宇宙となかよし

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電車男 2004.10.13

 今日は「電車男」の日でした。会社には申し訳ないんですが、午後という時間の大半を「電車男」に費やしてしまいました。

 「電車男」については、今年の6月頃、ネット上でにわかに話題になっていることで、存在だけは知っていたんですが、その時は特に興味をひかれませんでした。しかし、その「電車男」が書籍化されるとうニュースを読み、そこから何となくサワリだけでも読んでみようと思ったのが罠でした。2~3時間を一瞬のうちに費やしてしまいました。「電車男」について詳しくは知らない人のために、書籍化のニュースとあわせて以下に紹介します。


「2ちゃんねる」が生んだ文学、「電車男」22日刊行

 インターネット上で自由に意見を書き込む掲示板「2ちゃんねる」から生まれた恋愛実話が話題を呼び、文芸出版の老舗・新潮社から今月22日、「電車男」の題で刊行されることになった。匿名の人々がウブなオタク青年をネットの会話で励まし恋愛成就に導く斬新な物語に対しては、「小説を超えた新しい恋愛文学」との評価も出ている。

 「電車男」が生まれたのは、「もてない男たち」がネット上で雑談する「2ちゃんねる」内の「独身男性板」。今年3月、電車内で酔っ払いに絡まれた女性を助けた、電車男こと22歳のアニメ好き青年が、お礼を贈ってくれた彼女をデートに誘いたいと、掲示板の仲間たちに助けを求めたのが始まり。

 電車男の純情さに打たれた仲間たちは、食事への誘い方やファッションまで細かにネット上で助言し、徐々に親密度を深めていく電車男のデートの報告に一喜一憂するさまが同時進行で展開する。2か月後に女性への告白が成功すると、祝福の文字絵を連発して盛り上がる。

 同板の中に分散していた書き込みを有志が一つの物語に編集しネットに発表したところ、口コミで評判が広がり、関係者に出版社8社から書籍化依頼が殺到。「匿名の人たちの書き込みが青春と連帯の物語を作った新しい文学」(新潮社出版部)と、ネットと同じ横書きの出版が決まった。電車男も編集した有志も正体を明かさず、著者名は、ネットの中の独身者をもじり「中野独人」となる。

 ミリオンセラーとなった「Deep Love」シリーズや「世界がもし100人の村だったら」など、携帯電話やインターネットのサイトから生まれる書籍は増えており、韓国映画「猟奇的な彼女」の原作小説も、パソコン通信の掲示板で話題となった恋愛実話。

 「今世紀最高の感動的恋愛物語」と小説誌の書評などで絶賛している翻訳家、大森望さんは、「今の日本の小説やトレンディードラマでは成立しない恋愛のどきどき感が自然発生的に面白いドラマとなっている点がすばらしい」としている。
(読売新聞) - 10月12日18時16分更新


(以下、ネタバレ含みますので、読まれていない方は上のリンクを読んでから進むことをオススメします)

 今年は妙なものが流行る年ですね。「冬ソナ」に「セカチュウ」に「電車男」に。上記の読売新聞の記事内にもあるように、「電車男」をして「今世紀最高の感動的恋愛物語」と称していますが、実は私も全面的に肯定します。

 ストーリー的には、たまたま電車内のトラブルを通して知り合った素敵な女性に2ヶ月かけて交際を発展させ、ハッピーエンドを迎えるという、物語としても変哲のないものです。しかし何より「電車男」を魅力的にしているものが、「2ちゃんねる」というステージ上でタイムリーに進行していくことで、何ともいえない臨場感とリアリティを生み出している点でしょう。

 主人公「電車男」が最初に電話でデートの約束にこぎ付けた「めしどこかたのむ」という台詞に対する掲示板住民の熱狂に始まり、「やっぱり家までお願いします(女)」、「言え良く(家行く)」、「いつまでもこんな体型だから彼氏も出来ないんでしょうか~(×_×)(女)」、「あんまりその気にさせないで下さい(笑)(女)」、「「その気」ですか?これって実際に会って説明した方が良いのでしょうか?(女)」などの台詞に一喜一憂する住民。電話やデートの帰りを寝ずに待ち、主人公「電車男」の書き込み第一声に「キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!! 」とテンションをあげる様など、ヴァーチャルの中に真のリアリティを見る思いがします。

 最後の告白決戦の日など住民の熱狂も最高潮を迎え、「起きててよかった。・゚・(ノД`)・゚・。」、「14時間待った漏れは勝ち組!!!!! 」などの書き込みが続く中、主人公がおもむろに決戦報告をし、クライマックスに向かいます。

 主人公が帰ってきたのが朝方の5時前、主人公、住民達は眠い目をこすりながら、書き込みを続け、朝の8時を回った時に主人公のカキコによって絶頂を極めるのです。

 リアルタイムにカキコ、ROMってた住民は歓喜と号泣、リアルタイムでない私までもが目頭を押さえる始末です。そして、その後、主人公の相手の「女性の台詞」によってまさしく、「その一撃は、火星の地表の様に乾いたスレ住人達の涙腺を破壊した(リンクより)」ごとし、この物語のハイライトが訪れます。

 今、読んでいる私までぶるぶると震えてしまいます。

 久々にいい物語を読ませていただきました。ツイてる。感謝します。ありがとう。

 この物語は一応「実話」ということになっているのですが、実際のところは、主人公の創作ネタという可能性もあります。しかし、そんなことはどうでもいいことです。これをリアルタイムに読んでいた住民はおろか、後から読んだ多くの読者が、この主人公に感情移入し、思いを共有するのです。

 私は「波動」という話をよくします。この物語のクライマックスは平成16年5月9日早朝に訪れるのですが、この時間における掲示板住民のエネルギー(波動)にはものすごい威力があったのではと思います。それこそ地変を揺り動かすほどの。「1659早朝」に日本でどのようなことがあったのか調べてみる価値があります。

 IT革命が革命的威力を発揮するようになって久しいのですが、ここに来て、これまでの常識を覆す「文学作品」が生まれました。2番煎じ、3番煎じはあるでしょうが、この「電車男」にはIT時代の成熟の一旦を見ることができます。

 それにしても、今年は「冬ソナ」に始まり、「セカチュウ」ときて、「電車男」です。どれもテーマに「純愛」が来るのでしょが、最初の2つはドラマだけにリアリティを犠牲にする部分がりますが、「電車男」はヴァーチャルの中の真のリアリティがあり、誰もが「電車男=主人公」になれるところに、この物語のもう一つの魅力があるのでしょう。

 しばらくは「電車男」の話で話題をひっぱることができそうです。そして今月末には書籍も販売されるので、一般の人の目にもとまることになるでしょう。

 いや~、久々に感動しました。ちょっと大げさですかね。

(写真は電車男書籍版)

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by katamich | 2004-10-13 18:08 | ■読書・書評
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