紳助のこととか・・・ 2011.8.24

 目が覚めると真横にちびQの顔。目が合うと、「ぱ~ぱ~」と笑った次の瞬間、「めめ~」と言って目をこすります。目が腫れていました。したがって今日も保育園お休みで一日一緒。午前に眼科に行くと、なんかのアレルギーとのこと。目薬をさすだけで間もなく腫れはひきました。

 ところで週末のQ州ツアーですが、どうやら中日の28日は阿蘇・高千穂方面は「晴れ」とのこと。最近、九州では大雨が続きましたがうまいこと晴れてくれるもんです。そして今、台風11号・12号は発生していますが、最終日の29日はまだ沖縄南と小笠原南にいるので、こちらもセーフ。先日の石垣島にしても、もし予定が一週間早かったらミズボーソーでアウト。一週間遅かったら台風でアウト。ツイてる。

 Q州ツアー初日はまず篠栗の涅槃像を見に行き、その後は宿坊にチェックイン。昨年は違う宿坊でしたが、今年はいつもお馴染みのとこ。かなり融通がききます。そして宿坊にてワーク。4時半から滝行スタート。6時には宿に戻って入浴・夕食です。その後もちょっとワークをした後、就寝まで語りタイム。翌日は6時に起床して勤行。7時過ぎにチェックアウトして高速。途中のパーキングで朝食を取り熊本方面へ。高速を降りてからは途中、ランチを取りながら、高千穂の「秋元神社」へ。予定ではその段階で昼過ぎ。そこでちょっとゆっくりしてから、時間があれば天岩戸神社によって阿蘇のペンションに向かいます。ペンションではゆっくりと語りタイム。翌日は朝食後にチェックアウトして「輪葉葉」へ。招き猫ゲット。私は4回目の正直なるか。その後はどっかで弁当を買って「押戸石(UFOの発着点)」へ。それから帰路に発ちます。

 てな感じのスケジュールですが、途中で変わる可能性もあり。それはそれでいいですが。とにかく今年もフルメンバーでの開催。3週間後のインドもフルメンバー。私が企画するツアーってのは、とにかく「メンバー」を重視します。と言っても、私のブログ読んでて、それなりに共感して頂ける人しか来ないので、必然的に「価値観」が合うようになっています。ですので、話も合うし、その後も付き合いが続くケースが多いようです。単に「行く」だけでなく、その間の「交流」こそが最大の楽しみかもしれません。ますます楽しみになってきました。

 ところで、、、とあるブログ(の裏のブログ)を読んでいたら「紳助」の話が取り上げられていました。今一番タイムリーな話題。中国船が尖閣諸島に近づこうと、アメリカで地震があって原発がストップしていようと、次期首相を決める総裁選の出馬が発表されようと、日本の国債が格下げされて中国と同等になろうと、戦後最大の円高を迎えようと、リビアって国が変わろうとしている時であろうと、、、話題は紳助。もっとヤバいニュースはないかな。変な法案が通されようとしてたり。

 都市伝説や陰謀論に便乗するような話はこのブログではあまりしたくないのですが、一部では「日本乗っ取り」のためのシナリオがちゃくちゃくと進行してるって話もあります。紳助についても、なにも「今」、引退する理由もない。ヨシモトだってそれくらいの話はとうの昔に知ってたはず。週刊誌やネットごときが知っててるのだから、何十年も付き合ってきたヨシモトが知らないはずはない。そもそも「黒い噂」なんてのは業界の常識。それを言うなら中田カ〇スやロ〇ブー淳とかどうなるのか。ただ、もしも警視庁がその辺の一網打尽を目論んでいるのであれば、紳助は一種のスケープゴートとも考えられる。

 つまり警視庁が本気で捜査を進めると、ヨシモトを解体させてしまう可能性も大。そこで一番の大物である「紳助」を差し出すことで、しばらくは勘弁してくださいってとこなのかも。ヨシモトの上層部はもしかしたら、「すまん、ヨシモトのために辞めてくれ」と嘆願したのかもしれない。確かに紳助を切ることの損失は一時的には大きいでしょう。スポンサーや番組関係者からの賠償問題なども浮上するだろうから、その損害は尋常じゃない。それでも紳助を辞めさせるメリットがヨシモトにはあった。

 また、芸人サイドから見ても、紳助が辞めることでいい意味での活性化が期待される面もある。それこそ、ポスト紳助として、、、ダウンタウンは別格として、ナイナイ、東野、今田、千原ジュニア、宮迫などが躍進するチャンスにもなる。正直なところ、紳助の賞味期限は7~8年前には切れていた。司会や仕切りは確かに上手いけど、芸人としての面白さはほとんどない。

 正直、昔の紳助はめちゃくちゃ面白かった。特にまだテレビがちょっとは面白かった時代の深夜番組は最高だった。EXTVやBLTなど、あの時期の紳助は抜群。一言一言が面白く、そして深い。私など当時、ビデオに撮って何度も見ていました。セリフを覚えることもして。そんな紳助の秘密が自らの口から語られたのが「紳竜の研究」であり「自己プロデュース力」。前者はDVDで後者は書籍ですが、内容はまったく同じ。

