これでいいのです 2009.10.18
2009年 10月 18日
午後からは昨日に引き続き阿部敏郎さんの講演会に行ってきました。昨日は雲黒斎さんとのコラボ講演会でしたが、今日は阿部さん単独の「いまここ塾」。人数はいつもより少なめ、と言っても50人は超えていましたが(^^)。ちなみに福岡で50人集められる人ってそんなにいないと思います。
さて、今日もいろんな気づきがありましたが、正直、何から書いていいのやら、わかりません。トピックとしては、いまここ、瞑想、禅、十牛図、想像力などなど。一つだけ私の気づきを。阿部さんは「目覚め」とは「想像力」であるという趣旨のお話をされていました。
例えばこのことは政治や文化の問題にも関わるので、今はあまり大声で言えない問題に「肉食」の話があります。いい悪いの話ではありませんので、肉食を否定する内容でももちろんありません。ただ、もしも人間と同じような痛みや感情を有する動物たちへの「想像力」があれば、果たして肉食をどれだけ続けることができるだろうか、という話です。
先日、西アフリカのシエラレオネの話を書きましたが、ダイヤモンドという利権を巡って10年間も内戦が続き、今では世界一寿命の短い国になってしまいました。奴隷のように働かせて採掘したダイヤは世界中のセレブの指にはまるのですが、その資金は武器の調達のため、つまり人を殺すために使われている事実がありました。それを「紛争ダイヤ」と言うのですが、もちろん今はそれをなくすための国際的な取り組みがなされてはいます。しかし、今でもまだ存在することも事実。ディカプリオ主演の「ブラッド・ダイヤモンド」は必見です。
一概にダイヤモンドを否定するわけではありませんが、もしも「想像力」があれば、指にはまっているピンクダイヤの重さも違ってくるはず。そして「想像力」があれば、今から殺しに行く仮想敵、そして最前線にも家族がおり、幼い子どもの泣いている姿が目に浮かぶはず。問題は戦争を仕掛ける側、ダイヤを仲介する業者、そして消費者。その人たちに「想像力」があれば、あの内戦は起こり得なかったはず。映画のエンドロールに流れる「紛争ダイヤモンドは 消費者次第で無くせます」という一文がそれを象徴しています。
そしてこの地球上で勃発する戦争のすべては「想像力」の欠如が原因です。貧困もそう。ノーベル経済学賞を取ったインド出身の経済学者アマルティア・センはこう言います。貧困とはすべて政治的貧困である、と。つまり貧困の真の原因は資源が適切に配分されていないこと。そしてその配分を決めるのが、主に先進国の為政者です。もしも彼らに「想像力」があれば、世界中から貧困はなくなります。
今の段階で「肉食」がいい悪いという議論は難しい話です。しかしもしも「想像力」があればどうなるか。そして「肉食」という一つの習慣が、もしかすると、他のあらゆる問題の原因につながるものではないか。阿部さんはそのことを問題提起したいのだと思います。
今日の参加者から非常に重要な質問がありました。その方はこう言います。「私は肉食していますが、いつも『豚さんありがとう』と感謝して食べています。それでいいのではないですか?」、と。そこで阿部さんは「本当のこと言っていいですか?」と前置きして次のように言いました。
「あなたは『感謝』していません」
と。実は私も思うことがありました。精神世界や自己啓発の世界において、「愛と感謝」という言葉があまりに使われ過ぎるのですが、確かに「愛と感謝」は「究極」と言える価値観です。絶対的な価値観です。私だってわかってないと思います(しかし、わかろうとはしているつもりです)。
そのような「究極」がどうでしょう、、、いつの間にか「免罪符」になってはいないでしょうか。つまり「愛と感謝」と言えばそれですべてが許されるような。肉食の話もそう。「牛や豚に感謝して食べているから食べてもいい」が正当化されるのであれば、「奴隷さんたちに感謝しているから紛争ダイヤを買ってもいい」にもなりかねないかと。
仮に今、指にはまっている月収3か月分の高価なダイヤモンドが、一日ご飯一杯分で奴隷のように働かされている子どもたちが採掘したものだと「想像」できれば、そこに「感謝」なんて感情が芽生えるでしょうか。もちろん肉を食べること、ダイヤをはめることの是非を問うわけではありません。実際、酪農や宝石商で生活している人もたくさんいますし、そしてそれが時代であるし、その人たちの多くは生活させて頂いていることへの本当の感謝がありますから。
私は今は肉食をしていませんが、肉を食べる習慣を捨てたわけではありません。そして食べることが悪いとも思っていません。ただし、肉を食べると、翌日、顔にぶつぶつができるのも事実。それはともかくとして、肉は食べたければ食べればいいと思っています。美味しいから食べればいいと思っています。そしていつか何かのきっかけに「肉を食べたくない」と思えば、食べなければいいだけ。だからと言ってその人たちに、肉を食べる人たちを批判する権利もありません。
私が言いたいことは、つまり「愛」や「感謝」という究極の価値観が、ややもすると「想像力」を覆い隠すための「免罪符」として利用されてはいないか、ということ。そしてそれは言うまでもなく「愛」でも「感謝」でもありません。
阿部さんの言う「あなたは『感謝』していません」という言葉を私なりに展開するとそうなります。そしてそれを堂々と言える阿部さんは凄いな~と思いました。私も思うことはあっても、実際口に出すことははばかれます。それで逆ギレされたらうろたえますから。
また「願望実現」でもそう。この世で最も高いエネルギーは「感謝」だと言われます。結論から言うと、そのエネルギーを願望実現に用いることは可能です。「ありがとう」と一日一万回、それを100日言えば、それなりのエネルギーは得られるでしょう。そしてそれ自体は否定されることでもありません。
ちなみに以前こんなことを言う人がいました。
「私はQさんのブログや、五日市剛さんの小冊子とか読んで、『ありがとう』と言って『感謝』するようにしているのですが、全然、生活がよくなりません。どういうことでしょうか?」
今だから言います。
「あなたは『感謝』していません」
と。「感謝」が最高のエネルギーであることは事実です。願望実現にも用いることはできます。そして「ありがとう」の言葉も素晴らしい。実際、「ありがとう」と言い続けることによって、「感謝」の気持ちが芽生えることもある。ホ・オポノポノじゃないですが、感情を込めずに「言う」だけで、状況が変化するのも事実。
でも、ぶっちゃけ言います。「だから何?」、と。「愛」や「感謝」の力によって願望を実現することができた。すごい。でも、「だから何?」です。ここまで本音を言うと、読者の中には混乱する人もいるでしょう。ぶっちゃけ、「愛と感謝の日記」など付ける必要なし。混乱しましたか?
