さとり 2010.1.25
2010年 01月 25日
人からの関心を得られたい、というのは、人間本来に備わった「欲求」なのでしょうか。もちろん生まれて数週間はそんなことはないのですが、半年もすると完全にその欲求が芽生えてきます。マザー・テレサが「愛の反対は無関心」と言ったように、愛イコール関心、ゆえに人間は人からの「関心」を得ることで「愛」を満たそうとするもの。他人からの干渉が鬱陶しく思う人がいても、そんな人に限ってネットの世界で「関心」を集めようとするかもしれません。完全に他人からの「関心」を拒絶する人は、この世にはいないと思います。
正直、私なんか「関心欲求」の塊みたいなもんで、毎日ブログ書いて、あっちで講演会、こっちでセミナー、、、なんてのは、はっきり言って欲求丸出しみたいなものです。カッコ悪いですね。でも、私はそもそもカッコ悪いので、気にせずそのまま生きていきます。
それはそうと、この「関心」ってのは、実はめちゃくちゃ深いのです。「関心」と言うより「承認」と言った方がいいのでしょうが、人は他人から「承認」されることで、どんどん強くなっていきます。身内の話して恥ずかしいのですが、私には兄と弟がいまして、学生時代、二人ともめちゃくちゃ頭がよかったです。テストの成績において。兄などは冗談交じりに将来はノーベル賞なんて言われるくらい頭よかったのですが、高校を卒業して京都の大学に入り、そのまま博士号までとったわけですが、弟から見てても何か満たされないものがありました。ま、いろいろあったのですが、結局、思っていたのと別の道に進むことになり、結婚して子どもまでできたわけです。そして、今では自分の力を存分に発揮し、昔と比べるまでもなく、めっちゃハッピーになっているようです。
私の視点からあえて分析すると、兄がどのようにしてハッピーになれたか。それは、まぎれもなく「承認」だと思っています。大学のアカデミックな世界では、言ってみれば足の引っ張り合い。業績を上げれば評価はされますが、精神的なレベルでの「承認」を得られることは少なく、私が知る限り、大学ってのは、傍目以上にかなり辛い世界のようです。その中でも勝ち残っていくには、よほど精神的にタフでなければならないのでしょうが、誰もがタフである必要もありません。
しかし、兄貴はある時、意を決してその世界から足を洗い、別の道へと転身します。するとそこでまず能力を認められ、そして人間的にも評価され、いろんな人からの「承認」を受けるようになります。正直、見た目からまったく変わってしまいました。それはよくなったと言うことで。
ここ最近、しばらく「本当の自分」シリーズが続いていますが、「本当の自分」に出会うと、人は一瞬のうちに「変化」します。山崎啓支さんの「願いがかなうNLP」でも、そのプロセスについて詳しく紹介されています。山崎さんは極めて突出したビジネストレーナーですが、それは彼自身が自ら「変化」を体験した本人であり、そこにトレーナーとしてのアイデンティティがつながっているからこそなのでしょう。正直、彼のしゃべりはスマートでもなんでもありません。上手か下手で言えば、下手かもしれません。しかし、なぜか伝わるのです。それは彼の言葉に「体験」から出た真実があるからなのでしょう。
トレーナーの役目は人を「変化」させることです。望ましい方向に「変化」させること。しかし、皮肉なことに、自ら「変化」の経験のないトレーナーも決して少なくありません。つまり最初からエリートだと、最初はいいのですが、それはそれでどこかで壁にぶち当たります。今、何人か思い浮かびましたが、そのうちの何人かはいい意味での自己解体の道に進み、本当の意味での「変化」を自ら経験しようとします。しかし、残りの何人かはエリートのままで終わり。
山崎さんの本にも書いていますが、彼は最初の会社では、信じられないくらいのダメ社員だったそうです。営業成績で言えばゼロではなくマイナス。物理的に不可能な数字と思いますが、彼は他人の上げた成績をぶっ潰してマイナスの成績を作る男だったそうです。誇張かと思いきや、彼の後輩だった人が身近にいたので、誇張でないことがわかります。そして何とも言えない「ダメオーラ」があったそうです。
