宇宙となかよし

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24時間行ドキュメント 2006.4.21

 無事に「100日行」が終わりました。今朝方、帰宅して、お湯をはって風呂に入ってから、布団の上で大きく伸びをして休みました。ただ、あまりに疲れすぎているのか、気分がまだ高ぶっているのか、なかなか寝付けない状況でした。昼頃、何人かに電話やメールをして無事に終わったことを告げました。午後も大方横になって本を読んだり音楽を聴いたりして、時々、ウトウトするような感じでした。導師からは、パソコンなどせずにゆっくり休養を取れと言われているのですが、とりあえず、横になっていても何もすることないし、明日からまた忙しいので、早い時間にブログをアップしておきたいと思います。

 最初に申し上げておきますが、今回の100日行はもちろん、最終日の24時間行も私の人生にとって初めての経験で、100日間と最後の24時間を通して、言葉では上手くいえない何かが起こったように思います。起こりつつあるのか、これから起こるのかわかりませんが、確実に「何か」があるとの確信があります。そんなことを踏まえながら、昨日からのドキュメントを振り返りたいと思います。


【出発前】

 当初は0時にお堂に入るつもりにしていたが、導師から夜明け前に入るよう指導される。それまでの間睡眠を取れるので大助かりだ。思ったよりも早くは寝られず、しかも緊張か気持ちが高ぶってか、1時半にはっきり目が覚め、再び寝る。そして3時半の目覚まし前に起きる。身支度を整え4時前に家を出る。


【お堂入り】

 いつもの不入道に到着したのはまだ暗い時間。不入道は真言宗の修行場で、昔から行者の間で親しまれてきた。本堂は十一面観音菩薩。本堂に入って、ロウソクに火を灯し、線香をあげる。他の仏様にも焼香し、一つ一つ真言を唱える。本堂に戻った頃はまだ暗く、夜が明け始めるまで「観音経」を唱える。


【滝①】
 
 夜が明けようとしているので、一回目の滝に入る。気温も低く、風も強い。今日は最近にしては厳しい行になるかな、と思わせる。滝の中では般若心経を忘れ捨てるまで入っている。最初からちょっと飛ばしすぎかなとも思った。滝から出たら日は完全に出ていた。朝一番のエネルギーを浴びる。その後、ほうきを持って不入道の掃除に入る。


【滝②】

 9時に二回目の滝。いつも打たれるよりちょっと遅いくらいの時間だ。この体感は何度も味わっている。程よく滝に入り、その後はチリトリを持って、一つ一つ仏様を回って、掃除をする。10時半には掃除も終わって、本堂に入って「観音経」をあげる。半跏(片足を股の上にあげた座り方)で読経するが、いかんせん慣れない座り方だけに、すぐに足腰が痛くなる。また、なぜだか「観音経」をあげていると猛烈に眠くなる。


【滝③】

 12時に三回目の滝。日は頭上にあり、太陽が照って気持ちがいい。「観音経」は108巻でいいので、根つめて読む必要もなさそうと思い、丘の上に登ってみる。不入道はツツジの名所でもあり、もうじき、一年で最も美しい季節を迎える。ちらほらと蕾が開き綺麗な花を咲かせている。今日は最近の中では気温も低く風がある。ただ日陰のお堂にいるよりも、外で日光浴している方が暖かく気持ちがいい。久々に「雲消し」をやってみる。雲もいい具合に出ていて、消しがいがある。なんと、でっかい雲が瞬時に消える。風の影響もあるだろうが、次々と面白いように雲が消えていく。指差して「雲は消えました」と一瞬思うだけで、何のためらいもなく消えていく。こんなに容易く消えるのは初めてだ。100日で「念ずる力」が高まったのかもしれない。雲を消しながら一人ワクワクする。なんだか去年のインド旅行を思い出す。


【滝④】

 15時に四回目の滝。一番暖かい時間帯だ。気持ち肌寒いものの、一番気持ちのいい滝を頂く。本堂での読経を一時中断して弘法大使の像が安置されている「大師堂」に入って思索に耽る。今日は24時間、誰とも話さず、テレビもパソコンも新聞も見ず、何も食べず、対象は滝、お経、仏、そして自分だけ(雲もか・・)。「今、ここにいることの幸せ」をかみ締める。こんな贅沢な時間の使い方が出来る状況に感謝する。私はなぜ修行をするのか、私はなぜ働くのか、私はなぜ存在するのか、、、考えられる限りの「why?」について弘法大使・空海の下で思案に耽る。答えは出ない。ただ、今、ここにいるという事実があるだけ。


【滝⑤】

 18時に五回目の滝。ちょっと日が暮れ始めたが、今はまだ日が高い。幾分、肌寒さが増している。まだまだ気持ちのよい滝。本来はお腹が空いてたまらない状況なのだが、緊張感が持続しているためか、空腹を忘れている。思えば、水も飲まずにいた。にもかかわらず、3時間おきに小便が出るのはどういうことか。滝の中では水を飲んでいるが。その後、本堂に入り「観音経」を読み続ける。108巻というのは割りと早くいけそうだ。ただ、座りっぱなしなので、しばしば足を組み替え、立ち上がっては背伸びをする。そろそろ寒くなってきた。今日の服装は上がティシャツとポロシャツの上にダウンジャケット。下はジーンズに素足。下半身を楽にせよとの導師の指導の通り、ジャージも持ってきていた。ただ、日が暮れた辺りから猛烈に寒くなる。ジーンズをはき、ジャージを靴下代わりにして素足を温める。ダウンを持ってきていてよかった。ダウンの帽子を出し、頭を覆う。それだけでも寒さは随分緩和される。横になりたい衝動に駆られるが不臥を忘れてはならない。


