普通にしゃべっていることから、いろんな気づきをもたらすことができるような存在。
振り返ってみると、この2~3週間、ブログの記事は「問い」に集中していたように思います。だからこそ、このタイミングで尉川さんと邂逅することができたのでしょう。それもまた必然的に導き出された、私の「問い」に対する「答え」の一つなのかもしれません。ありがとうございました。
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コーチングは有効なコミュニケーション手段の一つですが
万能ではない。
コンサルや
プロデューサーに
アプローチしたほうが
有効なことは多々あります。
本当にクライアントのことや自分の事を考えたら
厳しい質問や問いを投げかける必要がありますし
そのためにはお互いにとって安全な場が必要です。
そういった意味で相手と普通に話しているだけで気付きを与えられるような存在になるというQさんのお話には
とてもうなずけできました。
感謝です。ありがとうございます。
そして私は今できることを全力で発信していきます。
問い方を学ばないといけない、もしくはきちんと問われたい、とずっと思ってきました。
道筋を見つけられる問いが欲しかった。
(正しい問いではなく良質のというのがいいですね)
すぐに答えの出るものや
何年もかかってじっくり出す答えもある。
継続的な問いにはなおさらのこと
いくら自分の中に答えを持っているとしても、
健全な問い方をしていかないと心と体をむしばんでしまう。
また、「餅は餅屋」にも納得です。
本当にその通りだと思います。
人の手を借りて解決できる問題と
自ら問いかけ、自ら答えを得ていかなければならない問題と
その選択がつかず、一人で悩んでいる人多いのではないでしょうか。
記事の途中で尉川太尊さんのブログを先に読み、
思わずコピペしてメモにとったの箇所が、
オレンジ色で紹介されている箇所と同じだったので
汲み取る意図が合っていたとうれしく思いました。
良質な問いを学んでいきたいと思います。
ありがとうございました。
万能スキルで思い出しました!
私が撮影現場のスタッフをしている頃。
1クール毎に違う番組に入るわけですから、その都度上司が変わるわけですよ。
私は社外に派遣されていた事が多かった為に、同じ職種の上司(責任者)であるにも関わらず、会社が違えば、局が違えば、考え方が真反対に為る事もしばしば。
ですが、それはそれ。その人の考えに合わせて行かなければ仕事が成立しません。
この前の上司が「こうしろ」と言った事が、今の上司では「ダメだ」となる。
その人の考えを的確に汲み取り、その考えに(仕事に)合わせられる(同調させられる)スキルが身に付きました。
これが私なりの「万能スキル」かな?と思いついたわけです。
これって、クライアントの意向を汲み取る行為そのものなんですよね。
(*^-^*)b
(あ!あとで自分のブログにも書いてみよっと!)
同感です。職場もね、ストレス性疾患抱えている人が、ここ最近目立っていて、大変そうなんです、見てて…。とても、大好きな人たち…。ふんわ~り伝えていけるといい…って、いつも思ってます。
常に自分自身に良質な問いを投げかけていくことなのでしょうね。
普通の会話の中でお互いが気づき、気付かされ、
会話とはそういうものであって欲しいものだと思ってます。
私はまだ目覚めの体験をしていませんが、
普通に会話の中で気づき気づかされながら
皆で目覚めのレベルを上げていけるとよいと思いました。
先程コメントを書いた後
尉川太尊のブログのカテゴリーから 問いかけを楽しもう
を読みました。
問いかけ続けることへの執着とジレンマ等深く共感しました。

