 実は2年前の一月、それまで進めていた出版が白紙になり、密かに悩んでいた時期がありました。それまでは行き当たりばったりでなんとかなったのだけど、出版など多くの人を巻き込むとなるとやはり一筋縄ではいかない。そんな時、情報源はどこか覚えてないのですが、「紳竜の研究」がスゴイって話をどっかで聞きます。アマゾンのレビューを見ても、まさに自分が今求めているような内容っぽい。すぐに取り寄せてみたのですが、ほんと、目から鱗の連続でした。これで何とか起死回生が可能かもしれない。それからDVDを何度も見るばかりでなく、音声にして一日2~3回は聞いていました。繰り返し。そしてそこから得た気づきを実践。結果として状況を打破することができました。

 ちょうどその頃、栢野さんもそのDVDを絶賛していたのですが、これは後から知ったことでシンクロでした。栢野さんの「弱者の戦略」を一緒に読むと、さらに理解が深まる。そんなDVDでした。確か神田昌典さんも絶賛していました。ちなみに私は、紳助をして「お笑い界のリチャード・バンドラー」と称してNLPセミナーを始めたりもしました。バンドラーがNLPを確立する時、エリクソンやサティア、パールズなどの言語パターンを徹底的にモデリングすることからスタートしました。それと同じことを紳助はやっていた。

 どうやれば売れるのか。そのための公式が必要だ。だったら今、実際に売れている人を徹底的に分析するところから始めよう。その標的となったのがB&Bであり、海原千里・真理(上沼恵美子)など。劇場の最前列に座ってカセットでこっそり録音。それを聞いて、紙に書き起こして、どの場所で「笑い」が起るかなどを徹底的に分析。そしてできたのが「漫才の教科書」。著者は島田紳助。値段は一千万円。自分でそのように付けたそうですが、実際には一千万円など遥かに超えてしまいました。できるなら、その「漫才の教科書」を出版して欲しいものです。でも、そのダイジェスト版のようなものが「紳竜の研究」であり「自己プロデュース力」なので、今はそれで勉強するしかありません。

 その内容については今日は何も言いませんが、DVDの最後にとても印象的な話をされるんです。DVDはヨシモトの芸人専門学校(NSC)に入りたての若者に対しての講義なんですが、最後にこんな話をされるんです。自分は芸能界の頂点を極めて、金も名声も腐るほどある。なんでも手に入る。だけど、一つだけ君たち(NSCの若者)にあって自分にないものがある。それは「若さ」やねん。それは「夢の数」と言ってもいい。それだけは負けてんねんなあ。そう思うと泣いてしまうけど。もしもその「若さ」を10億円で買えるのなら迷いなく買う。と言うことは、君たち(NSCの若者)は今、すでに10億円を手にしてるのと同じことなんや。夢いっぱい持ってるやん。。。

 これ初めて聞いた時、私も泣きそうになってしまいました。夢を実現するってことは、それだけ夢を失ってしまうこと。紳助はまず漫才の頂点に立った。そして解散後も、芸人として、司会者として、頂点を極めた。金で買えるものはすべて買える。あり得ないええ女と知り合える。だけど、それでも満足しない。実業家としても成功した。でもまだ空しい。50歳になったらもう一度だけ漫才をやろうと準備してたけど、相方の竜介が死んでしまった。だったら若者を育てよう。一発屋で消えていきそうな奴にももう一度チャンス与えよう(レギュラー、畑陽区、ノッちなど)。それでもう一度夢見よう。最近では鈴鹿耐久レースにも再び挑戦。だけど、、、という思いがどっかにあったのでしょう。

 以前、松本人志の「放送室」なるラジオを聞いていると、紳助のことをよく話に出してました。「紳助にいやんなあ、、、番組始まる前のあのしゃくれ方はないで」みたいなトークなんですが、実は普段の紳助ってのは重度に近いウツ病だったそうです。若い頃に腹を切開する手術で苦しんだ経験から、医学の勉強もしてたくさんの薬を持ち歩いていたそうですが、その中にはきっと抗ウツ剤もあったと思います。松本の顔を見るたびに、大きなため息をついて「なんかおもろいことないか~」が口癖だったとまっちゃんの談。

 だけど、そんな状態であってもさすがはプロ。テレビカメラの前に立つと、しっかりとスイッチが入って完璧な司会なりトークをこなせる。でも決して楽しいわけじゃない。一回の収録で何百万単位のギャラが振り込まれても、それでは満足しない。もう金の問題じゃない。すでに芸能界にも実業界にも、「夢」はなくなっている。そんな状態がずっと続いていたのです。

 ですので今回、問題が発覚したからか、またはヨシモトが辞めてくれと言ったかはわかりませんが、紳助にとっても渡りに船だったのかもしれません。何やっても面白くない。いっそのこと辞めたい。だけど、進行してる仕事がたくさんあるし、それで食べてる芸人や関係者もいる。自分の身勝手で辞めるわけにもいかない。紳助自身は完全に八方ふさがりだったのでしょう。

