面白い時代だわ 2012.2.2

 2月はとにかく最低でも「一日一時間以上は執筆する」を掲げてスタートしたのですが、書き始めると一時間はあっという間。問題はやっぱり「書き始めるまで」なんですよね。締切があるものなど、ギリギリまで手を付けないって人、私を含めて多いと思うのですが、ギリギリでもできちゃうからそれがかえって曲者。それでいいかどうかはわかりませんが、「本を書く」のような大きな仕事の場合は、一日単位でやる方がいいと思います。催促されて一気に書けるもんじゃなし。愚直に頑張ります。

 ところで最近、橋下徹大阪市長が面白いです。先週の金曜日、私が東京にいる時、「朝まで生テレビ」に出演しており、私は珍しくビデオに録画して見ました。勝ち負けじゃないけど、とにかく橋下市長は強い。弁護士出身なので、口喧嘩が達者なのはそうでしょうが、反橋本派が弱すぎるってのもまた事実。ちなみにリンク切れするでしょうが、こちらで番組がすべて見れています。

 このような対談番組ってのは、それぞれの論点、特に今回は橋下氏の論点が明確になるので、とてもわかりやすくいて面白かったです。橋下氏が目指す政治の姿とは、一言で言って「決定できる民主主義」に尽きます。これは実のところ、為政者にとっても厳しい選択でしょう。今までの政治ってのは「話し合いばかりして決定しない民主主義」だったわけで、今の民主党を見れば明らか。選挙公約では、「子ども手当」だの「高速道路無料化」だの「減税」だの「天下り法人の撤廃」だの、耳心地の良いことばかり掲げていて、いざ政権とったら「いや~、いろんな状況や意見がありますから・・」と言って、何一つ進めようとしない。批判している間は威勢がいいけど、批判される側に立つと途端に逃げ腰になる。

 それに対して橋下さんは、知事や市長という為政者になって批判される立場に立ちながら、逃げずにどこでも出て行き、そしてやることをしっかりやる。ここ数年、いない政治家の姿であり、そこに市民や府民、国民が共感するのでしょうが、そのあまりの明確さに、ポピュリズムだと言って変なところから批判してくる。それが今回の朝生の、特に香山氏と薬師院氏の立場だったようです。

 橋下氏の言うことは本当の明確。民主主義には確かに多様な意見があります。だけど、大原則は多数決であること。共産党はそれに対して、少数意見の切り捨ては民主主義ではないと反論します。確かにそう。民主主義には少数意見を尊重することが大切。しかし、そこには「決定」という政治に絶対必要な大前提が決定的に欠如しています。話し合いによって「いつか決まる」のを待つ。それが今までの日本の民主主義だったけど、その「いつか」を待つ間に有権者も歳を取るし、環境や状況も変わって、下手したらなかったことになる。でも、それはそれでよしとされてきた。その結果どうなったか。大阪に代表される放漫財政です。

 例えば「駐車場整理」のような現業職の人たちも、単に大阪市職員ってだけで年収1,000万円でした。駐車場整理の仕事をバカにするわけじゃないですが、少なくとも民間には同じ仕事で同じ給料払う企業はありません。その仕事を民間委託すれば、その仕事に対する支出は明らかに減ります。しかし、職員は今までそうだったのだからこれまでもそうであるべきで、第一、学費やローンもあるのだから、、、などと「民意」を振りかざします。厳密には民意と言えないのですが、組合がその意見を担保します。その結果、「後回し」とされ、そのような一つ一つの決定がグダグダにされながら、気が付けば破産寸前(民間ならとっくに破産)となってしまったのが現状です。

 橋下氏の決定で最も物議を醸したことの一つに「君が代条例」だと思いますが、今回の朝生を見てはっきりしました。確かに橋下氏個人としての思想信条はあるでしょうが、その条例を打ち出した本当の理由は、自らの思想信条を押しつけることではなく「ルールを守りましょう」ってこと。卒業式で「君が代」を起立して歌うことは、好き嫌いは別としてルールにありました。しかし、教師の中には、自らの思想信条を守るために、そのルールを無視して立たない人が少なからずいた。日教組を中心に。だけど、生徒に対して「ルールを守れ」という教師自らが、公務員としてのルールを堂々と破るのは、教育者として一貫性がないんじゃないか、ってこと。それを「ちゃんとしましょうよ」って明確化したのが「君が代条例」だったわけですね。

 朝生で特にむごかったのがこの点で、橋下氏はあくまで「ルールを徹底するための手段」だと何度も言ってるのに、橋下氏個人の思想信条を何とか批判しようと必死になる反対派。挙句の果て、香山氏などは橋下氏のタレント時代の発言を持ってきて、極右のレッテルを張って批判する。あなたのような政治家が今後国政に出て政権でも取ろうものなら、日本は軍事国家になって再び戦争を起こすんじゃないか、と言わんばかりに。

 だけど橋下氏は、個人として思想信条は別として、少なくとも今、大阪でやらないといけない問題がある。それが社会福祉であり教育であり無駄の削減であり。これまでの政治ってのは、単なるイデオロギー論争だったり、理想理念を掲げるだけだったりにかまけ、すべきことがすべて後回し。その結果が今の大阪であり日本。それを変えたいと言ってるわけで。

