お金のかからない英才教育 2009.7.19

 今日も暑かったですね。子どもたちは夏休みに入ったようですが、プールにでも行きたい気分です。ま、私の場合は滝行がありますので、それでもいいのですが。最近、ちびQが日に日にいろんな表情を見せるので、近頃は「にこにこさん」が流行っています。「にこにこさ~ん!」とか言ってほっぺたをつつくと、かなりのケースで笑顔を見せてくれます。めっちゃ可愛いです。そんなちびQも勝手に育つのでは決してなく、親の育て方にもかなり影響するんだろうな~とか思っていたら、夜、面白いテレビ番組がありました。

 ちょっとしか見てなかったのですが、タモリが司会で、世の教育問題についてがテーマだったのでしょうか。その中で普通のサラリーマン家庭で子ども3人を東大・京大に入れたというママさんが登場していました。ちなみに番組でも公開していましたが、現在、通常世帯の平均年収は400~500万円のところ、東大生の親の平均年収は1200万円近くと、通常の2倍から3倍であることがわかっています。このことは実は今に始まったことではなく、随分と昔から言われており、私が浪人している時、ある講師が「東大クラス」と「私大基礎クラス(一番下のクラス)」とでは、親の年収がまるっきり違うことを言われていました。

 さらにある国語講師が言われていたのですが、ソフトボール大会などさせると悲惨だったとか。優勝チームは決まって「東大・京大クラス」であり、一方の「私大基礎クラス」は一回戦を突破することがない。さらに「東大・京大クラス」はビジュアルもカッコよく、ギャラリーにはギャルだらけなのに対し、「私大基礎クラス」は決して恵まれた容姿とも言えず、ギャルがギャラリーに来るなんてこともないと。つまり日本もかなり以前から階層世襲社会になっており、その講師はそんな社会に憤慨していました。ですので、しばしば「私大基礎クラス」を対象に読書会とか飲み会とか自ら企画して、はっぱかけるようなことをよくやっていました。

 そんな階層世襲社会になった日本ですが、今日、出演していたのは、いわゆる平均的世帯でありながら、子ども3人を東大・京大に入れたママさんでした。そして、卒業後は医者や弁護士などになっています。では、その教育方針とは。次の5つです。


1.幼稚園に入ると、週に一時間、同じ時間に机に向かわせる
2.問題集の答えには〇はつけても×はつけず、できるまでやらせる
3.宿題はさりげなく観察する
4.子どもの前では絶対に先生の批判をしない
5.サボり始めたら「才能の出し惜しみするな」と叱る



 これを見て、さすがだと思いました。実に理にかなっています。しかも、これは子どもだけでなく、大人である自分自身が成長する上でも効果的な方法でしょう。一つ一つ解説しようと思います。



1.幼稚園に入ると、週に一時間、同じ時間に机に向かわせる

 勉強ができるできないを分けるのは、勉強する習慣によるものです。と言うか、あらゆることが「習慣」によって作られます。しかし、大人であれ、子どもであれ、いきなり習慣を作れと言っても簡単ではありません。まずはできる範囲から無理なく習慣を作ること。それが「週に一時間、同じ時間に机に向かわせる」ことです。

幼稚園生であろうと、週に一時間ならさほど無理もないでしょう。番組では水曜日の夜にその一時間を設けていましたが、その時はお母さんも一緒に机に向かって、子どもたちに定着させます。すると、ある程度習慣化すれば、今度は子どもは自然と机に向かうようになるし、その後は、その一時間を拡大していけばいいだけです。つまり生活に「リズム」を作るのがこの目的です。

ただ、こんなことをすると、子どもを条件づけして、意図的にコントロールするかのように批判されるかもしれません。しかし、意識的であれ、無意識的であれ、子どもは何らかの形で親による条件づけを受けて育ちます。だとすれば、まだ、無意識(潜在意識)の柔らかいうちから、良い条件づけをしていけば、後々、子どものためにもなるのです。これは条件づけと言うより、躾や教育の範疇になると思います。



2.問題集の答えには〇はつけても×はつけず、できるまでやらせる

 この「×」をつけないという考え方は、また、実に理にかなっています。脳ってのは空白を嫌い、それを埋めようとする性質があります。しかし、単に埋まれさえすればいいので、それがいいものであろうが、悪いものであろうが、その辺は関係ありません。埋まればスッキリするのです。

 そこで、子どもに問題集をさせるのですが、正解の答えだけに〇をつけて、間違いは何もつけないのは、脳の性質を生かした、実に効果的な方法だと思います。答えに〇も×もつかなければ、子どもの脳はそこを埋めようと働きます。しかし、お母さんは×はつけません。となると、脳をスッキリさせるには、正解するまで考え続けるしかないのです。

 もしもここで×をつけてしまうと、良い悪い関係なく、子どもは安心してしまうのです。さらに、最終的に○ばかりの答案になると、子どもの中には「答案=〇しかない」というビリーフができ、当然、学校のテストでも○が多くつくことに抵抗ないばかりでなく、ついて当たり前のようになるのです。

 ただ、このママさんは、〇の色を変えるなどして、一応、何回目で正解したかわかるようにはしているとか。そのことでしっかりと反省することもできます。実に優れた方法です。