しかし、彼はある日、まさしく一瞬のうちに「変化」して、ダメ社員からトップセールスマンになりました。詳しくは「願いがかなうNLP」を読んで頂きたいと思いますが、そのキーがまさに「承認」でした。一言で言えば「キミはそれでいい」と認められることです。
成績がいいから評価されるのではありません。顔がカッコイイから好かれるのではありません。運動ができるからモテルのではありません。そんな条件付きの評価ではなく、その人の本質、ありのまま、まさに「本当の自分」に対しての「承認」を受けることで人は瞬時に、そして劇的に変化していきます。
それは私の兄という身近な存在を見てもそうだし、実は私にしてもそうです。私ってのは、結構、劣等感とか優越感とか激しい男でして、今はそれほどでもないにしても、昔はめっちゃそうでした。特に学生時代などは、他人を下げずんで優越感に浸ろうなんて気持ちが、露骨でないにせよあったと思います。しかし、そんなことで優越感を得ようとする人間は、何かの拍子に劣等感に転じてしまいます。27歳のニート時代などは、まさに劣等感の極みにいて、外に出るのも嫌でした。そう言えば、思い出しましたが、ちょうどあの頃、たまたま何かでスーツを着て歩いている時、すれ違いざまの小学生グループから「今、変なおっさんが通った」と言われたような気がしていました。実際言われたのか、被害妄想かわかりませんが、そう思って家に帰りたくなりました。
そんな時、何度も言いますが、田原俊彦の「教師びんびん物語」を見て勇気づけられたわけですね。それから何とか時給650円のアルバイトに入り、翌年は契約社員として初めての社会人となります。でも、やっぱり劣等感の塊で、自分は周囲と比べて劣っていると思っていましたし、実際にそのような評価も受けていました。ですが、同じ会社に、頭はいいのですが生活態度のだらしない女性がいて(今で言う腐女子)、その人よりは社会人としてマシだろう、なんて屈折した優越感を持とうとしていました。
そんな感じで、ずっと会社勤めしてたわけですが、私が変わり始めたのが2004年。ちょうどスピリチュアルを知った時期です。そして翌年には勢いで会社を辞めて、インドに旅立ったわけですが、そこでいくつかの劇的な体験をして、まさに「瞬時」に変わってしまいました。一つがラダックでの般若心経1000巻。もう一つがブッダガヤで、運命の占い師に出会ったこと。今思うと、彼は単なる詐欺師のように思わなくもないのですが、それでも彼に会って劇的に変わってしまいました。そこで言われたのが、「大丈夫」ということ。
ついでですので、その時の占い師とのやり取りをブログに残していますので、ぜひ、読んでみてください。12,000円で宝石(?)を買わされていますが、言われたこと、何となく当たっているような気がします。言われた通りインドには行きましたし(時期は違いましたが)、結婚もしました。それから私は40歳でまた転機が来るようです。「本物のお坊さん」になるとか。ほんまかよ。それはそうと、私が「運命」について占い師(ハサン)にたずねた話が面白いので、ちょっと持ってきますね。
私:「そもそも、『運命』って何ですか。それは生まれたときから決まっているのですか。変えられないのですか。」
ハサン:「『運命』とは人に与えられた使命や役割のことです。生まれたときから決まっています。運命は変わることもありますが、それも運命です。」
私:「運命が決まっているのなら、何もしなくて良いことにはなりませんか。」
ハサン:「運命に従って一生懸命生きること自体が人の使命、役割です。何もしないわけにはいきません。あなたは『運命』を信じていますか?」
私:「運命は信じているつもりです。」
ハサン:「宗教や神についてはどうですか。」
私:「いわゆる宗教団体というものはあまり信じていません。私が信じているのは『宇宙』そのものです。人はそれを『神』と言うのかもしれませんが。」
ハサン:「宇宙、それはブラフマンのことですね。やはりあなたは正しい認識をしている。仏陀は常に『宇宙』のことを考え、『宇宙』に従った人のあり方を探求していました。そして仏陀(覚った人)となったのです。あなたは一生涯、仏陀を最高の先生とすると良いでしょう。」
私:「・・・・」
