今日も懐かしい人に会いました 2004.11.28
2004年 11月 28日
演奏前、突然、懐かしい人間に出会いました。私がかつて某市の市民オーケストラに在籍している時の楽団員でした。当時私は大学生で彼は中学生でした。かれこれ6年にはなろうと思います。ロビーをうろついている時、向こうから声をかけてきたのですが、よく分かったものです。
彼は今、音大を卒業して若くしてフリーのヴィオラ奏者として頑張っているようです。なかなか食っていくのは難しいとは言ってましたが、若いのに大したものです。それに、人なつっこい性格が幸いしてか、仕事のオファーは絶え間なく来るようです。
当時の彼はものすごく私になついていて、親とケンカして家出をしたといっては、私のアパートに泊まりに来ていました。ただ、落ち込んでるものと思いきや、ケロっとしてエロビデオは見るは、エッチな話はさせられるは、バイトで朝早い私にとっては非常に迷惑な話です。
ただ、そうは言っても「泊めて~」と来ると拒めないものです。おそらく彼の人柄がそうさせるのでしょうか。その人柄は今でも変わっていないようで、レセプションでも自分は飲まないのにビール瓶を持って、ふらふら動き回っていました。
音楽家というと、実力もないのにプライドだけは高い人が多くいますが、彼の場合は全くそれがありません。彼が今後どのような技術や音楽性を身に付けていくかわかりませんが、音楽家が食べていくのに必要な「営業力」はしっかり持っているようです。その点で安心できますし、将来が期待できます。かげながら応援したいと思います。
それにしても、近頃、よく懐かしい人間に会うな~。
(写真は音楽会のあった基山町は大興善寺)
「営業力」は本当に大事だと思います。私の知ってるジャズギタリスとでニューヨークでも名をあげた実力者がいるのですが、彼はなぜか福岡でくすぶったミュージシャンに甘んじられています。話を聞くとなるほど。聴きにきた客には偉そうな態度はとるは、同業者の悪口を言うわ、実力はあるのに「人としての接し方」が極めてよろしくないのです。ですのでどこ行っても客のリピーターは来ないし、共演者も避けていくため、NYから東京、そして福岡に流れ着いたとか。ここでもそろそろ食いはぐれるでしょう。
逆に本当に素晴らしいミュージシャンというのは、人間性も素晴らしい方が多いようです。
思うに若い頃に営業力をつけておくと、色んな引きや機会に恵まれ、その過程で実力もつけていくのに対し、若い頃に実力だけだと、せっかくの才能が開花せずに年を取っていくことになるのでしょう。う~ん、やっぱり営業力は大切。でも超越した実力や超越した営業力があれば話は別なんでしょうね。