大学で講義 2004.6.4

昨日、酒を浴びてしまったので、微妙に酒が残って二日酔い気味です。
でも今日は大事な日です。そんなことは言ってられません。

今日は私の母校である福岡県立大学の労働経済論という講義でゲストとして話をしに行く日でした。
そのために仕事も有給をとっていました。しかし、実は今朝の段階まで話す内容が決まっていなかったのです。
本当は昨日の夜にレジュメをきって考えるつもりだったのですが、お酒を浴びてしまったおかげで。。。

そんなことで起きて一時間でレジュメをまとめました。集中したらできるものです。
11時半に家を出て、2時に大学。そこで講義の依頼を頂いた先生と会い、仲の良かった哲学の先生とも再会しました。

2時半からの講義です。生徒数は90人と思っていたよりも人数が多くビックリ。
朝レジュメをきったばかりなので話す内容もシミュレートしてませんでしたが、何とかなるものです。
話しはじめると緊張がほぐれてきました。
一時間ほど話をした後、生徒からの質問を受け付けるのですが、人数が多いためか手は上がりませんでした。
しかし、残りの時間で感想を書いてもらったのですが、どの生徒もギッシリと書いており嬉しい反応でした。

話の内容をレジュメにそって簡単に示すと次のような感じです。
・自己紹介(大学時代とこれまで、今の仕事について)
・職業を取り巻く世の中の動き(国際化、情報化、少子高齢化など)
・やっぱり大企業か公務員?(就業構造の二極化)
・就業スタイルの多様化(正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトなど)
・若者はどこに行ったか?(フリーター、パラサイト、ニートなど)
・年収300万円時代の生き方(これで家族を養えるか?!)
・これからの世の中(資本主義の崩壊?!、競争社会から協奏・共創社会へ―NPOの台頭)
・先輩からもう一言(地域で学ぶことの意義など)

まあ、こんな感じでレジュメをきったのですが、話は当然脱線しながら進めました。
後で感想を読むと、生徒にとってはこんな話が印象深かったようです。
・正社員という生き方がだけが絶対じゃない。でもスキルを磨くことは大切。
・スリランカで会ったイタリア人のおばちゃんは年収300万円でも年に数ヶ月はバカンスを楽しみ満足な生活をしている。日本は収入はあっても時間の奴隷でストレスだらけ。
・情報社会では溢れ出る情報に対して自分で見極め判断していく力が必要。
・30歳になっても会社では一番下っ端。若者はどこに行ったのか。
・市町村も会社なら倒産するくらいの財政難(特に田川市)。
・NPOとしての生き方もこれからはあり。
・35歳以上のフリーターは無職、35歳を超えると転職できないという35歳限界説。
・一年目でボーナス100万円出すところもあれば、何十年働いているのにボーナスなしのところもある。
・大企業と中小企業の格差が広がっている。しかし、大企業でも突然倒産があれば、中小・ベンチャー企業でもいい給料を出すところはある。
・大学を卒業して就職してもくもくと働くのが人生ではない。けど将来ビジョンを持っていないと辛い。
・バブル時代の就職活動と今の時代の就職活動の歴然とした待遇の違い。
・今は不況だけど今の時代を過ごせてよかった。バブルを知らなくて良かった。
などです。

私個人に対する感想としては、
・放浪したり、フリーでいたりの期間があるのにきちんと会社に入ってるのが不思議。
・プロフィールの中の「暗黒時代」について詳しく話を聞きたい。
・いろんな生き方があるのだなあ。就職活動の不安がすこし軽くなった。
・田川で学ぶことの意義をもっと話して欲しい。

とまあ、いろんな感想なり意見、質問があったのですが、機会あればまとめて答えたい気もします。

私としては一時間もの持ち時間で自由に話したことがなかったので、今回はものすごくいい経験ができたと思います。
私は人前で話をすることが好きな方なので、これからも人前で話せるようなネタをたくさんため込みたいと思います。
そのためにはとにかく勉強して、人と会って、本を読んで、経験して、感動してということが大切だと考えています。

とにかく今回のことについては、機会を与えてえてくれた先生、そして話を聞いてくれた学生さんたちに心から感謝申し上げたいと思います。

(写真は03年夏にスリランカで会ったイタリア人女性と私)
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by katamich | 2004-06-04 01:18 | ■日一日 | Comments(0)