【滝⑥】

 21時に六回目の滝。ダウンとジャージを上手く使い、全身に寒さ対策をしていたが、滝に行くのにそうはいかない。観念したように滝に行く。滝の前では作法をしたあと、気合を入れて滝に入るのだが、何の気合も入れずに自然に入るよう努める。その方が寒さを感じないのかもしれない。その後の読経はさらに寒い。普段は滝の後は、車のヒーターで体を温めるのだが、今回はそういうわけにもいかない。冷え切った体は自分の力で温めなければならない。はっきり言って滝の中の方が暖かいかもしれない。お堂の中で寒さに震える自分がいる。おかげで眠くならずに読経に励める。半跏の姿勢は持続が難しい。全然修行がなりない。普段の体作りから大切なことを実感する。とりわけ腰が痛む。何度も横になる衝動に駆られるが、ここで横になってしまえば今までの100日が無駄になると自分に言いきかせる。23時頃に「観音経」108巻を終える。それ以上あげてもいいのだろうが、108巻という目標があったので、その後は般若心経でもなく、ご真言でもなく「ありがとうございます」と唱え続ける。ひたすら唱えていると涙が出てくる。


【滝⑦】

 100日目最後の滝になる。周囲は滝と風の音が鳴り響くだけで、私しかいない。なぜか霊の気配をあまり感じない。おそらくお不動さんや観音様が守ってくれているという自負があるからだろうか、まったく怖くない。冷たい風にあたりながら最後の滝にも自然に入る。滝の中でなぜか感無量を味わう。


【最後の5時間】

 100日目最後の滝に入り本堂に戻る。一瞬、「もう帰ろうか」という囁きが自分なかで聞こえる。明け方の滝まで本堂にいる約束だが、「100日は終わったじゃないか。もう帰って休もうよ。」という声が聞こえる。しかしここで帰ってしまっては、自分を裏切ることになる。「いや、帰らない。」と反論し、再びダウンとジャージで冷えた体を温める。とにかく寒い。特に足が寒い。素足は感覚もなく、太ももには乾いたバスタオルをかけているものの、心から冷えている。マッサージのようにさするが寒さはやまず。本堂の電気を消して、ロウソクの炎と本尊を照らす小さな灯りだけにする。横にはならないが、壁に背をもたせる。半跏の姿勢をとり続けることは困難だ。寒さで身を丸めると腰が痛み、背筋を張ると痛みはなくなるが、寒さがダイレクトに伝わる。その繰り返し。時間を気にすると、一分間の長さが身にしみる。楽しいことをしている時間はすぐに過ぎるが、耐えている時間はなんと長いことだろうか。時間なんてものは結局自分次第なのだ。そして、「ありがとうございます」と唱え続ける。考えられる限り全ての人のことを思い浮かべながらひたすら「ありがとうございます」と唱え続ける。今、私がここにいるために誰一人として欠いてはいけないのだ。私以外の全ての存在のおかげで、かろうじて私という存在があるのだ。親兄弟、先祖のお蔭はもちろんだが、地球上にいる全ての存在との関係、意識との関係の中で私がいるのだ。「ありがとうございます」と言い続けるしかないじゃないか。霊の存在も、外の風の音、水の音も気にならない。今、私は「ありがとうございます」という言葉に包まれている。観音様もお不動さんもお釈迦様も文殊様も私のことを見ている。その超越的な存在に対しても「ありがとうございます」と言い続ける。時に言葉が止み、意識がなくなる。「無」になっているのか眠っているのかわからない。気が付くと時計の針が進んでいる。時間はどうあっても進んでいくものなのだ。1時、2時、3時と決して眠るわけでなく、時間が過ぎていく。その間、時に般若心経、時に観音経をあげながらも「ありがとうございます」と言い続ける。何回言ったかなどは関係ない。とにかく言い続ける。時計の針が4時を指す。ちょうど24時間前に来た時間だ。この一日はなんと長かったことだろうか。段々と意識は覚醒してくる。ゴールはもうすぐだ。4時半、5時と時間が進むと、東の空がほんのり色を帯び始める。かと言って暖かくはならない。でも気持ちは徐々に暖かくなってくる。5時を過ぎた辺りで、立ち上がる。外に出ると、朝の空気が気持ちいい。線香を持って仏様を回る。そうしながらも太陽がどんどん上がってくる。東の空に向かって感謝の意を表する。焼香した後、再び本堂に戻ってお経をあげる。そして滝着に着替え、朝の滝に入る。朝一番の太陽のエネルギーと瑞々しい滝の生命エネルギーを一気に浴びる。ある意味、私がエネルギッシュにならないわけがない。最後の滝は初心に戻って、禊ぎの祓い、般若心経、ご真言を順番にあげて、最後に印を組んで終了。本堂と仏様に「ありがとうございます」と言って、不入道を後にする。車に乗ってミラーを見ると、私の顔が変わっていた。目がくぼみ、顔全体が霜焼けのように赤い。口はへの字。まるでお不動さんだ。コンビニでホットコーヒーとシュークリームを買って食べる。五臓六腑に染み渡る。顔の表情が段々と穏やかになってくる。そのまま無事に家に到着。24時間行、そして100日行が終わった瞬間を味わう。

お疲れ様でした、そしてありがとうございます(ブログランキング)
by katamich | 2006-04-21 19:24 | ■滝行
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