日野皓正の話 2017.9.6

昨日書いたICOの話、定義が違うとのご指摘を受けましたので、コメント欄よりそのまま転載します。

おはようございます。初めてコメントします。
ICOに関して、定義の間違いがあるようです。
ビットコインは、暗号通貨(仮想通貨)ですが、ICOではありません。ICOは、「これヵら新しい暗号通貨を作るよー」と言って公開前に通貨の予約を集めて資金を調達する手法です。この手法に詐欺的なものが多いということで、今回規制が入りました。今回に関しては、暗号通貨そのものを規制したものではありません。
ただ、このQさんの記事に関していえば、ICOの定義が違うだけで、ICOを暗号通貨と読み替えれば、「呪文」との関係はその通りだと思います。
ちょっと気になったので、コメントいたしました。


ICO規制からのビットコインの大暴落って記事を読み、私もよく調べずに混交させて書いていたようです。昨日の本文の間違いはそのままに、こちらで訂正させていただきます。そして私がしばしば聞くのも、まさにICOでした。未公開株と同じように、これから新通貨を作るので、将来的にビットコインのようになる、今がチャンス、みたいに。どこまで法律で規制できるかわかりませんが、確かにその手法だと詐欺が横行しそうですね。


では肝心の暗号通貨(ビットコインなど)はどうなるか。まだまだ現物との取引が定着していない段階ではまさに「投機」ですが、今後、しっかりと通貨的役割を持つようになったらどうなるか。変動制のあるスイカやパスモのようにしか思えませんが、第二第三のビットコインが出てきて、いかに覇権を握るかの争いが始まるでしょう。当然、おかしなのも紛れ込んできて、いずれ「グレシャムの法則(悪貨は良貨を駆逐する)」が働き、市場全体が共倒れになる可能性は高いです。ひろゆきや三橋貴明などのいわゆる有識者も暗号通貨はいずれ破たんすると予見していますし。ともあれ、キツネに憑りつかれやすい領域でもありますので、くれぐれもご注意ください。



さて、今日もまた時事問題を取り上げますが、あの話。そう、あれ。今書くと炎上率が高くなり、とりわけ関係者のFB投稿などは本人ビックリの大騒ぎになっています。身近な一人であるアルトサックスの多田セイジさんのFBも大荒れに荒れていたので、間もなく削除したようです。


日野皓正さんの話ですね。私もちょこっとFBにその話を投稿したら、即座にリプが入ってきて、面倒になりそうだったので消しました。FBやツイッターは読者キョリが近いのでそうなりがちですが、ブログだとある程度のキョリは保てるので、こっちに書きます。


話の顛末は、日野さんが数か月、指導していた中学生のジャズバンドの本番、一人のドラムが40秒と決められていたドラムソロを2分以上も続けて、止める気配がないところ、音楽の責任者である日野さんの制止にもかかわらず、まだ叩き続ける。しびれを切らして日野さんが中学生に近寄って、スティックを取り上げたにも関わらず、さらに手で叩き始めるようなことをしたので、「帰れ!」と怒鳴って、それでも止めないから力づくでやめさせようと髪をつかんで往復ビンタをしたって話。


そこで「日野はとんでもない奴だ!」と大バッシングを浴びせ、各方面で大論争が起こってるって話ですね。そこで「日野は体罰、虐待する奴だ」なんてレッテルをはって、一方的に批判を繰り返すブロガーミュージシャンもいたり、芸能界でも次々とその話が取り上げられたり、ま、私の周りはジャズ関係者も多いので、それだけ身近な話題でもありました。そう言えば今日は福岡のニューコンボで日野クインテットのライブあったようだけど、どうだったのかな~。盛り上がったろうなあ。渦中の人だけに(笑)
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ただ、多くの人はわかってるんですよね。良識ある大人であれば。それでも「手を出した奴を擁護する」と叩かれるのわかってるから、あえて何も言わない人も多い。多田さんなどほとんど血祭り状態でしたし。

そもそもあれが「虐待」かと言うと、そんなはずないでしょ。もし虐待とか体罰とかだったら、陰でやるっての。それを公衆の面前で、カメラも回ってる中でやるなんて、どうやったら虐待と言えるのでしょうか。実際の話、外面はよくて、偉大な先生のように思われながら、見えないところで陰湿にいじめてる指導者も少なくないでしょうに。


日野さんのことをいろいろ言う人はいるけど、少なくとも陰湿で陰険な男だって話はまったくない。どっちがいいのかな。外面良くて陰でコソコソいじめてる大人と、表で悪いものは悪いと言える大人と。もちろん「ビンタ」が良くないのは当然ですが、なんか話変わるけど、世間の論調を見ていると、北朝鮮がミサイル飛ばしてるのに、「安倍が悪い」と言う連中と、「日野のビンタが悪い」って言う連中と、かなり重なってる気がするのですが、気のせいでしょうか?