 実はこれは大人でも効果があります。一日の行動計画などを作った時、それをやれば〇、やらなかったら×をつける人もいるでしょうが、私は一応、できなかったら空白にしています(ただ、いつの間にかツレから×を書きこまれていることがありますが・・)。とにかく空白は埋めたくなるもの。それも〇しか埋まらないのであれば、〇がつくまで頑張るなんて行動管理ができます。



3.宿題はさりげなく観察する

 ある程度、勉強のリズムがつくと、あれこれ口出しせずに、さりげなく観察します。もしも子どもが宿題に悩んでいたら、「すごいね~、難しいのやってるんだ~」と共感して、決して「なんでわからないの!」なんてことは言いません。子どもは「すごいね~」と言われると、もっと頑張りたくなるものですが、「なんでわからないの!」なんて言うと、子どもは必死でその答え(言い訳)を探し始めるので、問題を解くどころではなくなるのです。

 これは宿題に限りません。子どもが(大人でもですが)何か失敗した時、「なんで失敗したの!」なんて言うと、そこに出てくるのは、前向きな反省ではなく言い訳です。子どもを言い訳の達人にするだけで、必要な能力を伸ばすことにはなりません。コーチングでも「なぜ、できなかったのですか?」という質問は基本的にはご法度です。

 その代り、「どうすれば、今度はうまくいくかな?」とか「どうすれば、わかるようになるかな?」と質問の仕方を変えるだけで、子どもの能力は向上します。それは大人も同じこと。



4.子どもの前では絶対に先生の批判をしない

 すごく大切なところをついています。動物ってのは、自分よりも弱い存在を見下す傾向にあります。犬を飼う際も、家庭のヒエラルキーを明確にしておかないと、のさばって大変なことになると言います。

 子どもにとってある時期までは、親は絶対の存在です。その親が先生の批判を子どもの前ですると、子どもは先生のことをバカにするようになり、授業をまともに聞こうとしなくなります。確かに先生によって能力の差はあるでしょうが、曲りなりにも先生であり、よほど問題のある先生でない限り、教わるべきところはあるはずです。もしも本当に問題があるのであれば、子どもの前で言わずに、学校の直接言うようにした方がいいでしょう。

また、これは先生だけでなく、夫婦で批判し合うのもNGです。私の両親はそんなことはなかったのですが、中には「お父さんみたいになったらダメよ」なんてことを平気で言う親がいるようです。離婚して素晴らしい父親を連れてくるならまだしも、その気もないのに、お父さんの批判をして何のメリットがあるのでしょうか。父親を尊敬しなくなるばかりでなく、そもそも、そんなお父さんと結婚したお母さんはなんなのだ、と子どもは思うでしょう。つまり百害あって一利なしです。と言うか、子どもの前で「批判」自体はあまりしない方がいいかもしれません。



5.サボり始めたら「才能の出し惜しみするな!」と叱る

 これは面白い叱り方です。通常なら、「ダメね~」とか「なんでできないの」なんて言い方をするところですが、この叱り方は子どもの「できる(才能がある)」というセルフイメージを損なうことがありません。先ほども言ったように、親は子どもにとって絶対の存在。その親から言われたことは、誰よりも心に突き刺さります。

 ある女性は、決してそんなことはないのに、小さい頃から妹と比較されて「ブス」と言われ続けてきたそうです。その結果、その女性のセルフイメージは著しく低くなり、「こんなブスな私が彼氏なんかできるわけない」なんて思い込みを持ち、そしてそれが現実になるのです。

 言葉ってのは恐ろしいし、ましてや親の言葉はそのままストレートに子どもの心に植え付きます。だったら、どんな子どもであろうと、「かしこい」「かわいい」「かっこいい」「できる」「最高」などの言葉を常に言い続ける方が得策です。たとえ本当にブスであったとしても、小さい頃から「○○ちゃん、かわいいね~」と言い続けていると、子どもはそれを本当に真に受けてしまい、顔形はともかく、本当に可愛い女の子になって、モテたりするのです。時々、そんなに可愛くもないのに、妙に男子からモテる女の子がいますが、おそらくそのように育てられてきた結果なのでしょう。



 とまあ、この1から5の方法は、人間の脳や感情を実にうまく利用した、非常に理にかなった教育方法だと言えます。これならば高い塾に入れることもなく、東大・京大に入れて当たり前です。実は私の兄と弟は京大卒業なのですが、塾など行ったことがありません。受験前に予備校の講習を受けたくらいでしょうか。家庭もいたって普通です。思えば、兄も弟も、小さい頃から「かしこい」と言われて育っていました。で、私はと言うと、「かしこい」と言われることはあまりなかったものの、「世渡りがうまい」とか「人気者」とかはよく言われていたように思います。ま、今の私がどれだけ人気者かはわかりませんが、少なくとも世渡りはそんなに下手ではないと思っています。やっぱり小さい頃に言われた言葉は、能力や人格形成に大きな影響を与えるんですね。

ちびQも今は生後2か月ですが、これからもより効果的な教育をしていきたいと思っています。それは親の義務ですから。今、子どもが小さいか、これから子どもができる人は、この記事を読めてラッキーやと思いますよ(笑)。ありがとうございました。


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by katamich | 2009-07-19 23:39 | ■人生哲学 | Comments(0)