ハサン:「それから、あなたはすぐに結果を欲しがるタイプです。これだけ一生懸命やっているのだから、すぐに結果が出るものと思っている。結果は必ず出るので、あせらずに正しい信仰をしていて下さい。また、小さな心配事をする癖もある。一人ぼっちと思う癖もある。それらの想いを捨てて、正しい信仰をしていて下さい。『ほんもののお坊さん』になるには、まず自分がその力をつけ、それから人を助けることになります。」
「本物のお坊さん」ってのが気になりますが、そう言えば「禅」の仲間から「道元に骨格が似てる」とか言われて、大きなお世話です(笑)。それはともかく「運命は決まってるけど、変わることもありそれも運命で、その運命に従って一生懸命に生きることが人の使命」ってのは、今でもめちゃくちゃ腑に落ちます。改めて読んでビックリしましたけど。
話が脱線しそうですが、こんな感じで運命の出会いを果たして、めっちゃテンション上げて帰ってきたわけです。そしてそれらの経験が一つにまとまったのが「宇宙となかよし」だったりするので、すぐには結果が出ませんでしたが、コツコツやってたら、言われた通り出版という結果は出ました。
要するに、私はいろいろあったのだけど、やっぱり「大丈夫」ってことで「承認」を受けたわけです。その後、帰国してからもいろいろありましたが、会社勤めしている時に比べると、ずっと自分らしく生きてきたと思っています。もしもあのインドで、運命の占い師と出会わなかったら、、、どうなっていたかな。でも、出会うのもまた「運命」だったわけで、それは私が「覚悟」したからなのかもしれません。
今日のテーマは「承認」だったはずですが、今、めっちゃ別の話したくてたまらんようになっています。でも、もうすぐ5000字になるので、そろそろにしようかな、と。まとめると、人が「変化」するときは、本当に一瞬。その一瞬は「承認」を受けることで起こること。「承認」のことをスポンサーシップと言うこともできます。
では、どうすれば「承認」されるのでしょうか。誰か~承認してくれ~と言っても承認してくれません。やっぱりまずは自分から他人を「承認」するところから始めてはと思うわけです。優越感や劣等感を捨てて、相手の「ありのまま」を承認する。思えば、私も会社を辞めた時は、妙にすっとして優越感も劣等感もなくなっていたように思います。
「ありのまま」の世界には優越も劣等もありません。「ありのまま」とは「本当の自分」のことであり、そこには何一つ「差」がなく、すべてが尊く価値があるわけです。手塚治虫と志村けんとどっちが偉いかを比べるのがナンセンスなように。私もあなたも彼も彼女も、みんな尊いわけです。それは「宇宙」という絶対の元において。優越感や劣等感、、、つまり「差」を「取る」ことが「悟り」であって、まずは相手を「ありのまま」に見るところから、自らの「目覚め」が瞬時に起こされるのです。
ちびQと3時間二人っきりで過ごした話が、こんなに展開してしまいました。ちびQはほんと、その「ありのまま」が素晴らしい。離乳食を嫌がって、ほっぺたがご飯だらけになっても、ちびQは素晴らしい。離乳食を食べても食べなくてもちびQなのです。同じように、金持ちとか貧乏とか、ハンサムとかブサイクとか、上手とか下手とか、そんな「差」など取ってしまって、すべてを「ありのまま」で見ることから、本当の「悟り」に至るんじゃないでしょか。ありがとうございました。
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ひと月程前にこちらのブログの存在を知り、それ以来過去記事を読みまくっていますが、マジですごいです。ビンビンに伝わってきます。
自分の中で何かが変革されてきているように感じます。
今日の記事は特に感じるところがあり、コメントを書かずにいられませんでした。
ピンチから実際に這い上がって来た人の言葉は心に響くし、何より勇気づけられますね。
Qさんは我々読者にとって正に本当のお坊さんのような存在であると思いますよ!
今日も元気で可愛いですね!
コメントありがとうございます。本当のお坊さんって、なんなのでしょうかね(^^;
今のところは、完全なパパっ子です。。。
インドが待ってるかもしれませんね。