何度も言うように「愛と感謝」は究極です。できればその究極を目指したい。そして今から書くことは想像です。もしもその究極に行きつくことができればどうなるか。たぶん何もないことに気が付くでしょう。「こんな願い叶えたいな、だから感謝します」、、、では決してないです。
私は今、「想像」と言いました。なぜそう言うかは、客観的にそれを確かめることができないから。でも、実はそれは私の中では「確信」であり「事実」であり「体験」となっています。ぶっちゃけ「願望」なんか叶わなくてっていいじゃないですか。「願望実現」のセミナーをする私が言うのもなんですが、これは本音のトークです。
だからではありませんが、今、ちょっとだけ迷っていることがあります。私はこの後、セミナーとかやっていいのかな、と。予定しているので、10月31日・11月1日の東京セミナーは必ずやります。でもぶっちゃけNLPなんてどうでもいいのです。お金取ってそんなことを言うのは不誠実かもしれません。でも、本音を隠してセミナーするのはもっと不誠実。なので、今日の文章を読んでみて、それでも私のセミナーに参加したい人だけ参加してください。キャンセルしたければしてもいいです。だたしその場合は「10月18日付のブログを読んでキャンセルします」の一文を添えてください。
一応、私が知っている限りの「願望実現」の話やワークはします。そして実際、それで願望を叶えることはできると思います。しかし、私が本当に目指していることは、誰かが決めたような「願望」ではなく、そもそもの「本当の自分」が持っていた「願望」に気が付くこと。それを「自分らしさ」と言ったりします。
今ないものを得る。それが「願望」だとすれば、私は力不足かもしれません。しかし、今あるものを知る。それが「願望」だとすれば、自分で言うのも恐縮ですが、それこそが私のやりたいこと。できること。なので今度の東京セミナーは私のやりたいことをやります。そしてもう、この手のセミナーは最後にしていいかな、と思っています。これから私の本がでます。
またまたぶっちゃけ言います。去年出さなくてよかった~。もしも去年出していたら、それは私じゃなかったから。私に気づいてなかったから。でも、今年このタイミングに恵まれたのは、まさに私が私を導きました。私と言いう「宇宙」が導きました。そして私の本を出して頂く出版社は決して大きな出版社ではありませんが、だからこそ私の書きたいことが書ける(100%ではないにせよ)。と言いながら、五日市剛さんをはじめ、かなりのビッグネームが名を連ねる出版社でもあるので、全然、不足感はないのですが。
話が脱線してますね。結局のところ「愛と感謝」を知ると、そこに何があるかと言うと、何もない。あるとすれば、今既にあるものがあるだけ。未知のものを発見するわけでもない。「あ~これでよかったんだ」と思うだけ。そして今、私はこう思っています。
「あ~これでよかったんだ」
「愛」や「感謝」を願望実現のツールや何かの免罪符として用いること。少なくとも私はその段階は超えています。これから子どもが大きくなっても、「感謝して食べなさい」とだけは言わないようにします(笑)。言われたからと言って「はい、感謝ます」という感謝は本当の感謝がないことくらい知ってますから。それよりも「食べたいなら食べなさい」と言いたいです。そして、ちびQがいつか「感謝」を知ってくれる。そんな子育て、したいです。
今日、最初に書きたかったことと違うこと書いてますが、でもいいです。結果として、書きたかったことではなく、書かされたことを書いた感じ。これでいいのです。
これでいいのです、、、みんながそんな風に思って欲しいです。そこには何もない。でもすべてがある。これでいいじゃないですか。ありがとうございました。
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ミーイズムな世をサバイブするには慈悲の想像力があれば充分なんだと、ようやく気づきました。(ブッダは凄いなぁ。。原始仏教って宗教じゃないですね)
その手段のハズの、自分濃度を薄める瞑想、難しゅうございますが。今はたまに現れる「気づき」をユルユルと受け入れ楽しんでおります。
これからのQさんを楽しみにしています!
めちゃくちゃカッコいいですよ~この記事!
阿部さんって人は すごいですね
そしてまったもってQさんは凄い!
勇気というか愛というか・・・
どんどん 行って下さい!あちらのほうへ!
(´;ω;`)←うれし泣き
詰まっていた良くないものが一つスッキリ落ちた感じがします。
ありがとうございます。早くQさんのセミナー受けられるタイミングが来ないかな~と楽しみにしています。
行くとこまで行きますよ!
嬉しい反応ですね。ありがとうございます。
わたしもです(^^)
貴重なコメントありがとうございます!
お待ちしております!
私もそう思います。