沖縄ツアー四日目 ~神秘の島・パナリ~ 2015.3.17

 沖縄ツアーも今年で4回目で、昨年からオプショナルも組み込んでいます。オプショナルの経緯としては、2013年秋に家族で宮古島に行った際、どうやら「大神島」なる面白い場所があるのを知らずに、後々、どうしても行きたくなったから。それなら本編(本島、久高島など)の後に、組み込んでしまえ~ってノリかな。ただし、オプショナルに参加できるのは本編参加者のみ。過去の参加者も可ってことにして、思う存分、沖縄を楽しみましょうって趣旨です。と同時に、沖縄の離島全制覇って密かな目標も掲げています。

 新城島、通称「パナリ」のことを初めて知ったのは、1997年8月、ハンガリーはブダペストの安宿にて。そこに「沖縄離島マニア」って男性がいらっしゃいまして、パナリのことを熱く語るのです。島民3人、定期便なし、祭には親戚400人が戻ってくる、島外者が祭に潜入すると神隠しにあう、など怖い話も聞いたものです。だけど、どんな沖縄離島よりも「楽園」であると言われていました。それ以来、いつかは行ってみたいと強く願う。

 それがついに実現。ただし、どうせ行くからには天気が良くなければ意味がない。ってことで、行く行かないは前日の天気予報で決めると「パナリ島観光」さんとお約束。そして見の通り、このツアー期間は本当にあり得ないくらいの晴天に恵まれ、今回もまた「天気予報を覆す男」として恐れられることに。いや、ほんと、今まで何度も何度もあったのですよ。2012年の沖縄でもそうでしたし、海外でもそんなことが多発。こればかりは実証できないけど、私は筋金入りの「晴れ男」のようです。

 9時前に港への送迎者が来て、12名を港へ送り届けます。どうやら西表島への定期便の「ついで」にパナリに寄ってもらうシステムのよう。だから行きも帰りも西表ツアーさんが優先です。とにかく空が青い、海が透明。楽園が近づく。いよいよパナリに上陸。18年越しの祈願がかないました。
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 「パナリ島観光」の代表である西泊さん、通称パピーですが、まず、長年の疑問をぶつけることにしました。

「パナリの秘祭に部外者が行くと神隠しにあうって本当か?」

 ストレートに言うと、部外者が秘祭(豊年祭「アカマタ・クロマタ」)に無断で潜入すると島民からリンチされ、闇に葬られるとか。運よく一命をとりとめた男が石垣島の警察に訴えるも、まったく取り合ってくれない、などなど。パピーはパナリで生まれ育ち、小中学校も今はなき島の学校を卒業。現在は石垣島に住んでいるけど、住民票は今もパナリ。そしてパナリのすべてを案内できる唯一の人物。とか書くと、いかにも怖そうな雰囲気ですが、その実情は、、、行った人のみが知る。

 つまり、陽気な普通のおじさんでして、その長年の疑問については、

「ははは~、あり得ないよ、そんなの。そういう噂が広がってるのは知ってるけど、とんでもないよ」

とのことで、以前は島外の方も気軽に参加できていたとのこと。だけど、中には島のルールを守らない、ありもしないことを広めまくるとかで、ここ数十年は制限してきたのも事実。当たり前の話ですが、「祭」はその当事者にとっては神聖なる行事であり、興味本位の物見遊山で行くのは好ましくない。もちろん、私も含め単なる好奇心でしかないにしても、島や祭に最大限の敬意を表し、ルールはきちんと守ること。

 では現在、島外者がその秘祭(豊年祭)を見物することは可能なのか。結論から言うと可能。ただしそれは、島民の許可を得ることが条件。そして許可した島民はその来訪者の責任を負うことが約束される。だから、島にいる間は責任者たる島民の絶対の監視のもとで過ごし、ルールを破ることはもちろん厳禁。ただ、ルールと言っても自由行動・写真撮影禁止くらい。あとは、祭のことをネットに書くなども制限される。そして何より、「島民からの信頼」がなければ参加できない。

 その意味で言うと、、、実は私たちは歓迎をいただきました。ですので、また一つ、目標ができました。パナリの豊年祭に参加すること。久高島と同様、呼ばれないといけない場所がある。その一つが新城島(パナリ島)であり、中でもその「祭」は現実的に行くのが難しいか、不可能とされていた。だけど今回、私も不可能と思っていた「豊年祭」に参加する道筋ができてきた。まさに、ご縁、呼ばれないと行くことはできない。ってことで、今年か来年、今回のメンバー限定で豊年祭のためにパナリを再訪することにしました。なんか、ますます神がかってきた気がする。。。

 午前中はパナリ島散策。集合場所は島で唯一、宿泊ができる施設です。行ってはいけない場所も多いので、ガイドは絶対。世の中には興味本位でやってはいけない、行ってはいけないことってあるんです。久高島のクボー御嶽でも、興味本位で入って気が狂ったなどの話は少なくない。この島も例外じゃなく、島外者はおろか島民でさえも絶対に入ることはない。ただし、豊年祭などは例外で・・・。
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 散策の後は一時間ほどランチして、午後からシュノーケリング。こんな浅瀬に色とりどりのサンゴや熱帯魚がうようよ。12名中6名はシュノーケリング初体験だそうで、最初からこんな海を見てしまっては、もうどこにも行けないね。パナリしかない。海の中の写真がないのが残念だけど、「パナリ シュノーケリング」で画像検索するとたくさん出てきます。ほんとにこんな感じでした。
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 とにかく美しい。世の中に、この日本にこんな「楽園」ってあるのだろうか。しかもこの晴天。この時期、これ以上にないくらいの晴天で、島の神様からの歓迎を感じました。聞くところによると、先週まではずっと雨天が続き寒く、そしてまた来週から天気が崩れるらしい。実は今週も天気予報では「雨・曇り」だったのが、突然変わってこの天気。ヤバいね。あり得ないほどの歓迎だ!

 この写真の左上はオオゴマダラ。この島には農薬が存在しないので、すべての植物、昆虫は自然のままに生き残っています。なので蝶の楽園とも言える。オオゴマダラが四匹、その他の蝶々も一か所に集まって来て、私たちの目の前にずっと立ち止まってくれていました。こんなことは滅多にないとパピーの談。久高島の苗さんだったら、「ありがとうね~、たくさん来てくれたね~」って声掛けするところで、言うまでもなく、私たちも感謝の言葉をかけるしかなかった。こんなにも歓迎を受けるなんて、感激するしかないじゃん。本当に来てよかった。いったい何が起こっているのだろうか。
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 シュノーケリングの後は船の時間までゆっくり。泡盛やおつまみまで出していただき、本当に最高のひと時を過ごすことができました。感謝しかないってこのことですよ。皆さんで泡盛もかなりいただきまして、いい時間から酔っ払い。いつの間にか芝生で寝てしまってて、ああ、ここに楽園があったのか。
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 夕方の船に乗り、無事に石垣島のホテルに到着。今夜はパピーおススメの居酒屋で。写真を取り忘れたけど、あり得ないくらいお魚が美味しく、それ以外にもほとんどの沖縄料理をいただくことができました。しかも激安だった。またここに来よう。ちなみにパピーたちもカウンターで飲んでいらして、最後にまたご挨拶することができました。私たちがどういう集団なのか興味を持たれていたので、「夢なに」も寄贈させていただき、再会を誓いました。絶対また来ます。また一つ、心のふるさとができてしまった。ああ、明日で帰っちゃうのか。でも、これが旅、これが人生だよね。ありがとうございました。
by katamich | 2015-03-17 23:39 | ■沖縄 | Comments(0)