ビンタは悪いけどね(←一応こう言っておかないとね(笑))、客観的に見て、あれは中学生がクソだよな。単なるかまってちゃん。中学生だから許されると思ってるのか、今回にしても中学生だったから騒がれたのであって、チャールス・ミンガスがトロンボーンのジミー・ネッパーを殴って歯を折った話なんて、世間の人誰も知らないでしょ。もちろんジャズがそんなものだと思ってほしくもないけど、「中学生だから許される」と思って自己満な長いソロをやったのであれば、日野さんじゃなくても怒るよね。実際、近寄る前に制止してるのだし。


話の飛躍になるかもしれないけど、「中学生だから許される」と「未成年だから許される」はなんか近いような気もする。プロの世界であれをやったらその場でビークー(首)でしょ。先日、矢沢関係の人から聞いたのだけど、あるキーボード奏者がリハで4小節ほどアドリブをやってしまって、その瞬間、永ちゃんが「い~ね~」と言ったのに戸惑いながらも本番も同じくアドリブやったら、次の日には消えてたなんて話、普通にあるわけで。


中学生のロングソロ、いくらアマチュアでも、そのソロが抜群に素晴らしいものでもない限り、放置しちゃダメですよね。お遊戯ならともかく、世界の日野が自分の時間削って4か月も指導してた場で、他にもソロやる人が待ってるのに、自分だけ2分以上も、それもスティック取り上げられても続けるなんて、大人を舐めてるとしか言いようがない。音楽を舐めてる。


公衆の面前で制止されてもソロを続ける中学生。もしかしたら「彼は大物になる」なんて言う人いるかもしれないけど、ならないね。逆ですよ、逆。公衆の面前だからこそ、安全なのわかってやってるんです。しかも、ちょっと目立ててオイシイじゃないですか。もし普段の練習で同じことやったら、それは度胸あると思うけど、「安心、安全で、しかもオイシイ本番」であれをやったところで、偉くもなんともない。

もしかしたら後から「お前のソロ、ちょっと長かったけど、よかったよ」とかほめられると思ったんでしょうかね。あれが1分半くらいだったら、ちょっと夢中になってましたで済むところでしょうが、制止されても聞かず、ましてやスティック取り上げられても手でソロを続けるなんて、度胸もクソもない、単なるかまってちゃんでしょ。


もう一度言うけど、中学生にとってはあの場は「安全」な場なのです。それをわかって、それを利用して、自己中心的にソロを続ける。どっかで「うわ~」と盛り上がってくれると思ったのでしょうが、いかんせん中学生のソロでしょ。続ければ続けるほど盛り下がるわけで、ま、中学生にとってみれば日野さんが出てきてくれたおかげで、ちょっとは恥かかずに済んだのかもしれませんが。


あの場は中学生にとっては「安全」ですが、逆に日野さんにとって「危険」です。現にこんなんなんってるじゃないですか。日野さんだってわかってるはず。でも、日野さんにとって、バンドのメンバーにとって、観客関係者にとって、あの場は出ていく必要性はありましたとも。日野さんだって一流のプロだし、どうなることがベストかはわかってるはず。複数の奏者が40秒ずつのソロを回して終わる方が盛り上がるし、観客も喜ぶ。それを一人が2分以上も続けたら、プロなら怒って当然だし、逆に日野さんを批判してるプロの人たちがあれと同じ場に立ったら、もちろんそれまでの時間や人間関係も踏まえて、あれと同じ場だったらどうするのかな。


あの中学生は大物になる。それはないですから。授業参観で暴虐無人に振る舞う小学生が大物になるなんてこと、ないでしょ。大物になるのはむしろきちんと授業を聞いて、理解して、自分なりの課題を持てる生徒でしょ。あの中学生もアドレナリン出てやっちゃったんでしょうが、アドレナリンに支配されるなんて、正直、動物と同じ。

日野さんは良くも悪くも「昔からのジャズの人」でさ、あんな感じになったけど、いいものはいい、悪いものは悪いとしっかり言える大人だと思うのよね。批判、批難を承知でやったわけでしょ。もっとも、日野さん自身はなんとも思ってないようだけど。むしろ中学生のことを心配してるそうで、やっぱ突き抜けた人だよな~とは思います。


実際の話、中学生もその父親も、自分たちの非を認めて和解してるのだし、この話はもういいはず。中学生ももし音楽を続けたいなら、かまってちゃん、承認欲求など捨てて、真摯に音楽に打ち込んでほしいですね。ちなみに世間にはプロやってる中学生とかナンボでもいます。ドラムなら、かつては奥平慎吾とか、最近では大我とか石若駿とか、普通にいます。公衆の面前なんて安全な場で調子乗らずに、ライブハウスのジャムセッションにもでも参加してみればいい(実際してるかもしれないけど)。矢野沙織みたいにライブハウスに電話して出演させてもらえばいい。実際、日野さんにとって中学生は子どもではなく、プロとして対等に仕事してきた年齢でもあるわけで、それで調子乗ったら怒って当然。今回の一件は「中学生だから許される」と勘違いして調子に乗った件の中学生の問題であり、彼らを対等のメンバーだと思ってるからこそ、日野さんは出て行ったわけだ。もしも日野さんが「ま、中学生だしね」なんて気持ちで接してたら、ああはならなかったし、それだけ本気だったんだな。


そんなことで日野の暴力を正当化できない、、、と言われる気持ちもわかるけど、最終的には当人の問題で、そこに愛があったと思うのなら(実際にそう言っているが)、それでいいじゃないですかね。「中学生だから許される世界」なんて、実際の中学生だって面白くないでしょ。大人の世界って厳しいけど、もっともっと面白いものなんです。いろんな批判はあるにせよ、日野さんは身を切ってそれを教えたと言えるわけで、個人的には大した人だな~と思いますとも。ジャズの世界で頂点を極めた一人だからこそ、こっちの世界に来てほしいと思ったのでしょうね。私ももっと次の世界を目指して精進したいと思います。ありがとうございました。


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Commented by しげねこ at 2017-09-07 15:21 x
コメント取り上げていただき、恐縮です。

思わぬ形ですが、Qさんとつながれて、うれしいです。
私も、言葉や呪文を適切に使って、すべてがうまくいくようにしたいと思います。
ありがとうございました。
Commented by katamich at 2017-09-07 15:59
> しげねこさん
こちらこそありがとうございました。
by katamich | 2017-09-06 23:39 | ■時事問題 | Comments(2)