 それに対する反対派は、目先のことを変えるばかりじゃなく、まずは大局を示すべきで、そうでなければ付いていけないと主張する。しかし、その「大局」がそもそも反対派は極端な左翼イデオロギー(香山、薬師院、共産党、そして田原もそう)であって、そんな論争など何の意味もないことは今までの政治が示してきた通り。結局、サヨクからすれば、橋下は右翼で核保有派、軍国主義、ゆえに戦争好きで日本から平和を奪おうとしている、ゆえにケシカランって図式を示したいだけ。そうやって極端なレッテルを貼って国民を少しでも味方につけようとしてるだけ。もちろん、橋下氏もバカじゃないので、そんな手には乗らない。そんな空理空論ばから叫んでいるから、橋下氏から対案を示せと言われても何も言えない。唯一自民党の市議会議員がちょっとマシだった程度。

 結局、この朝日放送の朝生にしても、橋下氏の株を上げることを手伝って終わってしまいました。「決定できる民主主義」そのものに異論を挟むことはできないでしょう。しかし今まではそうでなかった、ただそれだけの理由で反対するのは、田原氏も言ってたように、単なる「現状維持」でしかないわけです。

 先日、神田昌典さんの「2022―これから10年、活躍できる人の条件」って本を読んだのですが、内容自体は今まで神田さんが何度も主張してきたことの繰り返し。彼は「70年周期説」って時代のサイクルに基づいて、世の中を見ているのですが、その観点で言うと、今年はちょうど70年前の「1942年」と時代が重なるわけです。時代はちょうど太平洋戦争。そう言えばもうじき終戦70年になるんですね。大学時代、終戦50年だったのを覚えていますが。

 で、その時代ってのは言ってみれば日本は天皇を中心とする国家主義だったのが、終戦を境にガラリと変わってしまった。そして完全な焼け野原から10年、20年足らずで見事に復活。それはちょうど、昨年の3.11の大津波と原発に重なるような気もします。いずれにせよ、これから数年のうちに、日本や世界はガラリと変わっていくのでしょうか。それは神田氏の70年サイクル説のような怪しい理論を持ち出さなくても、何となく肌で感じることじゃないかと思います。

 そんな時代に出てきた橋下徹なる人物。最初は空気の読まない弁護士タレントだっただけの人が、ここまで影響力を持つ人物になろうとか。もちろん私自身、橋下氏のすることすべて賛成してるわけじゃありません。例えば文化行政の切り捨てなどは真っ向から反対。日本の伝統芸能やクラシック音楽など、これは社会として積極的に守るべきものだと思っています。橋下氏の言うように、自然に残るものが文化であると言えば、AKB48が文化ってことになる。もちろんAKBは残らないだろうけど、その時代時代に人気のあるものだけが文化と言うのは乱暴すぎる。「環境」と一緒にしていいものじゃないとは思いますが、「文化」だって積極的に守ることなくして育たないものだってある。AKBにせよポップスにせよ、いわゆる「マーケティング」によって人為的に育てられたものであって、自然とは決して言えない。だけど、伝統芸能はそのようなマーケティングにそぐわないもので、それでも一定の支持があるのは、やはりそれが文化だからでしょう。

 話を戻しますが、私だって橋下氏の言うことすべて正しいとは思わない。細かい点を言えばいろいろある。だけど、少なくとも、イデオロギーや思想信条に左右されず、「決定できる民主主義」を大前提として、一つ一つの問題を「解決」し、そして「変化」を起こしているその姿と実績には共感せざるを得ない。彼の言うように、有権者だってバカじゃないので、もし間違ったことをすれば、それは黙ってないでしょう。反対派は「ファシズム(ハシズム)」と言いますが、戦前戦中のファシズムの時代と決定的に違うのは、有権者がきちんとした発言力を持っていること。当時は「治安維持法」などで言論弾圧されてきましたが、今の時代は主義主張で罰せられることはないし、さらにインターネットだってあります。ま、ネットがポピュリズムを助長するって意見もあるだろうけど、ネットの世界はもっともっと多様なわけで、少なくとも戦前戦中とは違いますからね。

 ま、少なくとも今、すごい変化の時代、そして面白い時代に生きてるんだな~って実感をますます強くするものでした。私も頑張りたいと思います。ありがとうございました。

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【沖縄】3月16日(金・夜):宇宙となかよし塾 in 沖縄
Commented by Qさんファン at 2012-02-04 05:30 x
この前のメルマガの音声ファイル、勉強になりました、ありがとうございます!
時代の境目というか、大きな変化の兆しはなんとなく感じますね。
メディアは悲観的な論調が多いですが、これからの日本を体験できるのはすごいおもしろいのではないでしょうか。
自分はQさんを見習って、良い方向に変化するべく、大量行動を積み重ねている最中です。
2冊目、3冊目を期待しております。
Commented by katamich at 2012-02-17 09:29
■Qさんファンさん!
いつも、ありがとうございます!
私も頑張ります!
by katamich | 2012-02-02 23:39 | ■時事問題 | Comments(2)