 この状況ってのは、お釈迦様に通じる部分もあります。王子様として生まれ育ち、それこそやりたいことなんでもできる。何人も侍女がいてやりたい放題。そんな生活に飽きがきて、修行のために城を出る。そして想像を絶する苦行を繰り返すのだけど、それでも自分の心を埋めるものはない。苦行など何の意味もない。ブッダガヤのネーランジャー川で沐浴し、スジャータから乳粥を頂いた後、ゆっくりと菩提樹の下で瞑想に入る。ある年の12月1日のこと。その7日後の12月8日のこと、、、突然、悟りを開く。どうすればいいのか。この真理を人に伝えるべきなのか。

 その菩提樹は今も何代かを経てブッダガヤのマハボディ寺院にあります。そして仏陀がどうしようか迷って歩いているその踏み石もあります。仏陀はその後、バラモン・ヒンズーの聖地であるヴァラナシに赴き、そこから20キロ離れたサルナートなる地で初めての説法をしたわけです。

紳助のこととか・・・ 2011.8.24_b0002156_1764182.jpg 紳助の話に戻りますが、彼は芸能界の頂点を極め、あらゆる物欲を満たす一方で、様々な苦しみも味わってきました。もはや喜びも苦しもなく、ただ、ただ、空虚だけがある。この後、紳助ができることは、、、まさに引退しかなかったのです。確かに、今、日本で最もブッダに近い著名人をあげるとすれば、それはまさに島田紳助なのかもしれません。そして奇しくも、紳助が紳助としての最後の著書が「島田紳助100の言葉」であり、表紙の帯はなぜか僧侶の姿。仏陀となるための「何か」を感じ取っていたのかもしれません。「あとがき」はこのように記されています。


夢が叶う人はわずかです。
でも、叶った瞬間は、実は夢が消えてしまう瞬間なのです。
ですから本当は、夢に向かって
トライしているときが、一番幸せな時間です。
夢中という言葉が好きです。字の如く、夢の中です。
何かの夢中になっているとき、人は夢の中にいるのです。
叶うと信じ、揺れ動く心の中の自分と向き合い、頑張っている日々。
そんな日々をたくさん過ごすために生まれて来たのです。



 もしかしたら今、Q州ツアーだのインドツアーだの、セミナーだの、本の出版だの、日本一の講演家になるだの、宇宙旅行するなどほざいている「今」が一番幸せなのかもしれません。少なくとも私には「夢」がある。その意味においては、紳助よりも幸せなのかもしれません。

 だけど一方で、「夢」を持たないこともまた幸せなのではと思う瞬間もあります。ただ子どもと一緒にいる時間。ただブログを書いている時間。それだって私にとっては十分に幸せな時間。今この瞬間が一番幸せな時間。それでいいじゃないかと思う瞬間もあります。だけど、やっぱり「夢」を持つことも素晴らしい。今の私はちょうどその辺にいます。今後、どう思うかわかりませんが、少なくとも今は幸せだってことに改めて気が付きました。

 紳助は引退してしまって、復帰することもまずないだろうけど、今まで紳助から学んだことって結構あったし、現に私の目の前には紳助の言葉が紙に貼ってたりもします。何だかんだ言って私は紳助が好きだったようです。それは私の幼き日から。大好きだったおばあちゃんに、しばしば「しまだしんすけってだれ~」って聞くと必ず「あごのしゃくれたブサイクな奴や」と答えるのが面白くって、何度も何度も同じ質問をしては笑っていました。その頃から私は紳助の大ファンだったのです。なので、引退は正直寂しい気もするのですが、私は私で「夢」を追い続けたいと思います。さあ、楽しむぞ。ありがとうございました。

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Commented by Qさんファン at 2011-08-26 19:22 x
Qさんのブログに気づかされ、急いで「紳竜の研究」を入手しました、ありがとうございました。
講義中の彼は本当にかっこいい、生で聴けた人は幸せ者ですね。
個人的に、さんま=職人、たけし=芸術家という印象で、両者ともあまり悪い話は聞かないので、確かに凄いのですがそれほど存在感は感じません。
だけど、紳助には実務家の面があり、周囲を巻き込み、自身の光・闇の両方が誰よりも強かった。
この存在感は今の日本では間違いなく一番であると思います。
引退は寂しいですが、DVDは間違いなく名作として後世に語り継がれていくでしょうね。
あの映像には、彼の魂が込められているのだと思いました。
Commented by katamich at 2011-08-30 20:30
■Qさんファンさん!
紳助ももう語り尽くしたのかもしれませんね。
師匠の上岡龍太郎が55歳で引退したように、彼自身も55歳で引退するようなことを、番組等で何度もほのめかしてますし。
それでも、あのDVDは名作だと思います。
by katamich | 2011-08-24 23:39 | ■人生哲学 | Comments(2)